2024年7月20日土曜日

だから領土問題は道理が大事

 先日、ルーマニアの駐ロシア公使が観光目的で国後島・色丹島を訪問したと明らかに。日本政府は日本領土である歴史的経過などを示しながら、「受け入れられない」と伝えたのか。千島諸島に対する岸田政権の認識が、厳しく問われています。


 この公使は、ロシア連邦保安局の許可を得たといいます。これではルーマニアは「北方領土」をロシア領土として認めたことになってしまいかねません。公使の立場からしたら、日ロの外交問題であることを知らないはずはないでしょう。ルーマニア側の説明も必要です。

 日本政府の問題点で言えば、こういう時に日本領土である根拠を国際社会に発信できるかどうか、なのです。その根拠が薄弱であってはならないし、くり返し日本共産党は千島諸島全体が歴史的な日本領土であることを述べてきました。

 ロシアのウクライナ侵略・攻撃が止みません。ウクライナ東部が占領・実効支配されています。国際法にもとづいてロシアの暴挙を終わらせることとあわせ、同じく占領された千島諸島についても確固とした立場が必要です。

 千島諸島の最北である占守島では、日本がポツダム宣言受託を公表した8月15日を過ぎた18日に、旧ソ連軍が上陸して地上戦となりました。記録が正確でないものの、日本側は数百〜1000名の犠牲があったとも言われます。その後に旧ソ連軍は、今の「北方領土」に至るまで侵攻したのです。

 サンフランシスコ条約締結の際に、日本政府が国際法的に通用しない理屈としたこともあり、領土交渉は道理あるものとして進展してきませんでした。みずからの根拠に正当性があるのなら、日本政府は国際社会でも堂々と述べればいいのです。

 これらの経過をまとめた日本共産党の主張を、ぜひお読みください(こちら)。私自身も安倍首相(当時)に質問しましたが、この続きをしなければならない。北海道で活動する政治家として、くり返し訴えていきます。

 【今日の句】この海が戻らず どれだけ苦しんだ

2024年7月19日金曜日

このままでは地方から、もたなくなってしまう

 毎週金曜日の朝に、勤医協北見病院の職員さんがおこなっているスタンディング宣伝に参加。その後は医療や中小零細事業者の実態も聞き、あらためて自民党政治の行きづまりを痛感しました。希望が見える政治へ、どうしても変えなければ。

 スタンディング宣伝は昨年12月から始めたとのこと。ロシアのウクライナ侵略、イスラエルのガザ虐殺などに「自分たちも何かしなきゃ」と、仕事を始める前の10分間、このアピールを始めたのだそうです。

 「朝の短時間ですが、続けてきたことで注目されてきたと思います」と黒澤久司専務。忙しい職場ゆえ、この朝の時間が職員同士の交流の機会にもなっているといいます。この日もスタンディング後は、語り合いながら職場へ戻られました。

 あらためて黒澤専務から医療現場の実情を聞くと、国の医療政策の矛盾が露わに。物価高・生活苦の反映と思われる外来患者の減少、医療資材高に追いつかない診療報酬、マイナ保険証のごり押し、ベースアップ加算は次の報酬改定時に継続されるのか、そもそも職種によって加算がつかない「職場の分断」など、あげればきりがないほどです。

 慢性的に不足している看護師も、紹介会社に頼らなければ確保できない厳しい現実。北見医師会が運営する看護専門学校も、大幅な定員割れといいます。「社会保障に携わる人を増やさないと、このままでは地方からもたなくなってしまう」(黒澤専務)との危機感を、正面から受け止めて反映していきたい。国として医療・介護や福祉を最優先にする国づくりをめざすと、大転換しなければなりません。

 北見民主商工会では佐々木泰会長などから、現状をうかがいました。ある会社と、請負として個人契約していた方がインボイスに登録したことで、自立・開業した時点で消費税の課税業者となった例を聞き、インボイスの理不尽さを再認識。民商への相談も相次いでいるそうです。

 飲食業の方からは仕入れ値の高騰とともに、タクシー運転手の不足があげられました。タクシー会社に2度3度と電話してもつながらない、つながったら「配車には時間がかかる」など、夜の飲み会も早めに終わってしまうという実態もあるとか。いろんな形で働き手不足が現れています。

 何より腹立たしいのが、社会保険料の厳しい徴収。コロナ禍では雇用調整助成金にて従業員の雇用は守られましたが、社会保険料は猶予としてきた企業が少なからずあります。「分割納入を約束してきたのに、担当者が変わったら一括納入を迫られた」「売掛金まで差し押さえ」などのほか、全道的には自家用車が差し押さえられてカギをかけられたなど、あまりに乱暴な例もあるといいます。

 国会では日本共産党が「強権的な徴収はやめよ」と質問し、国からは通達文書なども出されていますが、改善されていない現場は多くあるのです。くりかえし訴えていきたい。

 後援会員さんに入党の訴えや、党支部長さんとも会って活動の苦労も聞きながら激励するなどにもまわりました。地域・職場・学園を支える1人ひとりの党員のがんばりが、ここまで自民党政治を追いつめています。地域の困難を打開していくために必ず議席回復へ、私も力を尽くしたい。

 【今日の句】総理には 地域のすみずみ 見えてるか

2024年7月18日木曜日

食を守れずに、地域は守れず

 今日は美幌町・津別町から北見市へ。北見駅前での宣伝には党員・後援会員さんが駆けつけ、待機中のバス運転手さんや自転車を停めた方が最後まで聞いてくださり、本当にありがたい。菊池豪一・桜井由美子の両北見市議といっしょに訴えました。

 美幌町・津別町では農協を訪問・懇談。美幌は清野俊介組合長、津別は佐野成昭組合長・岡本幸年常務が応対くださいました。党の大江道男・美幌町議、巴光政・津別町議が同席しました。

 てん菜・馬鈴薯・小麦の安定した輪作体系の美幌町。生産豊富なだけに、保管施設や輸送体制の安定が必要であるとの話は納得です。運転手不足など農協だけでは解決できない課題もありますから、国としての具体化を私も訴えていきたい。

 再生産ができる支援の必要性や、価格が上がっても消費者が買えるような施策の話題も。岸田政権も賃上げを進めるとしますが、大企業の内部留保の活用など踏み込んだ対策が必要です。

 津別町は畑作に加え、ブランド「つべつ牛」や全国初の有機畜産物オーガニック牛乳の認定取得など畜産・酪農も盛んな町。自給率100%めざした有機粗飼料づくりの苦労もうかがいました。

 道内でも子実コーンづくりが広がっています。「経営安定対策にのせてくれれば、作る人は出てくるのでは」と佐野組合長。輪作地域にとっても可能性が広がります。

 一方で農業所得の落ち込みから、大規模化しても経営は苦しい。津別町で5000haの耕作地を維持していても、条件不利地への支援や根本的には価格保障・所得補償が必要だと、懇談を通じて痛感しました。

 北海道は農林漁業の振興なくして、地域経済も人口減少での課題も打開できません。しっかり反映していきたい。

 【今日の句】食料を軽んじ 安全保障とは

2024年7月17日水曜日

学校や福祉施設での猛暑対策を

 札幌も今日は32℃と厳しい暑さ。十勝地方では熱中症の疑いで中高生が搬送され、入院が必要とみられる方もいたようです。中学生のわが子もサッカー部ですが、暑さに配慮しながらの練習。学校でも子どもたちの安全を第一にしていると思いますが、より慎重な対応を願うばかりです。

 昨年の猛暑により伊達市で子どもが亡くなったことを受け、全道各地で学校へのエアコン設置が進みました。夏休みも数日ほど増やすことが可能となりました。もはや北海道でも、猛暑対策は必須です。

 しかし小中高を問わず、電気工事が滞っていたりなどエアコン設置が進まないという現状も。わが子の学校でも、手持ち式扇風機の持参は可とされています。不要不急の大型工事より、学校や福祉施設、高齢者施設などの工事こそ優先されてほしい。

 このまま地球沸騰化が進んでしまうのかと、たいへん心配になります。日本では石炭火発を続けているし、温室効果ガスを多く排出する企業との協定にも強制力はなく、企業任せになっています。「後は野となれ山となれ」の状況を、早く変えなければ。

 明日からは北見市などをまわります。暑さが和らぐことを願いつつ。

 【今日の句】わが家では 朝から活躍 扇風機

2024年7月16日火曜日

道の「宿泊税」は理解を得られているか

 連休で観光に来られたのかなという方が多かった、今朝の街頭宣伝。一方で、道内でのオーバーツーリズム(観光公害)の広がりも、報道され始めました。美瑛町では「青い池」訪問者への「入場税」検討も始まるなどありますが、どうにか良い方向に進められないかと悩ましい。

 運転手不足のためバス減便が顕著な札幌市でも、5月の大型連休時は定山渓(あるいは札幌中心部)に向かう観光客が多く、地元南区の住民が乗れない事態があったと聞きます。函館の市電やロープウェーでも混雑があったと報じられました。

 バルセロナでは観光客に矛先を向けるデモまで起きて、単なる混雑だけでなく市民の生活費高騰なども背景にあると言います。健全な産業としての観光というより、招くだけ招き、稼げるだけ稼ぐ利益最優先の見直しに、国民的議論が必要な時ではないのか。

 北海道は、2026年4月からの「宿泊税」導入をめざしています。道が示した案では、宿泊料金2万円未満の場合は100円、2万~5万円で200円、5万円以上で500円。しかし、税の使い道は明確でなく、市町村や事業者の事務負担も調整が進んでいないのです。道民の理解が得られたとは言えません。

 今月3日の道議会予算特別委員会で真下紀子道議は、宿泊税の賛否を道民に問うよう鈴木知事をただしました。宿泊は道外からの観光客ばかりでなく、道内移動の出張や研修、受験やスポーツ大会、出産や病院受診の場合もあります。島根県では「観光目的以外の宿泊」では税負担回避をと議論されているのですから、その姿勢に学んではどうか。

 持続可能な観光については、国交省も先進事例を示すなどの取り組みをしています。しかし、国内大手業者や海外資本による大型施設の建設だったり、スタッフの奪い合いで地元宿泊業者が確保できないなど、逆行する事態も起きてはいないのか。全国的な実態調査が必要だと思います。

 誰にもやさしい観光へ、政策も練り上げていかないと。

 【今日の句】課税なら 富があふれる 層にこそ

2024年7月15日月曜日

草の根から自由と民主主義を

 8人から始まった日本共産党は、今日で創立102年。田村智子委員長の記念講演をこちらで、ぜひお聞きください。行きづまった自民党政治を終わらせて新しい日本へ、ポスト資本主義には「人間の自由」が花開く社会主義・共産主義をと、また新たな1年を私もがんばります。

 私が入党したのは1991年。中国の天安門事件や東欧・ソ連の崩壊など、国際的に大激動の時代でした。だからこそ「共産党は終わったのか」「そもそも共産主義って何だ」と、学んだり議論したりの学生時代でした。

 独裁・抑圧という旧ソ連や中国のイメージは、まだまだ日本では広くあります。私もそう思っていた1人でした。「ちょっと違うのかな」と感じたのは、自由と民主主義を大事にしていた先輩党員の存在でした。

 自主性を持つこととあわせ、考えが違う人とこそ一致点で話し合うことを、学生自治会の活動を通じて学びました。何年も成立できなかった学生大会を成立できた時に、団結をつくる喜びも難しさも学びました。独裁どころか民主主義の中心にいたのが、先輩党員だったのです。

 政党ですから政治を変えるための組織ですが、草の根から民主主義を広げていく組織なのが日本共産党。自由が花開く日本へ、いっしょに力を合わせましょう。

 【今日の句】積み上げた先に 自由は花開く

2024年7月14日日曜日

対話は気づきの宝庫

 今日は札幌市中央区へ。ジリジリした暑さに負けず後援会員さんへの訪問や、市民と野党の共同街宣にも足を運びました。親の代から日本共産党を応援しているという方には入党も呼びかけ、即答とはなりませんでしたが申込書を受け取ってくださいました。

 「学生の時から支持してますよ」という、中小企業で役員をされているという方にもお会いしました。物価高の厳しさとともに、賃上げしたくてもできない中小企業の現状を話され、「一部(の大企業)ばかりが儲かるような、自民党ではだめだね」とも。私も同じ思いです。

 「少ない年金でも支給の日を待ち望むほど、くらしが大変なんです」という高齢の方は、服は買わずに孫からのお下がり(!)を着ていました。年金から支払うべきものを引いて、残ったわずかな金額で2ヶ月をやりくりする大変さを、岸田首相はわかっているのか。

 私に初めて会ったという方からは「ところで、いつ選挙になるんでしょうかね」。衆議院は任期4年とはいえ、いつ解散となるかはわからないから大変でしょう、とのこと。どんな政治状況になろうとも日本共産党を積極的に応援くださるよう、こうして歩いているんですよと話すと納得の様子。

 地域をまわると、面と向かって対話することの大切さをいつも学びます。日本共産党への誤解や質問も出してもらえるし、党への期待や応援の理由も様々で、「こんなふうに党を見てくれているのか」と、まさに対話は気づきの宝庫。地域の党員さんの粘り強い活動にも励まされます。

 共同街頭宣伝は「STOP九条改憲!国民主役の政治を!中央区実行委員会」の主催。日本共産党からは私の他に千葉なおこ・道1区予定候補、森英士・党中央地区委員長がマイクを握り、政党では立憲・社民・れいわ・新社会の各党から参加されました。

 東京都知事選挙に触れたスピーチも相次ぎました。小池候補以外に投票した方は多いのだし、閉塞感を感じている方も多いはず。力を合わせれば変化はつくれると、私からスピーチさせていただきました。

 【今日の句】1万歩 少し自分を 褒める夏