2024年8月23日金曜日

地域に根ざした展望づくりを

 紙智子参議院議員と今日は別海町へ。JA道東あさひでは酪農の現状を、別海農産物組合「べつかいらーべじ」では意欲的な取り組みを、それぞれうかがいました。基幹産業が元気になると、町の活気も違うと再認識です。

 生乳生産量日本一の別海町。肉牛と合わせた約11万頭という数は人口の約7倍以上で、長く「福祉牛乳」も続けてきた文字通り酪農の町です。円安による飼料代高騰は、まさに町全体への打撃となりました。

 「乳価の引き上げが経営の支えになったものの、まだ目標数量まで回復していません」と、浦山宏一組合長。国が助成金を出して泣く泣く牛を処分した後ですから、すぐに生産量が回復しないのも当然です。牛は機械ではありません。

 畜安法改定により、系統外出荷も増えているといいます。酪農家間で不公平感が生まれるような事態は、私も現職時に問いただしていたこと。無秩序な乳製品輸入の根拠も含め、検証と反省を急ぐべきです。

 酪農の町に珍しい「べつかいらーべじ」は、無農薬野菜などに取り組んでいます。地域おこし協力隊のみなさんが組合化や販路開拓にかかわり、ふるさと納税の返礼品にまでなったとのこと。畑には所狭しと、あらゆる農産物が並んでいました。

 農地を提供している真籠毅さんは、定年退職してから農業にかかわりました。親の代からの農地だそうで「協力隊のみなさんが『これを育ててみよう』と、次から次へと種を持ってくるんです」と笑います。

 案内してくれた中村忠士町議は、学校給食などへの活用も提案しています。北海道にはまだまだ可能性があるし、地域に根ざした展望づくりに私も力を合わせたい。

 町民のみなさんとの「語るつどい」では、農業はもちろん介護事業所への支援や野党共闘についての質問もありました。和やかな雰囲気ながら、自民党政治を変えなくちゃとの思いが溢れていました。

 紙議員は調査を続けますが、私はここで離れて札幌へ。実り多き2日間でした。

 【今日の句】手をかけて 食も地域も 守られて

2024年8月22日木曜日

地域に来てこそわかること

 昨日から調査・懇談で道東地域をまわっていた紙智子参議院議員と合流し、今日は根室市へ。領土問題や漁業振興を中心に、しっかり現状をうかがいました。

 鈴木一彦・橋本竜一の両市議は、昨日の対道交渉を終えて帰路に着き、根室市へは日付が変わってから到着したとのこと。元市議の神忠志さんの力もお借りして日程準備をしていただき、本当に感謝です。

 根室漁業の柱の1つである昆布が、海水温が高いために早く枯れてしまったり、着床・着生しても十分に育たないなど、これほど切迫感ある事態かと驚きました。徐々に水揚げは減ってきたと言いますが、この2~3年の減少は急速なのです。

 何らかの補償がなければ続けられない、と率直な話もうかがいました。気候変動による海水温の上昇が進むなか、国による研究体制の強化をとの要求も当然です。今年は乗りきれても来年は獲れるかわからないーー漁師にとって、これほど心配なことはありません。

 ウニやトラウトサーモンの養殖へ、努力が続けられ、この秋にも養殖ウニの出荷が始まる予定もあるそうです。「ここまで海が変わると、管理しやすい陸上養殖も進めたい」と、若い漁師との相談を進める漁協も。この模索に応えるだけの、国によるじゅうぶんな支援を求めたい。

 根室市は水産研究所・栽培漁業センターを持ち、稚エビ・稚ガニ・稚ウニなどを育て放流するうえで大事な役割を担っています。実際に水槽を見ながらの説明を通じて、養殖にかける熱い思いが伝わりました。研究機関と合わせて、このような連携が今こそ大事だと実感です。

 根室市へ来たら、千島歯舞諸島居住者連盟のみなさんとの懇談は欠かせません。あらためて島を追われた時の話や返還運動での苦労、墓参再開への強い思いをうかがいました。元島民の平均年齢が89歳に迫り、「もう一度、墓が残っている島へ」との願いを実現するために、どの党も力を尽くす時なのです。

 あわせて返還運動の継承について、リアルな課題もうかがいました。仕事をしながら全国へ啓蒙キャラバンをしていた時代も手弁当でしたが、3世・4世が背負う今の時代は国の支援なしには続けられない心配や悩みがあります。

 「さらに返還運動をがんばれという政治家もいるが、日本の領土なのだから国が先頭に立つべきでは」との意見も、正面から受け止めたい。故郷を追われたのは、元島民の責任ではありません。どのように領土交渉や墓参再開につなげるか、日本共産党としても整理しなければとの宿題です。

 市民のみなさんとの「語るつどい」は、短時間ながら政党助成金などの質問が出され、紙議員からていねいな返答がありました。「今度こそはがんばって議席を」と、ありがたい激励もいただきました。

 やっぱり地域に来ないとわからないことがあると痛感した1日。明日は別海町へ向かいます。

 【今日の句】あの島は 今も変わらず 故郷だ

2024年8月21日水曜日

頼りになるのが地方議員の存在

 今日は全道の党地方議員が集まり、道や国出先機関等への要請。毎年このように続けることで、切実な要求の実現にもつなげてきました。私は道開発局・道防衛局・JR北海道にと、国出先機関等への要請に同席しました。

 北海道は14総合振興局・振興局があり、それぞれで要請をした後に今回の道庁交渉としています。くらしや地域経済、公共交通や開発・建設など多岐に渡る要求・課題を、短い時間で伝えながら前進を勝ち取るのは簡単ではありません。

 しかし、地域に根ざした内容ですから、短くても説得力をもって、行政側も受け止めざるを得ません。それだけの力をもつ日本共産党の地方議員は、住民にとって頼りになる存在だと、あらためて今日も実感です。

 道開発局では、道路拡幅や災害対策での森林伐採・整備などの要請に。私からも先月の深川市多度志の水害について、あらためて事前放流のあり方など話をさせてもらいました。

 道防衛局では、陸自オスプレイの訓練や矢臼別演習場での沖縄移転訓練の中止などを求めました。とりわけオスプレイには「札幌市でも安全性の確認についての報告を受けていないという」(太田秀子市議)、「災害救援といいながら、危険なオスプレイをなぜ使うのか」(宮内しおり道2区予定候補)など批判が集中。

 「安全性は日米のあらゆるレベルで確認している」という回答に、私から「その中身も示されないから、国民の不安は解消されない」と強調しました。オスプレイの過酷事故に目をつぶって、米国いいなりとなっている政府の態度こそ問題なのではないか。

 JR北海道には、大麻駅の跨線橋や上野幌駅のバリアフリー化、上富良野駅の窓口時間延長など、それぞれ地域の実態をふまえた要求ばかり。このような工事が、新幹線工事によって後回しとなっている現状があることも再認識させられました。

 私からは、運賃値上げの撤回をと求めました。経営状況の困難がありますから、先月の政府交渉でも上下分離方式や公共交通基金の設置などを求めてもいます。そのうえで、道民の大事な移動手段を担うJR北海道には最大限の努力をと訴えた次第です。

 どの課題も、何より住民世論の高まりが大事。住民のみなさんとの対話を、地方議員といっしよに広げていきたいです。

 道開発局には長屋いずみ札幌市議・中田磨釧路町議・志民和義大樹町議、道防衛局には太田秀子札幌市議・吉谷徹千歳市議・千葉なおこ道1区予定候補・宮内しおり道2区(比例重複)予定候補・伊藤りち子道3区予定候補、JR北海道には高橋典子江別市議・山本博己北広島市議・米沢義英上富良野町議・本間かつみ道8区予定候補が参加しました。

 【今日の句】一番の 説得力は 地域から

2024年8月20日火曜日

社会保障を大事にする政治を

 今日は札幌駅前での朝宣伝を終えて、恵庭市・当別町へ。「語るつどい」では、マイナ保険証やJR運賃値上げなど切実な実態が出され、やっぱり自民党政治を変えなくちゃとみんなで納得。私も元気をいただきました。

 「父がマイナ保険証を取って、病院に連れていきました。パスワードを覚えてなくて顔認証しようとしたら、車椅子に座っていて届かないんてす」。こういう受付時の大変さを、これまで何度聞いてきたことか。

 「個人情報の漏洩が心配」「停電のときは使えないんじゃないか」など心配や不安が尽きないだけでなく、そもそも今の健康保険証で不便はないはず。デジタル関係大企業の利益優先をやめて、現行保険証を残す世論を、さらに広げようと話し合いました。

 当別町では「太美社会保障勉強会」の主催でしたが、今回のテーマは自民党の裏金事件と農業・食料ということで、私に声をかけてくださったという次第。もちろん社会保障にかかわり、訪問介護の報酬削減や新型コロナ受診での新たな負担なども話題にのぼりました。

 どれもこれも話が止まりません。それだけ実態は深刻だし、展望が見えにくいのです。参加された農家から「店頭の食料品価格は上がってるようだけど、中間の流通で費用もかかるからか、農家の収入増という実感はない」との話も切実です。

 立憲民主党と昨日おこなわれた党首会談について、両会場で質問が出されました。私も「しんぶん赤旗」で知る範囲ですが、東京都知事選などの教訓をふまえて「お互いにリスペクト」できるようにと田村委員長が提起したことが大事だと思います。

 それにしても自民党総裁選の報道は、何人の推薦人を集められるのかや個人のキャラクターに焦点を当てたものなど、表面的なことが多すぎないでしょうか。電波ジャックしたまま、解散・総選挙になだれ込むような姑息なことは許されない。草の根で日本共産党が見えるように、私もがんばりたい。

 恵庭市では小林卓矢市議が同席くださいました。

 【今日の句】総裁選 くらしに誰も 目を向けず

2024年8月19日月曜日

鉄路や公的インフラを大切に

 今日は余市町で渡邊郁尚副町長と懇談後、小樽市内での街頭宣伝へ。函館本線(山線)・公共交通や水道事業などのインフラ整備、農林漁業の振興など郡部が抱える課題は力がいるものばかりですが、じっくり実態を聞くことで打開の道も見えてくると実感です。余市町では大物翔町議が同席くださいました。

 とりわけ山線については、いったんバス転換で沿線自治体が合意したものの、運転手不足もあり協議が進んでいません。新幹線の札幌延伸も延期となり、議論が宙ぶらりんの状況です。余市町としては従来から、バス転換でも現状と同じ輸送力をと求めてきました。

 広域自治体である道の役割は大きいし、同じ函館本線でも海線は国もかかわるようですから、山線についても議論のイニシアチブを発揮するべきです。そもそも新幹線の並行在来線はJRから経営分離することを、法で決めてはいないのです。

 私から党道委員会の声明も紹介し、地域の公共交通を維持・存続するために力を発揮したいと述べました。そのためにも議席回復をと、あらためて決意もしました。

 小樽市内の街頭宣伝は、どこでも党員・後援会員のみなさんが多く駆けつけてくださいました。「誘われて、初めて話を聞きに来ました」という方や、夏休み中の小学生まで握手に来てくれたのも嬉しい限り。

 移動中に、小林鷹之氏が自民党総裁選に立候補するとのネットニュースが流れました。しかし、裏金事件の全容解明には背を向け、改憲は「最大限の熱量」で進めるとまで述べました。自民党内で支持を得られても、国民からは納得されないのでは。

 誰であろうと、これまでの自民党政治の延長線上です。財界・大企業ばかりが潤う政治から、くらし・地域をあたためる政治へ。軍事大国・戦争する国づくりから、憲法にもとづいて外交努力を尽くす国へ。明日も訴えます。

 【今日の句】目新しい人も 中身は古めかし

2024年8月18日日曜日

お互いにがんばろう

 永年党員・50年党員の顕彰、新入党員の歓迎を兼ねた党札幌東区地区委員会の「記念のつどい」。心からの敬意を表し、党の歴史を振り返りながら今後の活動もお互いにがんばろうと、僭越ながら講演をさせていただきました。

 日本共産党は入党して30年で「永年党員」、そして「50年党員」となられた方に、中央委員会から記念証書が渡されます。きちんと証書ケースにも入れて、これまでの党活動を労いつつ感謝の思いを伝えます。

 50年前は1974年。「狂乱物価」に生活用品不足と、くらしの不安や不満が高まるなかの参院選で党は9議席増の13議席を獲得し、北海道選挙区では小笠原貞子さんがトップ当選を果たしたのでした。

 金脈ぶりが大きな批判を浴びた田中角栄首相は、この年末に退陣します。物価高に金権政治とは、自民党は50年経っても変わらないのですね。党が躍進したことで、この後に反共キャンペーンが強まっていきました。

 30年前は1994年。前年に誕生した「非自民」細川連立政権が、「福祉目的税」として消費税増税を打ち出すなどで国民の信頼を失い退陣し、その後の羽田政権も2ヵ月しかもたず、自民党と社会党がまさかの連立という大激動の年でした。

 細川内閣では、小選挙区比例代表並立制と政党助成金制度の導入が決められました。今や小選挙区制の弊害は明らかですし、企業・団体献金を無くすためとした政党助成金の根本理由も問われているのでは。

 日本共産党が揺るがず続いてこれたのは、綱領という確固たる方針があることと、草の根でがんばる多くの党員さんがいたからです。大元から社会を変えることと、身近の切実な要求を実現する活動は、まさに車の両輪。私もいっしょに、粘り強く取り組みたい。

 「STOP 九条改憲!国民主役の政治を!中央区実行委員会」が取り組む、市民と野党の街頭宣伝にも足を運びました。日本共産党からは私のほか、千葉なおこ道1区予定候補、森英士地区委員長も参加しました。

 立憲・社民・れいわ・新社会に「戦争させない市民の風・北海道」から山口たか共同代表など、こうした地域の積み重ねが大事なのだと実感です。自民党政治の行きづまりが明らかな今こそ、新しい政治の姿を示さなければ。

 【今日の句】自民から 裏金根絶 聞こえぬが