2023年10月14日土曜日
平和国家の基軸は憲法
2023年10月13日金曜日
地域社会の維持は、時間との勝負
今日は新婦人道本部を皮切りに、道難病連・道農民連・道バス協会へ「経済再生プラン」を持って懇談へ。バス協会では丸山はるみ道議、難病連には森英士中央区地区委員長が同席されました。どの分野でも自民党政治のゆきづまりが、くっきりと現れています。力をあわせて、解決へと進めたい。
ゆきづまっているからこそ要求は切実だし、声をあげて変化をつくってきた地域があります。新婦人では、札幌市での子ども医療費無料化拡充は日ごろからの活動とともに「選挙のたびに情勢を変えてきた」ことが確信になっていると言います。「できる」が見えれば、力が湧いてくるものです。富良野市では、3ヵ月ですが学校給食費無償化が実現しました。新婦人はじめ多くの団体・個人が力をあわせ、商店1軒1軒にも署名をもってまわり、まさに全市民的な運動になったとのこと。1月からの無償化も継続をと、引き続き署名を集めているそうです。
学校でのエアコン設置、深刻な介護分野での人員不足も話題になり、やっぱり日本共産党の議席をと私自身も痛感です。「文科省への要請では、日本共産党の議員の追及が励みになりました」との言葉も嬉しいものでした。
道難病連は、増田靖子代表が時間を割いてくださいました。「北海道のどこに住んでいても、安心・安全ななかでくらせるように。これが一番大事なことですよね」との言葉の重みを、政治家が真剣に受け止めるべき。医師・看護師が全道的に少ないのは、社会保障を軽視してきた自民党政治の結果ではないでしょうか。新型コロナも消えてなくなったわけではないし、どこかで自分が感染するかもしれない状況は、難病患者にとって深刻で切実なのです。病院での検査も有料になり、自前で検査キットをそろえるにも不足だと言われているとのこと。医療・介護職場や難病を抱える方が、すぐに検査を受けられる支援が必要です。
農民連では、今夏の猛暑による収量減や生育不良、親元就農への支援など後継者対策などが話題に。「時間との勝負」と何度も出てくるほど、このままでは生産者がいなくなるとの危機感も本当に強い。政府の本気度が問われます。農業で「失われた30年」と言えば、食管制度がなくなり農産物輸入拡大の30年となります。諸外国では、農業所得のうち6~7割は政府の補助が占めますが、日本はわずか30%。北海道で言う「組勘」で見ると、政府補助である「雑収入」が農家経営を左右していると、一目でわかるほどなのです。
「今のうちにやめないと、農地を買ってくれる人もいなくなってしまう」。こんな会話があるそうです。行きづまって農家をやめるのでなく、展望が見えないため早めにやめるというのは、まさに政治の責任です。何とか打開の道をひらきたい。
道バス協会でも、このままではバス業界の未来もない厳しい実態を聞きました。コロナ禍以前と比べ、この3年間で(乗合・貸切を合わせて)769億円の減収となり、事業再建のための支援は絶対不可欠です。利益が出なければ新規バスの購入も、新紙幣対応の改修もできません。運転手の賃金も上げられません。何より運転手不足が深刻で、道内でも減便・廃線や系統変更が相次いでいます。「そもそも大型2種免許を持っている人が、地域にどれだけいると思いますか」との問いかけも、切実そのもの。赤字路線の補填(これだって十分ではありませんが)にとどまらない、大元からの見直しが避けられません。
公設民営といった、新しい仕組みづくりの議論もあるといいます。公共交通の名にふさわしく国が責任を果たすなら、そこまで踏み出す議論を急ぐべきだと思います。そのためには国の予算の組み替えも必要になります。運輸・交通も「時間との勝負」のさなかなのです。
地域に密着した政策を積み上げて、党としても実現の道をいっしょにひらきたい。責任の重さを痛感する懇談となりました。
【今日の句】異次元というより 身近な安心を
2023年10月12日木曜日
大元からの改革を
昨日から党の経済再生プランを届け、懇談にとまわっています。道民医連は社会保障、北商連では経済や税、北海学園大学・川村雅則教授とは雇用問題で、「失われた30年」による困難をどう打開するか、率直な意見を交わしました。
コロナ禍に物価高騰と、くらしも経済も打撃を受けています。そもそも新自由主義の経済政策のもとで「失われた30年」--雇用が壊され賃金は上がらず、重税のうえに貧しい社会保障・教育、下がり続けた食料・エネルギーの自給率--が続いたなかでの、コロナ禍と物価高騰でした。
くらしも経済も「良くなる」との見通しが、まったく見えない行きづまり。北海道は人口減少のもとで地域が成り立つかと、瀬戸際の状況もあります。新自由主義の経済政策とは、大企業の利益を最優先に、規制緩和や税の優遇を進めたこと。この大元に切り込むことが、どうしても必要です。道民医連の小内浩事務局長は、録画していたニュース番組を紹介されました。入院時の食事療養費は医療保険から給付されるのですが、消費税の引き上げ以外は、30年近く据え置かれているのです。物価高騰などに襲われながら節約を重ねてきた、釧路協立病院の実態を報じたものでした。
医師不足も顕著な北海道で、どう地域医療を守るのか。賃上げを進めることで地方部から人口流出となれば、さらにケア労働の担い手不足が深刻になる心配もあります。社会保障分野の位置づけを、国が思い切って高めることなしに解決できないと痛感です。介護保険も開始から23年、あらためて大元からの議論が必要と確認しました。
北商連・岡田義輝会長からは「いまや五公五民。かつてなら自民党政権はもたなかったし、もっと怒りの声をあげないと」。「失われた30年」は、消費税導入(1989年)からの歴史に重なります。重税に加え、強引な税務調査があることや、税務相談停止命令制度も話題になりました。国際的には納税者権利憲章が制定されているのに、日本は「税はお上が決めるもの」という徴税姿勢がありありです。一方で大企業には税の優遇措置が続けられ、富の偏在が著しくなりました。財界の利益最優先で、庶民や業者には搾り取るように厳しい政治を変えようと、私からも話しました。
北海学園大学・川村教授からは非正規雇用について、「有期雇用と待遇改善はそれぞれ法整備などがされてきましたが、このプランのようにまとめていく方向は良いのでは」。なるほど、このような位置づけで考えればいいのかと私のほうが学ばされました。雇用や賃金でのジェンダー平等、過労死や長時間労働の根絶にも話が及び、「この30年は、雇用の岩盤規制が壊されてきた30年でした。ここからの転換が必要ではないでしょうか」との話に、私も心から同意。川村教授からは、会計年度職員問題について日本共産党地方議員のネットワークをいかしてもらえれば、との要望もいただきました。
どの分野も30年分の歴史を振り返っての話ですので、とても内容が深い。明日も各団体をまわります。
【今日の句】これ以上 搾り取るなと 声にして
2023年10月11日水曜日
今こそ公共・公的分野の再構築を
終日の会議に参加しながら、道原発連や「北の鉄路存続を求める会」の街頭宣伝、労働争議解決をめざす「いちの日」行動にと駆けまわった1日。安心してくらせる北海道にするため、やるべきことは多いと痛感です。
秋元札幌市長が2030年冬季オリパラ招致を断念したことにあわせ、新幹線の札幌延伸も2030年度開業は延期になると報じられています。そもそも難工事のうえ資材高騰・人員不足も重なって、延期は不可避と誰もが思っていたはずです。それなら、なぜ札幌駅隣の商業施設 ESTA やバスターミナルの閉鎖を急いだのか。函館本線(山線)も、なぜ沿線自治体にバス転換を急いで迫ったのか。結論や期限ありきで負担は道民に押しつけられたことを、鈴木知事はどう思うのでしょうか。
そもそも新幹線と並行する在来線をJRの経営から分けるという、その根拠は閣議決定です。法律で決まっているわけではありません。しかも、函館本線・海線の維持には国も責任を持つ議論がある一方で、山線は沿線自治体に責任を持てという不合理さ。おかしくないでしょうか。国鉄の分割・民営化から始まる構造改革の目的は、公共・公的分野の解体でした。民営化されれば利益が最優先されるのは当然で、雇用は臨時や非正規に置き換えられ、低賃金は常態化しました。赤字分野は容赦なく切り捨てられ、各地で地域社会自体が成り立たなくなりつつあります。
一方で大型開発は続けられ、その膨らんだ矛盾が顕在化したのが、今回の開業延期なのでは。推進側にはピンチでしょうが、今こそ公共・公的分野の再構築や地域社会の再生へ、舵を切り替えるときです。そういえば「ピンチをチャンスに」と言っていた知事がいたような。鉄路維持を求める署名には多くの方が応じていただき、横断幕をじっと見てから手を振って応える方の姿も。どうにかしたいと多くの方が思っています。しっかり政策としてまとめ、知ってもらえる取り組みも強めねば。
党の経済再生プランを届けての懇談も始めました。明日のブログにて紹介します。
【今日の句】責任を 投げた政府を 代えないと
2023年10月10日火曜日
北海道の「沖縄の沢川」
だんだん空気が冷えてきているのを、肌で感じる朝の定例宣伝。秋が短く冬が長い北海道と言われるとおり、ストーブの出番となりそうです。宣伝では手を振っての激励もあり、私からは党の経済再生プランの中心点などを紹介し、訴えました。
今日は一斉の新聞休刊日でしたが、週間や隔週の新聞が届きます。その1つである農業共済新聞を読んでいたら、「北海道を流れる『沖縄の沢川』」との記事(写真)。場所は枝幸町歌登から中頓別町への道道美深中頓別線を進んだ、オムロシベツ地区とのこと。
太平洋戦争時、宗谷岬に配置された日本軍の一部が、歌登へ援農として派遣されていたそうです。部隊には沖縄県の出身者も多く、終戦後に故郷へ戻ろうとしたら、沖縄は米国の統治下に。地元住民が手を尽くして、約30人の出身者のうち6人が入植したのが、この地域でした。
ここを流れる支流に名前はなく、いつしか呼ばれたのが「沖縄の沢川」。でんぷん用ジャガイモの栽培や造材の仕事で生計を立てていた住民は、地域の農業が酪農へと転換するにともないこの地を離れましたが、沢の名前だけは残ったということです。
沖縄から遠く離れた北海道に派遣され、戦争が終わっても故郷に帰れないという悲痛の歴史。北海道新聞や琉球新報にも掲載されていたようですが、まったく私は知りませんでした。戦争で(大小を問わず)犠牲となるのは国民だと再確認です。
ハマスとイスラエルの武力衝突で、多くの犠牲が出ていることに胸が痛みます。ハマスによる国際法違反の攻撃は容認できませんが、根源にあるイスラエルによる長年の迫害や国際法違反の占領を見過ごすわけにはいきません。
日本共産党は、志位委員長名での声明を発表しました(こちら)。双方が自制し、国際機関や国際社会が和平プロセスにかかわっていく時ではないでしょうか。日本政府としての役割も求めたい。
【今日の句】戦争が 過去の言葉と なるように