2024年6月28日金曜日

鉄路の維持へ、何より国が責任を

 新幹線の札幌延伸延期や函館本線の維持・存続にかかわり、丸山はるみ道議・池田由美札幌市議と道運輸局へ要請に。本省鉄道局へ求めるものばかりですが、出先機関ということで応じていただきました。課題山積なうえ行政の枠に収まらない問題もあり、政党・政治家の責任が大きいと自覚して取り組みたい。

 新幹線の札幌延伸は、結局いつになるのか。地方自治体にとっては(大型再開発も含め)まちづくりに関わることだし、無秩序に税金を支出できません。有識者会議の議論待ちという状況ですが、延伸見直しも含めた抜本的検討が必要です。

 有害重金属を含む掘削土は、札幌市では市民の不安や反対をよそに、手稲区山口への搬送を進めています。さらなる搬送地が決まらないまま、また特定地域に押しつけることは許されない。あらためて池田市議からも強調しました。

 丸山道議からは函館本線にかかわり、山線区域ではバス転換も困難で、沿線自治体の首長からは議論のやり直しを求めるような発言もあることを紹介。国としてはブロック協議会の議論を注視するとの姿勢ですが、そこから先に進んでほしいというのが要請の主旨なのです。

 道も沿線自治体の首長も、合意をみずから覆すのは難しいこともあるでしょう。とはいえ責任は逃れられませんが、何よりバス運転手不足という客観的障壁が明らかな以上は、国として新たな枠組みでの議論へ踏み込む必要があるのでは。

 ざっくばらんな問題意識も述べさせていただき、道運輸局も本省へ伝えると確認しました。私たちも本省への要請を具体化していきたい。

 要請に先立ち、道年金者組合の定期大会にて来賓として連帯あいさつ。物価高のもとで、誰もがくらせる年金をと掲げて行動する年金者組合の果たす役割はとても大きい。党としても力を合わせることを表明して、あいさつに代えました。

 【今日の句】新幹線頼みは 危うすぎないか

2024年6月27日木曜日

「コメ不足」の背景は

 今日は新十津川町から滝川市・砂川市へ。3農協(ピンネ・滝川・新砂川)や、農家でもある山本正信・滝川市議会議長から現状をじっくりうかがいました。山本議長さんからは「紙智子さんが議員になる前、冷害調査で私のところに来ていただいた」との話も聞きました。

 「コメ不足」が報じられ、実際に「入荷待ち」というスーパーも見られます。道内有数のコメどころである空知管内ですが、農協の倉庫にある分も今夏まで契約済みとのこと。その後は新米待ちになります。コロナ禍を越えて需要が回復してきたのと、昨夏の猛暑で収量・品質ともに厳しかったことが要因です。

 「昨年の作況は104と発表されたけど、実際は100を切っていたのでは」(ピンネ農協・鎌田和久組合長)。抽出された水田によって、このような指数の差が出たのかもしれません。西日本の気温が高くなり、コメづくりの適地が日本全体で減ってきていることも、背景の1つではと話題になりました。

 肥料や生産資材も高止まりしているし、トラクタ価格は1000万円をはるかに超えるうえGPS機能なども付けると、さらなる高額に。「離農した人の農地を引き受けて規模を拡大すると、さらに機械が必要となる。借金の返済で、頭がいっぱいに」(滝川農協・滝孝造専務)というのが実態なのです。

 耕作放棄地を生まないようにと農地を受ければ、このような負担が増すのですから、後継・新規参入者には不安が先に立ちます。「滝川市の人口が減ってきたのは、農業従事者が減ったから」(山本議長)と、実際の数字を示されての話に納得しました。

 基幹産業である農林漁業で再生産が成り立たない状況が、北海道で人口減少が進む原因の1つです。これほど地域を追い込んできた大企業優遇の経済政策を、どうしても変えなければと痛感しました。今のコメ不足は、異常気象の反映ではありますが、根本的には農業政策の問題なのです。

 「すでに来年の肥料価格値上げの連絡があり、また厳しくなる」(新砂川農協・林誠組合長)とも。その分を価格に上乗せすれば、店頭価格が値上げとなり消費者が買えません。結局は生産者にしわ寄せが来ていたのですが、それも限界です。

 消費者に生産現場のことを知ってほしい、との話もありました。生産者と力を合わせて、「くらしと農林漁業を守れ」との世論を広げていきたい。賃金・年金が上がらなければ買えないし、消費税の減税や、農家への価格保障・所得補償の拡充が今こそ必要です。

 クマによる農作物被害、収入保険の課題とともに、地域おこし協力隊員から就農につながっている実例もうかがいました。意欲を持って就農・営農ができるよう、しっかり国政へ反映していきます。

 滝川市では市民との懇談のなかで、入党してくださる方も。長く党を支持してきて、たまたま選挙のときに「実は共産党を応援してる」と話した知人が党員だったそうです。私が4月に参加した「女性のつどい」にも来てくださり、今日の決意に至ったとのこと。嬉しいですね。

 各懇談には、樋坂里子・新十津川町議、寄谷猛男・滝川市議、高田浩子・砂川市議が同行くださいました。

 【今日の句】食と農 守らず地域も 守れない

2024年6月26日水曜日

どの町でもくらしの安心を

 今日は留萌市から沼田町・妹背牛町へ。くらしの土台である医療・介護や地域交通がギリギリという実態を聞き、国政の責任を痛感しました。このまま自民党政治を続けてはならないと、あらためて心から思うのです。

 留萌市では地域包括支援センターを訪れ、市の介護の現状などをうかがいました。写真は効果を上げているという、体操など介護予防事業をおこなう部屋。市は他にも、職員の奨学金返済を事業者が支援する際の補助を今年度から始めるなど、でき得る介護職員確保策を進めています。

 しかし、今回の訪問介護での報酬削減は、この3年で5事業者が廃止してる留萌市にとって厳しいことは間違いありません。加算措置についても利用者負担に跳ね返ることや、小規模事業者には実務負担が重いなどの実態があります。

 介護は医療との連携も欠かせませんが、留萌市立病院の医師は現在19名とのこと。かつては30人を超えていたそうです。重い課題ですがしっかり受け止めて、力になれるように尽くしたい。

 妹背牛町では田中一典町長が不在のため、滝本昇司副町長が応対くださいました。基幹産業である農業では農家が踏ん張って耕作放棄地が少ない一方で、過疎債や地域交通の課題に直面しているとの話をうかがいました。

 JR駅がある妹背牛町ですが、接続するバスが運転手不足などのため廃止となり、隣接する北竜町が運営する妹背牛駅までのバスへの乗車をと、具体化が進められているとのこと。地域交通が瀬戸際に立たされている、ということです。

 「早く岸田首相に辞めてほしいんだけど」。沼田町での「語るつどい」では、率直な意見がありました。物価高の苦しさ、マイナ保険証の強制、少ない年金など、どれも国民多数の声に向き合っていない政権に、不満や怒りは根深いのです。

 今日は、長く地方議員を務めた方から「自分は自民党だったけど、裏金問題で本当に頭にきた。どうか日本国を良くしてください」との激励もいただきました。背筋が伸びる思いで、話をうかがいました。

 小沼清美・留萌市議、篠原暁・沼田町議、田中春夫・妹背牛町議が、各地で同行くださいました。日本共産党の地方議員に寄せられる信頼の厚さも、実感した1日でした。私もがんばりたい。

 【今日の句】苦しみに 応える政権 つくらなきゃ

2024年6月25日火曜日

時間は人間の発達の場

 今日は学びと原稿書きの日。オンラインで志位和夫議長の「『自由に処分できる時間』と未来社会論」(こちら)を聞き、特に働く世代と共有していきたいと感じました。搾取・収奪から解き放たれた、人間らしい生活が送れる未来をめざしたいですね。

 詳しくはリンク先からお聞きください。人間の自由を求めるマルクスの探求が歴史的にもわかり、経済学者と思想家というそれぞれのマルクスの顔が重なるように聞きました。

 自由な時間が真の富であり、時間は人間の発達の場ーー貨幣や価値論が中心である経済学のもとで、人間と社会の発展を科学的に探求して展開するマルクスの姿勢にも学びたい。

 今の日本は、子どもの頃から何かと忙しい。五感の刺激や集団での成長など「子ども時代」を経て、次の豊かな成長は準備されると思うのです。大人だって過労死まで追い込まれたり、心身を壊すほどの労働環境が日本には、なお多い。やはり時間は人間の発達の場、です。

 一方で私は、月内という締め切り期日が迫っている原稿に、焦りながら没頭中。今の私には時間というより文章力が必要です。

 【今日の句】この夏も キャンプの時間は 確保する

2024年6月24日月曜日

たとえ「表紙」が変わろうと

 今日は朝の定例宣伝から札幌市南区での決起集会、予定候補者の会議などへ。宣伝後に「がんばってくださいね」とかけられた一言が、本当にありがたい。励まされます。

 南区が地元の千葉なおこ道1区予定候補には、後援会員さんから「私たちの宝のような存在」と激励があり、女性後援会のみなさんからは太鼓とエール。笑顔あふれる決起集会となりました。

 予定候補との会議では、お互いに奮闘している内容を交流。シールボードを使って若い世代や高校生との対話、入党者を迎えたこと、同じ立場同士だから話せる苦労話も。共通していたのは「街頭宣伝での反応がいい」でした。

 裏金事件には怒りが収まらないし、物価高を前に節約しても苦しい毎日。施策は行き当たりばったりなのに、政権維持には熱心な首相や自民党幹部の姿勢に嫌気が広がるのも当然では。

 自民党内で「岸田おろし」が始まって「新たな表紙」になろうとも、金と利権の自民党政治は変わらない。予定候補のみなさんと、全道で心ひとつにがんばろうと確認しました。

 【今日の句】大企業優遇 透ける裏表紙

2024年6月23日日曜日

声がかかるのを待っている

 今日は札幌市東区での入党懇談会に始まり、夜には道民医連JCP後援会ユースの気候危機学習会へ。東区では50代の方など3人が入党してくださり、若い世代の気候危機に対する率直な危機感も伝わって、がんばらなければとの思いを強めた1日でした。

 気候危機はもとより、くらしも政治も危機的な日本。どうすれば変えられるか、原因と道筋が見えれば「がんばろう」という思いになるはず。東区ではたっぷりと日本共産党そのものを話させてもらい、宮内しおり道2区(比例重複)予定候補や宮川潤前道議・太田秀子市議・平岡だいすけ元市議とで、参加された方からの思いもうかがいました。

 私が座ったテーブルでは、50代の方が入党してくださいました。結婚後に人格を否定されるような毎日を過ごし、今は1人となって生活されていますが、仕事や老後の不安が消えません。親が日本共産党を応援していたことから共感を持ってくれていたそうで、たまたま街頭宣伝で出会ったことがきっかけでした。

 違うテーブルで入党された方も、商売をしていた時に民商にお世話になり、民商を通じて日本共産党のことを信頼してくださっていました。街頭宣伝で声をかけていただき、今日は会場に来てくださったということなのです。声をかけられるのを待っている人がいる、ということなのですね。

 「さらに、まわりに広げていくにはどうしたら」。そんな問いは、気候危機学習会でも聞かれました。Fridays For Future Sapporo の取り組みも、じっくりと聞かせていただきました。危機感をもった拡散や行動につながるよう、いろんな市民的なアクションを実行したいとの意欲に、私も励まされました。

 私も講師の1人として、日本共産党の「2030戦略」を紹介しました。CO₂削減目標や省エネ・再エネ目標を、どう実現するかの質問もありましたが、まずは目標を掲げなければいけないのが気候危機。人間の存立基盤にかかわる問題だし、欧州でも野心的目標を掲げて、その実行へと政策や財源を投入するという手順で進んできたのだと思います。

 もちろん多くの研究者や環境団体が、試算や具体策を出してくれています。それが実行されないのは政治決断の問題であって、財界・大企業の利益を最優先とする自民党政治のもとではかなえられません。何度も「化石賞」を受けても政策が変わらないのですから、地球を守るためにも政権を代えたい。

 政治の転換には市民社会での世論が必要で、そこで「まわりに広げていくにはどうしたら」との問いがありました。市民的議論を積み重ねたことが、欧州で気候危機を第一級の政治課題に押し上げてきました。

 このような議論が、日本の若い世代で生まれていることが頼もしい。この課題でも、声をかけられるのを待っている人がいるかもしれません。そして私のような現役世代、その上の世代が危機感を共有していくことに、私も力を尽くしていきたい。

 【今日の句】行きづまり どうにかしたいと 思ってる