2025年12月6日土曜日

休むことは権利

 党道委員会主催で「不登校を考えるつどい」を開きました。ご参加・ご視聴いただき、ありがとうございました。事前に寄せられたアンケートは小学生から支援者まで、当日の意見交流も含めて、より政治が力を入れて取り組むべき課題と痛感しました。

 今日のつどいは、党が5月発表した提言「子どもの権利を尊重し、子どもも親も安心できる支援を 過度の競争と管理をやめ、子どもを人間として大切にする学校を」をもとに開いたもの。少し時間が経ってしまいましたが、さらに取り組みを強めていきたいです。

 提言をまとめた藤森毅さん(党中央文教委員会責任者)に、不登校そのものの考え方や様々な実態を交えて講演いただきました。不登校は子どものせいでなく、親が甘やかせたからでもなく、心の傷と「生命の問題」としてとらえる点から始まりました。

 不登校の増加傾向と、先生たちの精神疾患休職の増加傾向は、ピタリと重なります。安倍政権による過度な競争と管理の反映であることは間違いない。悔しい気持ちも沸いてきました。

 不登校の子どもをもつ親の会トポス世話人の門前真理子さんは、まず「この会場には思い出があります」。会の結成が今日の会場だったそうで、今年で30年を迎えたとのこと。

 ご自身の経験を振り返りながら、つながりあえる人間関係の大切さを話された門前さん。「会では肩書は関係ありません。みんな親として同じです」との一言が心に残りました。

 アンケートでの質問などを私から紹介し、お2人の考えなども話していただきました。保護者の経済的・心理的負担やフリースクール支援、学校と保護者の連携、年齢を重ねた後の「ひきこもり」など多岐に渡りました。藤森さんが話された「第三者の存在」の必要性も、納得しながら聞きました。

 配信終了後、会場では意見交流の場も設けました。センシティブなテーマでもあり詳細は書きませんが、悩みや苦労、要望が率直に話されました。私も子をもつ親として、聞きながら胸を痛めました。

 同じ悩みや不安を抱える方同士の、交流の機会にもなったかと思います。一度のつどいで解決するような課題ではないし、声に出せないでいる子どもや保護者はいるはずです。

 国政や地方政治に反映しながら、党の地域の取組みとして広げることも痛感しました。安心できる環境づくりを、まず地域から、です。子どもも教職員も安心できる学校づくりも、大きな課題です。しっかり取り組みたい。

 あらためて、ご参加・ご視聴いただいたみなさんに感謝を申し上げます。

 【今日の句】自己責任 押しつけやめて 尊厳を

2025年12月2日火曜日

不当労働行為をやめろ、長時間労働を強制するな

 昨日は朝宣伝から始まり、北の鉄路存続を求める会の宣伝、すべての労働争議解決めざす「一の日」団結行動集会への参加など。JAL被解雇者労働組合(JHU)も全国キャラバンの一環で道内入りされ、そろって勝利へと団結を固めあいました。

 12月となり、道内では路線バスや都市間バスの減便・廃止が実施されました。じょうてつバスで札幌市内3路線を廃止、中央バスでは高速3路線の廃止と平日228便・日祝日175便が減便に。最大の理由は運転手不足です。

 通勤・通学や通院、観光や物流など、広い北海道にとって公共交通網は欠かせません。しかし、肝心の運転手がいなければ成り立たないし、労働強化は移動や輸送の安全に直結する大問題となります。バス運転手の抜本的な処遇改善へ、国も急ぐべきではないのか。

 集会では、運送ドライバー過労死認定を勝ち取る会からの報告がありました。会社が意図的に停車時間を休憩時間とし、狭い車両内ベッドでの「休息」など疲労回復にならないまま連続勤務など、これが常態化していたのかと腹立たしくなります。

 ライドシェアの全面解禁反対を訴えた自交総連、労働委員会命令にも従わない法人との係争を20年以上すすめている恵和会労組、勝手な労働契約終了とともに団体交渉に応じないセブンスギア労組のたたかいなども、集会で報告されました。

 JAL争議は私が現職のときも院内集会が開かれ、参加した記憶があります。経営破綻を理由に、パイロット81名・客室乗務員84名を解雇した2010年大晦日から15年。解雇の基準は年齢と病歴という、人権を正面からふみにじるものでした。

 しかし、昨年度までにJALはパイロット700人・客室乗務員7500人以上を採用しています。豊富な搭乗経験を持つ労働者を解雇することは、安全性の担保や継承にとっても逆行するもの。「モノ言う労働者」排除や労働組合つぶしが狙われたのは、国鉄闘争と同じ構図です。

 公共交通の最大の責務は、言うまでもなく安全運行・安全運航です。労働基本権は労働者の命と健康を守るだけでなく、利用者などを守るためのものでもあります。規制緩和と人員減らしを続けてきた労働行政を、おおもとから変えなければと痛感しました。

 今年の流行語大賞は、高市総理の「働いて×5」とのこと。労働時間の規制緩和の検討が厚労相に指示されるなど、これでは労働者をいっそう追い詰めかねません。団結の力ではね返そうと、私も連帯のあいさつ。ともにがんばりたい。

 【今日の句】国民を 奴隷のごとく 扱うな

2025年11月30日日曜日

自分にできることを考えていた

 泊原発の再稼働反対、平和な世界と日本を、早く消費税減税を、差別をなくそう。街頭宣伝や懇談に足を運んでますが、もっと世論を広げないと。「初めは高市首相に期待していたけど、期待外れでした」という方とも話になりました。

 やっぱり心配は大軍拡。台湾有事発言でも危うさを感じたそうです。そもそも集団的自衛権が憲法9条のもとで成り立つという、おかしな憲法解釈に変えたのは安倍政権でした。それに輪をかけて挑発的な高市首相。

 今日参加した札幌市中央区の「市民と野党の共同街宣」は、安保法制を許さないために始めたもの。もう何年になるでしょう。私から、危険な高市政権を止めようということと、泊原発の再稼働は許されないことを訴えました。

 「物価高で本当に生活が大変」などとともに、胸に響いたのは90歳という女性の話。「自分にできることを考えていた。年賀状にノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、ノーモア・ウォーと書きます」。

 私も含め戦争を知らない世代が、政治家でも多数です。平気で歴史を歪曲する発言をする政治家もいます。戦争が何だったかを語らなければと、この女性の話が胸に響きました。

 同じことは、少数民族懇談会とのアイヌ施策にかかわる懇談でも聞かれました。80歳を超えるアイヌの方が、みずから受けた差別体験を語られたのです。一言一言の重みが、胸に迫ってきました。

 アイヌ民族に同化政策を強制しながら、いまだ日本政府の謝罪の言葉はありません。どれだけアイヌの方々が、生活の糧や言語などを奪われ、何より同じ人間としての尊厳を奪われてきたことか。腹立たしい思いになりました。

 高市政権の大軍拡方針は、歴史に向き合わない姿勢と根っこが同じ。強いように見えても、世界から見れば逆行に映っていることでしょう。決して高市政権の先は長くない。世論を広げるためにがんばりたい。

 「しんぶん赤旗」を読んでくださる方も増えました。うれしいですね。

 【今日の句】理屈なき 強弁政治を 追い詰めよう