2019年1月9日水曜日

国に責任はないというのか

 高波で不通になって4年が過ぎた今日、「JR日高線を守る会」がアピール発表の会見をしたとの報が入りました。会の活動に心から連帯です。

 今日の会見には、日高・新ひだか・浦河など沿線自治体での利用者や議員などのほか、苫小牧からも駆けつけたそうです。写真は会の事務局長・真壁さんからのものですが、お一人お一人の思いがひしひし伝わってきます。

 そもそも日高線は自然災害による不通区間です。まずは復旧するのが本筋だったはずです。その責任をJR北海道が果たそうとせず、国もJRまかせにしたままに4年が過ぎてしまいました。私も国会で質問しましたが、石井国交相が「JR北海道は民間会社だ」と冷たく突き放すような答弁だったことを、はっきり覚えています。その後に「維持困難路線」との位置づけがされたのです。

 現行法では、海岸沿いの線路は鉄道会社に海岸保全とあわせて管理責任があります。その負担が重いのは事実ですから、国や道が役割を果たさなければならないはずです。観光とあわせた日高線の活用も、いろんな提案が出されてきました。もちろん通学・通院での重要な移動手段でもあります。鉄道とバスは特性が違うし、つながっているからこそ鉄路の存在意義があるはずです。

 日高線とともに「維持困難」とされている路線が多くあります。一方で、利用を増やそうという官民の協力も広がっています。物流・観光の恩恵は、地元利用者というより全国民にかかわることです。筋としても、現実的な役割を見ても、地元だけに責任を負わせる話ではありません。

 会のアピールでは「日高線をめぐる会議や協議の内容・発言・資料等の情報を、行政が公開し、住民への説明責任を」「国の政策の失敗は国が責任を取るべきであり、‥‥国が責任をもって新たなスキームを構築すること、被災していない日高門別までの区間で速やかに運行を再開すること」「路線ごとの問題ではなく、全道全国の鉄路維持、公共交通のあり方、私たちの交通権の問題ととらえ、原点に返っての根本的解決への議論を」などを求めています。

 鉄路の価値を、もっともっと光らせよう。欧州の「鉄道復権」に、日本は何を学んでいるんでしょう。原発セールスや武器輸入にまわす労力や財源を、もっと地域にまわせ!

 【今日の句】公益と 利益は違うと 思うんだ

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