
もう64年前のレッド・パージですが、この粘り強さには頭が下がります。
すごいのは「恨み」とか「執念」とかでなく、自分達の「正しさ」を信じ、生き方に恥じていないということです。
参加された方が「信念を曲げて人生を終わらせない、ということがすごいと思います」と話されました。
私が共産党員となり23年、党の専従職員となり14年ですが、その期間でさえも気持ちが揺らぐことは少なくありませんでした。
職場を追われ、生活もままならない状況になりながら、信念を曲げずに64年。
世紀をまたいで、弁護士会が名誉回復を政府に突きつけるとは、当時は思いもしなかったでしょう。
その半生を思うと、私も軽々しい言葉は書けないのです。

冊子をいただきましたが、その発端は仲間を救いたい「素朴な人情」からだった、と書かれています。
今の世で、それが職場でできるのでしょうか。
いっぱいいっぱいの状況で、まわりに気を使えないという働く人が多い世の中。
政府・財界による自己責任論のバラマキで、仲間を大事にするという発想さえ今の職場になじまない、という実態もあるでしょう。
だからこそ、レッド・パージのたたかいは、人権や名誉とともに、人間らしく生きる社会を取り戻す運動につながっていると思うのです。
多くのことを学んだ総会でした。
【今日の句】 差別的 信念だけは ゴメンだな