2023年11月11日土曜日

今年も「介護に笑顔を」集会は熱く

 11月11日は「いい日、いい日」に掛けた、厚労省が定めた「介護の日」。毎年おこなう「介護に笑顔を!北海道連絡会」の集会に、今年も参加しました。いい介護をと願う職員ら100人が集まり、寒さのなかでも熱い思いが交流された集会になりました。

 訪問介護にて働く私のいとこから、限られた時間で余裕なく働く現状を聞きました。「利用者の話を聞くのが好き」だと話していた友人は、体を壊したため五十代で退職せざるを得ませんでした。低賃金や人員不足、制度の不備などで、つねに現場はギリギリの状態です。

 今日も処遇改善などを求めるスピーチが相次ぎました。「私が卒業した介護専門学校は、いまは保育専門学校に。働く環境をよくして、若い人が働けるようにしないと」「ヘルパーをしていますが、誰でもできる仕事ではない。国家資格に見合った処遇を」という訴えにこそ、岸田首相は耳を傾けるべき。

 「利用料があがれば、受けられる介護サービスが減る。認知などが進まないかと心配になります」「値上がりで食事の節約も限界。調理師として、栄養あるものをと思っているのに」など、自分たちの実態だけでなく、利用者に心を寄せたスピーチも次々。やさしい言葉の1つ1つは、命と健康、尊厳を支える介護職だからこそと思いました。

 先月おこなった政府要請で、私も厚労省へ介護保険制度の改善を求めました。医療分野の担当者は、来年の診療報酬に賃上げなどを反映させたい旨の回答でしたが、介護分野の担当者からは賃上げの「ち」の字もありません。私が指摘して、言い訳がましく「現場の厳しさは認識している」と述べたのでした。

 政府は補正予算で、介護職員に月額で約6000円の賃上げとなるよう計上しました。しかし、ケアマネジャーなどは対象外だし、そもそも全産業の平均賃金から見れば6000円では一桁足りません。今日のような集会を開く意義は、本当に大きい。

 ケアプラン有料化などが打ち出されていた昨年、このような集会や要請で反対の声が相次ぎ、実施できず先送りさせることができました。介護の意義ややりがいを、国がみずから壊していいのか。私も国へ「介護に笑顔を」と、さらに迫る役割を果たしたい。

 【今日の句】語呂だけで済まさず 本気でいい介護

2023年11月10日金曜日

この社会は労働者あってこそ

 札幌市東区で平岡だいすけ元札幌市議と街頭宣伝へ、その後は「非正規ワーカー待遇改善法」の提案などを届けての懇談にまわりました。宣伝ではガザ地区への人道支援募金や、「本当に共産党にがんばってもらわないと」との激励も。ありがたいです。

 雨が強くなっても駆けつけてくださる、党員・後援会員さんの存在が本当に大きい。今日みたいな悪天候や暑い日・寒い日は、宣伝に出る足が重くなったりもするもの。「今度こそ国会へ送らなきゃね」との一言も、身に染みてきます。

 さて、パートや派遣だけでなくギグワーカーやフリーランスなどさまざまな働き方が広がるなかで、日本共産党は「非正規ワーカー待遇改善法」の提案を発表しています。今日は札幌地域労組、一昨日は道労連に届けながら実態や課題などをうかがいました。

 この法案の柱は4つ。①不当な雇い止め、解雇をなくし、非正規ワーカーの雇用の安定をはかる、②非正規ワーカーへの差別・格差をなくす、③ジェンダー平等を促進する国際基準、ハラスメント禁止を法律に明記する、④国・自治体が率先して非正規雇用の待遇改善をすすめる--です。

 テレワークやプラットフォームビジネスなど個人請負方式でも、世界では労働者性を認める方向になっています。労働者性が認められれば、労災補償や団結権など労働三権も保障されます。シフト制ワーカーの権利保障には、雇用者の都合でシフトを断る場合の明記や、最低労働時間・最低保障賃金を明示させるなどが必要です。

 ▼客観的な基準にもとづく「同一価値労働同一賃金」「均等待遇」や、雇用形態・賃金格差の公示・公表で、非正規ワーカーへの差別・格差をなくす、▼会計年度任用職員制度は、本人が希望する場合は無期雇用へ転換し、現行の「公募ルール」を廃止する、▼そもそも雇用は期間の定めのない直接雇用を基本に、派遣受け入れ期間の上限や無期転換ルールの要件を1年とする--などを、法案には盛り込みました。

 非正規雇用の7割を女性が占めるなか、性別役割分業を前提とした雇用慣行もあらためる必要があります。非正規で働く女性のうち世帯主・単身者は288万人にも及び、明日の食事に苦しむ家庭も少なくありません。非正規雇用の待遇改善は、ジェンダー平等を実現するうえで欠かすことはできないのです。

 労働組合にも、さまざまな相談が寄せられるといいます。副業のありかたや外国人技能研修制度にも話題は及び、まだまだ働くルールの整備には課題が多い。そもそも日本の労働行政は、基本的人権を保障するという根本が弱いのだと痛感させられます。

 そもそも日本は、1日8時間・週48時間労働を定めたILO(国際労働機関)第1号条約さえ批准しませんでした。財界が「多様な働き方」を求め、自民党政府がそれに応え続けてきました。低賃金・使い捨て・自己責任の働かされ方に、どれだけの方が泣かされてきたことでしょう。

 労働組合に加わって、労働者の権利や仲間との団結で実現してきた歴史を学び、声をあげている方々がいます。不当解雇やハラスメントを許さない、勇気あるたたかいも続いています。米国では、俳優や自動車製造業での画期的な要求実現にも進みました。

 しっかり連帯しながら、法整備・法改正などにつながるよう責任を果たしたい。社会を根本から支えているのは、何より労働者です。

 【今日の句】たてなおそう 人間らしい 社会へと

2023年11月9日木曜日

早く攻撃を終わらせて

 今日は札幌市白石区・厚別区へ。昼は憲法改悪反対共同センターの中心街宣伝にも参加しました。「戦争を止めるにはどうしたらいいですか」という青年や、「どの党でもいいから早く終わらせて」と声をかける方がいて、多くの方がガザ侵攻に胸を痛めていることが伝わる1日でした。

 罪もない子どもたちや民間人の犠牲が増えても、イスラエルが攻撃を緩める気配はありません。ハマスの無差別攻撃や人質作戦は許されないけれど、イスラエルの攻撃は、もはやジェノサイド(大量虐殺)です。即時停戦をと、さらに大きな世論にしなければ。

 世界では停戦・休戦を求める世論は高まっているし、日本でも街頭行動やSNS発信も広がっています。これまでもガザ地区への攻撃やパレスチナ人への人権侵害があったことに、私も十分に声をあげてきませんでした。今度こそ放置しないで、北海道で世論を広げることに力を尽くしたい。

 これまで何度か中東戦争は起きてきましたし、同じような思いをされてる方が、きっと多くいると思います。だから今日の宣伝でも、多くの方が足を止めたり、声をかけてくださっている。呼びかけた人道支援募金にも、多くの方がご協力くださいました。

 日本政府は米国の顔色をうかがって、イスラエルの国際法違反を言えないでいます。平和国家を掲げた憲法が、これでは色あせてしまいます。イスラエルに向けてとともに、日本政府へ即時停戦を求めよとの声も、ぜひ大きくしていきましょう。

 冒頭の青年ですが、戦争を止めるためなら日本共産党に入ってもいいとの話になったようです。18日にオンライン企画「若者タウンミーティング with 志位和夫」があるので案内をして、あらためて時間を取ることになりました。まっすぐな思いに感激です。

 「応援しているので、がんばってください」という通りがかりの女性や、たまたま函館から来たという方も「応援しているから」と最後まで演説を聞いてくださいました。風が強く寒い1日でしたが、党員・後援会員さんの激励もあり、心あたたまる1日でもありました。

 【今日の句】あきらめも 冷笑もせず まっすぐに

2023年11月8日水曜日

共産党はブレーキにもアクセルにもなって

 今日は札幌市清田区・南区へ。「語るつどい」では、物価高騰や若い世代の働き方、性加害・ジャニーズ問題と話が尽きません。くらし・地域・人権が大事にされる、新しい日本と北海道を。街頭宣伝では多くの激励もいただき、本当にありがとうございました。

 そのなかで「共産党はブレーキ役として大事だけど、これからの社会をどうするかのアクセル役としても見えるようにしてほしい」との、要望がありました。特に北海道に引き寄せて、農業支援・基盤整備のあり方、物流や公共交通の担い手確保などの話をうかがいました。

 財界・大企業優遇や米国いいなりという、自民党政治の大元を告発して批判・反対することは大事なことと思います。とりわけ大軍拡に向かう岸田政権に、ダメなものはダメだと論陣を張れる力が今こそ必要です。

 あわせて、行きづまった日本社会をどうしたらいいのか、前向きで展望が見える政策や訴えに、いっそう努力したい。日本共産党がめざす社会像を、北海道にも引き寄せながら、わかりやすく訴えたい。今日は下川町や鹿追町などで調査したことも紹介しながら、持続的な町づくりについて私ながらに話しました。

 経済評論家の内橋克人さんが、FEC自給圏を提唱しています。食料(Food)・エネルギー(Energy)・ケア(Care)の頭文字を取ったもので、北海道の地域づくりに参考となる部分があります。食料やエネルギーの圏内自給ができれば、圏外からの購入=資金の流出ではなく、圏内での経済循環=中小企業の振興も期待できます。

 「小さくても輝く自治体づくり」は、北海道でも先進的な取り組みが広がりました。自治体間の交流も広がり、そこから党として学んだことも多くあります。こういう蓄積も整理して、政策にしていくことも急ぎたい。昨日の中小企業各団体との懇談からも、同じような問題意識を持ちました。

 医療・介護・福祉などの生きる土台や、これからの社会や技術を担う若者たちへの教育分野は、もっと国の支援を強めるべきだと思います。人づくりこそ未来の礎だからです。「医療大国」「教育立国」と呼ばれる国々が、世界で果たしている役割を見ると、日本も重視してしかるべきと思います。

 明日は札幌市白石区・厚別区へ。ダメなものはダメと言い、きちんと展望が見える訴えをと、今からもう少し考えます。

 【今日の句】まっすぐに進む ハンドル役もなる 

2023年11月7日火曜日

地域経済の主役は中小企業

 党の経済再生プランを届けてまわっています。今日は道商工会連合会、道中小企業団体中央会へ。道内すみずみを網羅する両団体だけに、物価高騰・人手不足や事業承継まで話題が広がります。北海道に引き寄せた経済政策も、早く具体化しなければ。

 道経済部の資料によれば、道内企業のうち中小企業は99.8%(2016年)。中小企業のうち小規模企業が占める割合は84.9%にも及びます。農林漁業や観光などの関連企業も多く、まさに地域経済の主役です。

 コロナ禍と物価高騰に襲われ、なかなか賃上げの原資もつくれない。下請け企業は物価上昇分を価格に転嫁しようにも、なかなか全額は乗せられない。賃上げ分を転嫁しようとしても、取引先も中小企業で、押し付け合う構図になってしまいます。

 現状を聞くにつれ、税金や社会保険料(税)にかかわる国の負担割合を増やすなど、大元からの改革が必要と痛感です。「年収の壁」と社会保険、人手不足と外国人技能実習、公共交通とライドシェアなど、関連するテーマ同士での政策調整も急がれます。

 政府は限りある財源と言いながら、大企業には大盤振る舞い、大型事業にも大盤振る舞い、軍事費にも大盤振る舞いでした。ここにこそメスを入れなければ。地域経済・地域社会を元気にしていきたいとの思いは、私が食堂を営む両親のもとで育ったからかもしれません。

 今日は他にも、道労連へ「非正規ワーカー待遇改善法」の提案をもっての懇談も。別の日にもこのテーマで懇談予定があるので、あわせて後日にまとめます。

 【今日の句】経済と 連呼するより 政策を

2023年11月6日月曜日

これ以上の犠牲を出すな

 ガザ人道支援募金を呼びかけた朝の定例宣伝。引き返して募金された方がいるなど、多くの方がガザの現状に胸を痛めていることが伝わります。即時停戦と、ガザでのジェノサイドを許さない世論を広げようと私からも訴えました。

 党としても志位和夫委員長名で、ガザ攻撃中止と即時停戦に向けての各国政府への要請文書が出されました(こちら)。イスラエルの無差別攻撃を非難しない日本政府には、アラブの人たちから怒りが寄せられ始めています。日本政府の態度をあらためることも、あわせて訴えたい。

 イスラエル閣僚から、ガザへの核兵器使用は「可能性の一つ」との発言まで出たのには驚きました。あまりにも許されない。ネタニヤフ首相は政府の公式見解ではないとしてますが、侵攻自体は手を緩めない旨の発言をしています。罪もない子どもたちはじめ、これ以上の犠牲を出すなと何度でも声にしなければ。

 党の経済再生プランをもっての懇談で、今日は北海道保険医会へ。平川英行事務局長が応対してくださいました。社会保障は憲法25条に保障された、国民の大切な権利です。同時に、経済のうえでも重要な位置を占めます。地域の病院などは雇用の場となり、物流・交通やリネンなどの関連産業も幅広い。

 来年には医療報酬改定を控えますが、賃上げ基調や物価高騰の状況で「期中改定を考える必要があります。改定時期まで待てないし、いま(医療従事者などの)賃上げと言っても難しい」。都合よくデータを切り取って「利益をあげている医療機関がある」と、財務省が報酬引き下げを狙っていることにも警戒の声。

 入院時の食事代の公定価格が30年来も変わっていないこと、マイナ保険証の強制、無理なオンライン請求によって高齢医師の退職と地域医療の困難への心配など、あらためて医療機関をめぐる課題の多さを痛感しました。介護についても「高い保険料を払ったら、利用料を払えなくなる。負担割合を見直すときでは」と、話題にのぼりました。

 医療も介護も、国の負担が少ないのです。軍事費や大型開発の見直しはもちろん、高額な薬剤費などにメスを入れることも必要です。くらしの安心をつくることは、家計負担も軽くなって消費にも一定まわります。負担増・給付減の悪循環を、早く断ち切らねば。

 世界でも日本でも、等しく命を大切に。あらためて痛感する毎日です。明日もがんばりたい。

 【今日の句】あきらめず 即時停戦 何度でも

2023年11月5日日曜日

変えられる力は、すぐそこに

 今月の全国大会を控えた民青同盟の、全道班代表者会議で来賓あいさつ。仲間を迎える年間目標を超過達成した、その勢いと社会を変えたい熱い思いが伝わってきます。青年が動くとき時代は変わるーーわくわくしてきますね。

 私が民青に加盟したのは、もう34年も昔。中国の天安門事件や東欧・ソ連の崩壊が相次ぎ、盛んに「社会主義は終わった」と報じられたときでした。一方で湾岸戦争が起き、これでいいのかと模索していた学生時代でもありました。

 そんな時に出会った先輩や友人の、自分の意見を持って輝いている姿がありました。尊敬したり、逆に自分を小さく思えたりしました。民青で学び、語り合っていたということを知って、私も加盟したのでした。

 小さいころから競争や同調、自己責任を迫られてきた今の青年たち。目の前では低賃金や高学費・奨学金返済に苦しめられ、世界を見れば戦争・紛争や気候危機などが目につきます。あきらめや冷笑が起きても、おかしくない時代を生きています。

 一方で、変わりゆく世界を目にしているのも今の青年たち。米国ではZ世代が社会変革に立ち上がり、バーニー・サンダース上院議員は “ It's OK to Be Angry About Capitalism ”と呼びかけました。ジェンダー平等や気候正義、戦争反対を訴える仲間がいる世界は、希望が見える時代でもあります。

 誰にも、変えられる力がある。その仲間が増えれば嬉しいし、社会を変えるのは楽しいこと。その思いを込めたあいさつが、少しでも心に残ってくれたらと願うばかりです。私もいっしょにがんばりたい。

 【今日の句】つながれば きっと世界は 変えられる