2019年12月14日土曜日

現場に導入させないよう

 道教組・高教組による緊急シンポ「1年単位の変形労働時間制の問題点を考える」は会場いっぱいで、資料も足りなくなるほど。「導入させないために、たたかいはこれから」と意気高いシンポジウムでした。

 全国過労死を考える家族の会の工藤祥子さんが、講演をおこないました。工藤さん自身が教員だった連れ合いを過労死でなくし、臨時国会でも参考人質疑として陳述されています。「私の話の結論は、学校はブラックではなくカラフルな場にしたいということです」と語り始めました。

 お連れ合いさんも定期検診を受けて「くも膜下出血を起こす可能性はほとんどない」と診断されたにもかかわらず、他界1ヵ月前の時間外労働が206時間もあり、発症後5日で亡くなられたのです。それでも時間外労働と認定されたのは97時間のみ。「労働ではなく、勝手に仕事をした分」とされてしまうのです。

 いちばん心に響いたのは「子どもたちのための過労死でなく、子どもたちのためにと増やされた仕事による過労死です。他界する前は、ほとんど子どもたちにも会えませんでした」との言葉でした。教育は限りがない仕事と言いますが、いま現場で起きているのは過剰な業務や教員数の不足によるものなんです。

 「世論が動き始めた今がチャンス」と工藤さん。しかし当事者である先生たちも忙しかったり、工藤さんさえ「当時の私は給特法など知りませんでした」という状況もあるなか、声を上げ続けるには労働組合やいっしょに活動している仲間の力が必要です。もちろん政治に携わる私からも、いっしょに声を上げていきたい。

 これからは、導入させないための自治体ごとの活動になります。民間なら労使協定が必要とされるのに、条例や規則によって決められるとなれば当事者である教職員の意見が反映されなくなります。手続き上も問題ですし、導入した私立学校では労働時間数が増えたとの報告もありました。道議会や札幌市議会での活動も大事になってきます。

 第1次政権時代の教育基本法改悪も含め、どれだけ安倍政権のもとで教員や子どもたちが苦しめられてきたことか。ゆきとどいた教育を求める全国署名が、道教組・高教組・新婦人・道退教などで40,838筆、私学では41,039筆も集まったとの報告もありましたが、多くの方が学校の現状に胸を痛めている証拠だと思います。労働時間を伸ばすのでなく、先生を増やすことと学校に余裕を。早く安倍政権を変えたいと、つくづく今日も感じたシンポジウムでした。

 明日は道党会議で、そのための会議や原稿準備のほか、紙智子参議院議員と新年用メッセージのビデオ撮りも。本当に師走は駆け足で通り過ぎます。

 【今日の句】辛いこと 恥ずかしくなく 口にして

2019年12月13日金曜日

穏やかな笑顔を引き継いで

 大変お世話になりました--感謝の思いを込めて、故・渡辺治郎さんの通夜に参列しました。穏やかな笑顔を思い出します。

 お連れ合いの紫(ゆかり)さんが党道委員会に勤めていた縁もあり、治郎さんともお付き合いさせていただいていました。まだ札幌に出たばかりの私たち夫婦を誘っていただいてのキノコ採りや、私が候補となってから芽室町の自宅で食事もいただいたり。体調が悪くなってからも、何度も街頭宣伝に足を運んでくださいました。

 治郎さんの希望もあり無宗教形式で、縁のある方が思い出を語るなか笑いもある、あたたかな通夜でした。蚊帳のなかでふ化したセミを放した子ども時代、初めて見たビートの葉を「ほうれん草ですか」と先輩に聞いたというエピソード、ガーデニングや味噌作りなどの傍らで柔らかい人付き合いを広げられたこと--決してでしゃばることなく、それでも大事なときには必ず姿があった治郎さんのことを誰もが慕っていたのです。

 先日、お孫さんが生まれたばかりで、誕生をお喜びになったんだろう姿が目に浮かびます。町議をされている洋一郎さんの、お父さんへの思いもしんみりと伝わりました。治郎さんのスケッチや山岳用品、研究成果なども飾られていて、一つ一つから治郎さんの息吹が伝わってくるようでした。

 治郎さんが願っていた、誰もが幸せになれる社会をとの遺志を継いでがんばらなければ。それが私の恩返しです。治郎さん、本当にありがとうございました。

 【今日の句】天からも また穏やかに 見守って

2019年12月12日木曜日

「わが事」とすることから

 豊富町で震度5弱とはビックリでしたが、今のところ大きな被害が聞かれないのは一安心。今日は「ほっかい新報」の座談会企画、テーマは「ジェンダー平等」。女性のための人権ネットワーク「女のスペース・おん」代表の山崎菊乃さんと、じっくりと語り合いました。

 「女のすぺーす・おん」の設立は1993年。すでに26年もの活動の歴史があります。「性差別・性暴力は許さない」という当たり前の主張さえ、なかなか広がらなかった時代から活動されてきたんですよね。これまでの苦労などと合わせて、普段から持たれている問題意識などもぜひ聞きたいと思っていました。

 山崎さんからは「政治の分野は、まったく進んでいません」とキッパリ。みずからが苦労した経験から始まり女性議員が少ないこと、外国と比較して日本の遅れっぷり、手弁当で支援活動をしている現実などなどに触れて、「日本の政治は何を大事にするべきかが違っている」とのお話を、そうだそうだと思いながら聞きました。

 私からも子どもの時の話など「わが事」としての受け止めなども話したのですが、これ以上は「ほっかい新報」新年号をお手にして、ぜひお読みください! 日本共産党北海道委員会へ電話・メールなどいただければ、すぐ手配しますよ。

 真に「ジェンダー平等」の社会へ進むには政治を変えることが必要ですが、自己変革に挑むべきテーマでもあります。私にだって無意識のうちに、これまで日本社会で支配的だった男尊女卑の考えが内面化していると思っています。家にいる時間も少ない身分ですし、家事や育児はパートナーに負担をかけっぱなしです。

 ジェンダーなどの課題は、長く個人的な問題としてとらえられてきました。しかし、社会の奥深くにかかわる、脇に置いた課題ではなく正面から語り合う課題なのだと、最近つくづく感じるようになりました。まだ私の発信や活動としても十分ではありませんが、その自覚だけは常にもっていたいです。

 楽しい対談となりました。山崎さん、ありがとうございました!

 【今日の句】「常識」を見直し 世界は変わってく

2019年12月11日水曜日

共闘は釧路でも

 今日も釧路は暖かい1日。宣伝でもチラシを受け取る方が多かった、とのこと。暖かさというだけでなく、期待の表れと思いたいです。

 実は朝に同じ釧路駅前で立憲民主党の鉢呂吉雄参議院議員が演説され、たまたま聞くことができたのですが、安倍政権に対して野党がまとまって立ち向かった臨時国会だったとの内容でした。「市民と野党の共闘」を進める力になる演説でした。

 それならと私も、野党で新しい政権をつくるために本気でがんばりたいと訴え。「できるかどうか」ではなく、「やる」ときめて取り組む立場に立てるかどうか。その本気度が問われていると思うのです。こちらを向いて最後まで、遠くで聞いてくれていたタクシー運転手さんがいたのが印象的でした。

 各地の「党を語るつどい」も、まずは「桜を見る会」への怒りやあきれなどの声から始まり、米国に言われて何でも従う姿勢や憲法改悪などにも意見が次々。地域医療の話題になった時には「地方の病院に来てくれたお医者さんこそ、桜を見る会に呼ぶべき功労者だ」との話に、参加者そろって笑いと拍手も。

 どこでも「どうしたら安倍政治を終わらせられる?」との質問や意見があり、私から朝に聞いた鉢呂議員の演説にも触れて「市民と野党の共闘を前進させることです」とキッパリ応えました。この道を前へ進めるために、こうやって私も広げていきたい。

 もちろん日本共産党も強く大きくするために力を貸してほしい。たくさんの力もいただいた釧路市の2日間。ずっと同行してくださった石川明美・地区副委員長に感謝!

 【今日の句】あきらめないことが 政治を変える道

2019年12月10日火曜日

絶対数が足りない

 日中は寒さも緩んだ釧路市で「党を語るつどい」や懇談などにまわりました。日が暮れると一気に冷え込み、またツルツル路面に。冬道は大変!

 道議候補をされた石川明美さんが終日、運転と同行してくださいました。釧路市のいろんな現状を教えていただき、本当に頼りになる存在です。ありがとうございます。

 「つどい」では「桜を見る会」について、「どうして野党は、もっと追及できないの」とのご意見も。もどかしい思いは本当によくわかります。何しろ安倍首相が質疑の場に出てこないし、自民・公明が疑惑隠しに必死になっている現実は本当に腹立たしい。さらに野党もがんばるけれど「カギは世論です」と私からは述べました。

 今日の「しんぶん赤旗」では、香港でのデモに約80万人(主催者発表)が集まったことを報じています。この写真も示しながら「全国で声があがることを安倍政権は恐れています。だから私も、こうやって各地で声を上げてほしいとお願いしています」と話すと、ご意見を述べた女性もウンウン。地域・職場・学園に根を張ってがんばる日本共産党を大きくすることが一番ですと、重ねて私からも訴えました。

 今日の懇談のテーマは「人手不足」でした。釧路市も人口減少のスピードが進み、今日も「帯広市を下回るんじゃないか」との話が出されることも。今日うかがったのはバス会社と介護事業所で、どちらも心配になる現実があります。

 くしろバスと阿寒バスの各社で、率直な現状を教えていただきました。大型二種免許取得への支援や高校への案内など努力を続けていますが、それでも運転手の確保には苦労しています。いわゆる「働き方改革」は5年の猶予がありますが、その分の人員確保もしなければなりません。

 「生活路線を守ることが最大の使命ですが‥‥」との思いは、どの事業者も共通していることでしょう。この間、旭川や日高でバスの減便などが報じられ、苦渋の思いもされていると思います。公共交通として維持していくためには、国の補助制度も恒久的な仕組みにするなど抜本的な改革が必要だと痛感しました。

 とかく「生産性」を御旗にする今の経済政策ですが、人口減少で乗客自体が減るうえ、年金削減・消費税増税などの負担増では外出も手控えることになります。それで「生産性」を上げろ、収益を上げろというのなら、人件費などの経費削減をしなければなりません。そもそもの経済政策が誤っているということです。

 介護事業所も、施設が足りないからと新しく建てれば職員を確保しなければなりません。ただでさえ少ないため、今ある事業所から引き抜きもおこなわれていると言います。職員が少なくなった施設は閉鎖に追い込まれています。その新しい施設も、また別の新しい施設ができれば引き抜かれてしまうイタチごっこという状況になってしまいます。

 うかがった先では「人口に対して絶対数が足りない」とズバリ。職員の賃金を引き上げるにも、加算でなく全体を底上げできるような報酬の引き上げをとも話されました。まったく同感です。このような話を、どれだけ全道で聞いてきたことか。しっかり国に反映させなければと今日も痛感しました。

 余談ですが、昼食でうかがった共同作業所「すてっぷ」さんで、畑づくりから7年をかけて完成させた「くしろルバーブドレッシング」を購入。すでにルバーブジャムは商品化していたのですが、さらに工賃を引き上げたいとの思いで商品づくりに励むなかで完成したものとか。ラベルなどもプロに頼み、おしゃれな感じです。

 喫茶コーナー隣での作業所からは、クッキーを焼いている香りがしていました。伊藤厚子代表が「障害が重くても地域で暮らす」ことを理念として、献身的な活動をしてきたこともうかがいました。誰もが安心して暮らせる地域をつくる--政治こそが、この立場に立つべきです。

 【今日の句】この町に 生きる誰もが 主人公

2019年12月9日月曜日

まとまることこそ力

 国会は閉じようとも「桜を見る会」疑惑から逃げ切らせるわけにはいかない! 朝に昼にと街頭から「疑惑の説明さえできない総理はいらない」とマイクを握りました。

 写真は昼・札幌市内、憲法共同センターでの宣伝。安倍政権による憲法9条改悪に反対する全国3000万人署名宣伝ですが、道労連・三上議長、道新婦人・油石事務局長とも触れたのは「桜を見る会」。税金や政治の私物化に、みんな怒っているんです。

 私からも「安倍首相が嫌がるのは、国民がまとまること。ウソをついてでも権力にしがみつくのは、憲法9条を変えるため。だからこそ多くの方が署名することこそ、安倍政治を追い込む力になります」と呼びかけました。

 外国人観光客も多かったので、憲法9条を守ることはアジアの友好につながることとも訴えました。観光は平和であってこそです。憲法共同センター・小室事務局長は、英語でも署名を呼びかけていました。

 疑惑だらけの臨時国会でしたが、大学入試での英語民間試験導入を延期させることもできました。高校生をはじめとした国民の声と、野党がまとまることができれば変えられると実感した出来事でした。北海道ではIR誘致を見送らせることもできました。

 年末年始になっても、「桜を見る会」疑惑への国民の厳しい目は変わりません。不信の目の根深さを、政府・与党は知るべきです。

 明日・明後日と釧路市での活動のため、JRに乗って夜に到着。時間の限り、多くの方と語り合いたいです。

 【今日の句】逃げまくる総理を 信頼するはずなし 

2019年12月8日日曜日

議論も実践も積み重ね

 今日は旭川地区の党会議へ。来年1月の党大会に向けて決議案を討論し、実践からも深めあう大事な会議です。民主的に議論を重ねる党運営についても、こういう機会に多くの方へ知ってもらいたいものです。

 「綱領と規約に団結する」のが日本共産党。その綱領の重要な改定をするのですから、全党員に議案を届け、支部や党会議で意見を反映して積み上げていくのは当然です。今日の私は予定候補でなく、道委員会副委員長として参加したのもその意味です。

 党会議は規約にもとづき厳格におこなっています。この規約も2000年の第22回党大会で、これまでの党づくりの歴史をふまえて改定したものでした。なかなか党員の間でも目を通すことの少ない規約ですが、こういう時にでも「党づくりの基本」として読んでもらえば、党員の権利や民主的な党運営に努力している党であることを知ってもらえるはずです。

 党内のことなので詳しくは書きませんが、討論は熱心に、かつ党員を迎えた苦労やドラマが語られるたびに拍手が起こりました。しっかり私もメモを取ったので、会議の特徴について報告文書をまとめ、今後の討論や活動に生かされるようにします。

 明日は釧路市へ。寒さも厳しくなってきましたが、元気に足を運びます。

 【今日の句】悪政を 変える力は ここにあり