2020年2月29日土曜日

学童保育をしっかり支えて

 この間の国会答弁の範囲というのが第一印象だった、安倍首相の記者会見。一斉に学校休校とする根拠も明確ではありませんでした。これまで何度も聞いてきただけに「私の責任において」という言葉が、ずいぶん軽く聞こえたのは私だけでしょうか。

 休業補償などは必要なことですが、その中身も予算確保もこれからという状況です。鈴木知事が安倍首相へ様々な要請をしたようですが、実効ある対策とするためには私たちの側からも反映させていかなければなりません。

 今日は札幌市学童保育連絡協議会に足を運び、課題や要望をうかがいました。札幌市の学童保育は、鈴木知事の要請を受けた小学校休校にあわせて多くは閉所と決めましたが、安倍首相が休校要請をしたら厚生労働省は「原則開所」との方針を示しました。札幌市の学童保育関係者や保護者・子どもたちは、二転三転する状況に振り回されているのです。

 そもそも感染拡大を防ぐために休校するのだというのに、学校よりも密着度が高い学童保育は開所するとは二重基準そのものではないのか。だから、今日の記者会見で休校の根拠を聞きたかったという方もいたはずです。開所するか閉所するか、どのクラブでも悩みながら議論して決めてきたのですから。

 たくさんの要望や実態をうかがいました。閉所中の保育料返金を求められたらどうするか、閉所中のパート指導員への補償をどうするか、そもそもマスクや消毒液も手に入りにくい、1日保育にした際の加算が必要ではないか、予定してなかった1日保育となったときに指導員の配置基準を満たせない場合はどうするか--などなど、どれも切実な内容ばかり。突き詰めると、開所であっても閉所であっても、行政として責任を果たす必要があるということです。

 わが家の小学2年生の子も学童保育でお世話になっているだけに、個人的にも切実な課題です。「ただいま」と言って学校から帰ってくる学童保育は、まさに第2のわが家そのもの。学校とは違う異年齢の集団のなかで、協力やけんかもありながら成長を支えてくれる学童保育の存在は、単なる「子守り」の場所ではないのです。しっかり今日の中身も、国政へ反映できるようにしていきたい。

 調査・懇談のさなかに電話も使って「しんぶん赤旗」のおすすめも。今日の「しんぶん赤旗」には、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」にも乗船した矢野晴美教授(国際医療福祉大学医学部医学教育統括センター)のインタビューも掲載されていて、あらためて対策の基本がわかりやすく理解できました。こういう専門家の意見が、どれだけ政府の施策に反映されているのか。課題の多さも痛感です。

 【今日の句】今までで 「私の責任」 果たしたか

2020年2月28日金曜日

本気で守る姿勢はどこに

 持病などをお持ちの方にとっては特に、新型コロナウイルスの広がりは心配なことと思います。この間も書いてきたように、本気で命や健康を守る政治の姿勢が問われています。

 国会では今日、衆議院で来年度予算案が可決されました。しかし、新型コロナウイルスがこれほど広がる前に組んだ予算ですから、その対策予算は1円も入っていません。日本共産党はじめ野党で組み換えを要求しましたが、政府・与党は受け入れませんでした。

 それなのに安倍首相は、学校休校にともなう親の休業補償などは政府で責任をもつ旨を答弁しました。そのような予算など、あるのでしょうか。麻生財務相にいたっては、学童保育での財政負担を心配している国民の声があると質問した記者に対して「つまんないこと聞くね」と発言しました。とんでもない。

 学校休校についても、このような親の実態や保育園・学童保育との整合性をどう考えるのか疑問などの声があがるや、安倍首相は各学校、地域での柔軟な判断をと述べ始めました。それなら一斉休校を要請したのは何だったのか。「思いつきなのか」との声が出るのも当然だと思います。

 重ねて書きますが、本気で命や健康を守る政治の姿勢が問われています。スピード感が問われるとともに、その対策への裏づけがなければ、国民は言われっぱなしということにしかなりません。自己責任を迫られているだけになってしまいます。いま急ぐべきは医療体制・検査体制の拡充、医療現場で働く人たちを支えること、休業補償や金融支援などで、そのための財政確保は最重要課題のはずです。

 そして信頼ある情報の発信も必要です。鈴木知事が「非常事態宣言」を発しました。全道の状況を掌握できるのは道庁ですし、まだ表には出ていない数値や専門家の意見もあるのかもしれません。命や健康を守る立場に立ち、知事の責任で道民へのメッセージを伝えることは必要だと思います。

 同時に、道民に注意喚起をするのなら、可能な限りの正確な情報を発信することのほうが有意義ではないかと私は思います。安倍首相の一斉休校要請も、対策などがなく結論だけが発せられたことで混乱を引き起こすことにもなりました。これだけ多くの国民・道民がわが事として関心をもっているなか、大事なことは形式よりも事実を正確に伝えていくことだと思うのです。そもそも「宣言」の法的根拠も明確ではありません。「メッセージ」という意味なら、中身を伴うことのほうが重要です。

 それは、恣意的な「宣言」などの発信を戒めることにもつながります。時の為政者が、社会の混乱に乗じて求心力を高めるべく緊急事態を悪用したことは、歴史的にも見られてきたことではなかったか。この週末に不要不急の外出を控えようというのが「宣言」の中心点なら、すでに学校からのプリントにも書かれていることですし、あらためて道民が現状を理解できるように整理して発信するのが行政の長たる手腕だとも思います。

 鈴木知事は、安倍首相にも北海道の現状を伝えながら要請をするとも述べました。しっかり反映してほしいと思いますが、大事なことは、今ある仕組みや制度のもとで最大限のことを政府でやっているかという点だと私は思います。それは先に書いた予算と中身のとおりです。それ抜きに新しい支援策ばかりを引き出すということでは、これまでの政府の対応を免罪することにもなりかねません。ましてや、これを契機に緊急事態条項の議論につなげようと政府・与党が考えるようでは、まさに火事場泥棒ではないのでしょうか。

 長く書きましたが、私なりに道民の命や健康を守るために、どう政治の責任を果たしていけばいいのかを考えてのものです。一斉休校を要請しながら、保護者が休むのに有休を使えなどと無責任な答弁をする安倍首相には本当にクラクラします。

 今日も室蘭市・登別市をまわりました。道南バス協会では長谷川義郎社長から、コロナ対策はじめ人員確保や公共交通を支えるための手立てなどの話をうかがいました。コロナ対策も結局、政府は現場任せにしているのではと痛感しました。「運転手が熱を出したらどうするか」など、いろんな戸惑いを持ちながらも使命感をもって公共交通を守っていきたいとの話に、政治の側も責任を果たさねばと感じました。

 街頭宣伝や、入党と「しんぶん赤旗」などのおすすめもして札幌へ。わが家の子どもたちは休校初日にして、早くも暇を持て余し気味。心身ともに健康であるように、わが家も悩みながらの毎日です。

 【今日の句】そんなにも 不安の声が つまらんか

2020年2月27日木曜日

しっかり現場の状況の反映を

 今日は登別市・室蘭市へ。引き続き新型コロナウイルスへの影響などを聞きつつ、今日は室蘭市内で街頭宣伝も。党員・支持者の方も駆けつけてくださって、ありがたい限りです。

 誰もが知ってる温泉観光地・登別市も、新型コロナウイルスによる影響はゼロではありません。昨日の洞爺湖町と同じく発症を出さないようにしようと官民ともに進めている努力や課題について、国際観光コンベンション協会や市観光経済部などから現状をうかがいました。

 協会の大野薫専務は「一昨年の胆振東部地震で受けた影響から回復基調だったところにダメージです」と述べつつ、終息後も見据えれば雇用を守っていかなければならない必要性にも触れました。市観光経済部からも休業補償はじめ、地域で前を向いて進もうとするところへの後押しの必要性をうかがいました。

 温泉街の土産店にも顔を出しましたが、「今は仕方ないね」などの言葉が聞かれました。渡辺勉・佐々木久美子の両市議と「何か心配なことがあれば、お気軽に相談してくださいね」と声をかけながらまわりました。

 室蘭市では常磐井茂樹市議と商工会議所に足を運び、山田一正専務・平田吏常務が時間を割いてくださいました。鉄の町・室蘭市でもあるので、その関係での影響も聞くと「中国の自動車生産にかかわって、部品調達などでの影響が心配されています」とのこと。じわじわと多方面で影響があるのだと再認識です。

 金融支援や消費税の影響、キャリア教育など話は多岐に及びました。いっそうグローバル化が進行するなかでも、内需を中心とした経済政策をねりあげていく必要性を感じました。地域経済を支える点でも、地域社会を維持していく点でも重要です。

 昨日から刻々と状況が変わってきて、室蘭市・登別市で予定していた「つどい」も取りやめることになったり、夜になったら安倍首相が全国の小中高校を休校する要請を発するなど、そのたびに情報収集などに追われました。国会は明日にでも来年度予算案が衆議院通過となるようですが、ここまでしながら来年度予算に新型コロナウイルス対策予算がないままでいいのでしょうか。

 ともかくも命や健康にかかわる問題だけに、しっかり北海道の状況を現場でつかんで国会などへ反映させていくことに力を注ぎたい。明日も登別市・室蘭市で行動です。

 【今日の句】どの町も 「マスクない」から 始まって

2020年2月26日水曜日

もっと財政支援が必要だ

 今日は伊達市・洞爺湖町へ。新型コロナウイルスの影響が、健康面とともに経済面に広がってきていることを痛感しました。鈴木知事が道内の小中学校を休業する要請をしたことで、家庭や現場の対応も大慌てとなっています。


 伊達市は、まず商工会議所へ。商工会議所自身が業況調査をおこなっていて、昨年の消費税増税の時期から各業種で悪化判断が増しています。人手不足とともに、最低賃金の引き上げにともなう人件費の増大についての不安も多かったのが特徴です。中小企業への支援が急がれます。

 「いま地域経済は、商工や農漁業など地域の連携が重要になっているのでは」と強調された菅俊治会頭。単なる人手不足にとどまらず熟練技術者が継承されない問題にも触れながら、いわゆる就職氷河期世代が仕事につくことができる対策も必要ではと述べられました。農業分野にかかわっては「家族農業を大事にしようという共産党の言うとおり」とのお言葉もいただきました。ありがたいことです。

 伊達市は33回目となるはずだったハーフマラソン大会(4月)を、コロナウイルスの影響を考慮して中止することを決めたばかり。商工業者にとっても「今後どうなるかは、まだ見通せません」との話も出されました。この後にまわった業者さんでも「マスクや消毒液の入荷が、いつになるかわからない」「政府の対応が後手後手ではないのか」といった話が相次ぎました。

 洞爺湖町では町経済部から状況をうかがいました。昨年の観光客72万人のうち43%が外国人でしたが、日韓関係の悪化もあった後に今回の新型コロナウイルスで激減しているといいます。ホテルを中心とした労働者、とりわけパートの方の仕事が休みとなると収入が減ってしまうことも心配です。雇用調整助成金などの制度もありますが、その周知も課題になっています。

 洞爺湖町では、2000年の有珠山噴火、2011年の東日本大震災、一昨年の胆振東部地震と被害を受けて負債を抱えている業者もあるはずです。今でさえ観光客の減少で苦しいだけに、「町で感染者を出してはならない」と必死の努力もされています。危機感をもって対策を強化しなければならないし、そのための財政支援だって必要ですが、安倍首相は「予備費の活用で大丈夫」としています。本当にそれでいいのか。

 皆見亨教育長さんも、お忙しいなか対応してくださいました。道教委からの要請を受けて町教委としての議論と決定、学校や保護者への連絡など慌ただしい1日となった経過もうかがいました。高校入試を控える中学生もいるなかでの休業ですから、担任が電話などで激励することも含めたさまざまなことにも頭をめぐらせなければならなかったようです。

 わが家もそうですが、学校が休みとなれば、とりわけ低学年や障害がある子を持つ親は仕事を休むことも考えなければなりません。先にも書いたように、休むとなれば生活・家計に直結する家庭もあるでしょう。そういう点も含めて政治・行政がパッケージとしての対応を示す必要があるのではないかと、夜の「つどい」の場で意見もありました。その通りだと思います。

 伊達市では吉野英雄市議、洞爺湖町では立野広志町議がいっしょにまわってくれました。地域に根ざし、地域のことを知る議員がいる意味は大きいことも、あらためて感じた1日でもありました。

 【今日の句】対策は 場当たり的で ないように

2020年2月25日火曜日

政治はあなたのためにある

 高校生が各党に政策などを聞きたい!という取り組みがあり、私が応対すること約2時間。しっかり日本共産党のことも調べてくれていました。初めは緊張していたそうですが、最後には「政治っておもしろい」との感想も寄せてくれました。

 きっかけはグループのなかの1人が、18歳投票権が始まったにあたり若者の政治参加をどう考えるか、ある議員と話ができたことだったそうです。仲間に呼びかけて各党の政策などを分担して学びあい、質問を準備して今日の日を迎えたとか。それだけの準備をしてきたこと自体がすばらしい。

 質問は大きく分けて2つ。1つは「(候補や議員の)個人的なこと」で、「共産党に入ったのはいつですか」「どうして候補になろうと思ったのですか」「国会の傍聴はできますか」などで、あらためて湾岸戦争が起きたことを契機に平和の問題から日本共産党を深く知ったこと、信頼できる先輩が大学にいたことなどを話しました。

 もう1つは政策面。「なぜ9条改定に反対なのか」から始まって、消費税や財源、原発と再生可能エネルギー、大学の授業料、「減らない年金」、選択的夫婦別姓と憲法の関係など、ちょうど私も明日からの室蘭地方キャラバンで使う自作「虎の巻」(統計資料や予算資料)を持っていたので、具体的な数字も使いながら話をしました。

 昨年の参院選に行かなかった方や、その後の誕生日のため投票したことがない方もいるなかで、ずいぶんと調べたんだなぁとくり返し感心しました。そして必死にメモを約2時間も取り続ける姿も、またすごい。なるべく難しい用語は避けて具体的に話すことに心がけましたが、「わかりやすかったです」と言ってもらえてホッとしました。

 初めに緊張していたのは「政治が遠いから」ということが、一番の理由だったと思いました。テレビに映る政治家が近寄りがたいとイメージもあるかもしれませんが、そもそも自分の生活との結びつきがよくわからないのだと思います。「若い人が投票に行く意味は何でしょうか」という質問もあったので、私から「自分の夢や希望をかなえるためや、自分が満足していても仲間や他の人たちが困っていることがあれば解決したいと思うことに、政治で代わりに声をあげてくれる政党や候補を選ぶこと」と答えました。

 投票率が低いのは政治に関心がないからでなく、自分の生き方と政治がどう結びつくのかが見えていないからだと思います。高校生から学ぶことが多かった日でもありました。

 【今日の句】自分だけという 政治家もチラホラと

2020年2月24日月曜日

学ぶ権利を保障する国に

 本格的な受験シーズンを迎え、明日は国立大入試。まずは健康に気をつけて、どの受験生もベストを尽くしてほしいです。今日は民青同盟のアンケートに私も加わらせてもらいました。

 候補をする前は党道委員会の青年学生部にいて、この時期は学生といっしょに、よく宣伝をしていました。寮やサークルの在校生も校舎案内や「よろず相談」などをしている光景は10数年前と変わらないのですが、今年は新型コロナウイルスの心配もあって在校生・受験生ともマスクをしている人が多かったような。

 その中でも気軽に対話に応じてくれる受験生も少なくありません。「とても学費が気になります。奨学金も給付型の枠は少ないし」「長時間労働の現実に関心があります。自分の身になって考えた時にも心配」「高校のときに友達に呼びかけて、哲学を学ぶ場をつくりました。大学でも同じようなことをしたい」‥‥私が話をした受験生の誰もが、しっかりした意見や考えを持っていました。

 希望もあるけど、今の社会を見れば不安だって少なくない。学んでみたいし、自分でできることがあればがんばってみたい--そういう前向きの思いが、多くの若い世代に広がっていると感じます。大人の側が壁をつくらず、いっしょに考えあうスタンスが大事なんだと思いました。

 だからこそ、お金に心配なく学べる環境を政治がつくるべきだとも痛感します。熱い思いを持っていながら、家庭の事情で進学を選べない人もいるはず。学ぶ権利をしっかり保障する国にしなければ。

 【今日の句】前向きな思いが みんな実るよに

2020年2月23日日曜日

命にかかわることへの自覚を

 北海道での新型コロナウイルス感染が増えてきました。お大事であってほしいですし、拡大防止や重症化を防ぐ態勢拡充も急がれます。専門家の英知の結集を、本気で進めるべきだと思います。

 総理は「調子が悪くなったら休むよう」言うものの、学校でも職場でも、簡単に休めない雰囲気が現実にはあります。クルーズ船に出向いた厚生労働省の職員も、一部報道によれば、検査をして陽性となれば誰が代わりを担うのかとの思いがあったとも言います。事実なら、まさに今の社会風潮を象徴しているとしか言いようがありません。

 前にも書きましたが、重要なことは政府の発信が信頼されていないのではないか、ということです。クルーズ船への対応しかり、専門家の結集しかり、対策会議に参加しなかった大臣の姿勢しかり。問われているのは、国民の命にかかわることへの自覚です。

 さらに感染者数は増える恐れがあります。ブログをお読みの方もお気をつけいただき、心配な方や症状が出たと思われる方は厚労省や道の相談窓口、関係機関などへお問い合わせください。

 【今日の句】何よりも 総理はウソを やめてこそ