2019年8月29日木曜日

ストップ日米FTA

 道食農連絡会の総会とあわせて開かれた学習講演会「日米FTA交渉の現局面と運動の方向」に参加。講師の農民連・真嶋良孝副会長には、国会にいた時もお世話になりました。まとまった話を聞くことができて、新たな力も湧いてきました。

一昨日、日米貿易協議の基本合意が発表されたものの、その中身については全然ハッキリしていません。何をもって「日米双方がウィンウィン」(安倍首相)、「米国に押しきられたという指摘は全く当たらない」(菅官房長官)と言っているのか。

 国会にも国民にも示さず、9月下旬に署名だなんて到底納得できません。まずは一刻も早く国会報告と質疑をおこなうべき! 日本農業にとって大きな転換となることが間違いないことを、このまま見過ごすわけにいかない。

 新たに今日、知ることができたのがトランプ政権が「バイオテクノロジー農産物規制枠組みの現代化」という大統領令を6月に出していたということ。遺伝子組み換えやゲノム編集室農産物に対する規制を、可能な限り撤廃していくことを目的にしています。カリフォルニア州では、グリホサートに対する発ガン性警告表示をしていましたが撤去とされました。

 農産物の押し売りだけでなく、食の安全はじめ非課税障壁の緩和で合意したことはないのか、それもわかりません。TPP以上に秘密交渉であり、米国いいなりも極まれりの交渉だったのではないのか。9月末までも、その後も米国からの圧力は続くのではないのか。それだけの結果だったと、今日の話を聞いて再認識しました。 

 今日の日中は札幌北区をまわりました。ありがたいことに、70代の男性が党の仲間になってくださいました。うれしいですね。くらしは大変で「年金も少なくて、まだ仕事をしているんだ」と話されるものの、まっすぐに前を向かれている気持ちは年齢など関係なし。いっしょに安倍政治を変えましょうと、ガッチリ握手を交わしました。

 毎日毎日、新しい出会いがあることを喜びに明日もがんばります。

 【今日の句】伝統を 大事と言いつつ 農壊し

2019年8月28日水曜日

植民地支配への真摯な反省を土台に

 九州地方ほどではないものの、時に強く雨が降った札幌。今日は傘を差しながら、白石区をまわりました。

 「韓国とは仲が悪くなるし、アメリカには言われっぱなしだし、これから日本はどうなるのさ」など、外交での心配が多く出されたのが今日の特徴でした。これだけテレビでも報じていれば、いやでも耳に入ってきますものね。

 これまでにないほど悪化している日韓関係について、日本共産党・志位和夫委員長は記者会見でこちらのように答えています。●関係悪化の原因は、安倍政権が「徴用工」問題で被害者の名誉と尊厳を回復する手立てを放棄したうえに、対韓貿易規制の手立てを取ったこと、●根本的要因としては、「村山談話」「日韓パートナーシップ宣言」で明記された「植民地支配への反省」を投げ捨てる態度を取り続けていること--があります。

 そのうえ歴史の偽造や他国の侮辱、排外主義をあおることで、みずからの延命をはかるようなことは許されないし、北東アジアの平和構築にとっても有害であると強調しています。私も同じように思います。今の道を進むことが生産的とは思えません。

 こういう内容も含めて、国会での閉会中審査が必要ではないのでしょうか。今は政府(という官邸ではないか)が独断で突き進み、国会のチェック機能が働いていません。与党のなかからも、異論はもとより慎重な対応を求める声さえ出ていないのではないでしょうか。日米貿易交渉や消費税増税、昨日に発表された年金検証なども含めて、国会で議論されるべきです。

 まわっているなかでも多くの方が、もどかしい思いを持っているのを感じました。だからこそ期待の声もあったし、あきらめ半分の声もありました。北海道での世論づくりと党づくりを進めなければと痛感しています。

 夕方からは、北海道子どもの虐待防止協会との懇談・意見交換会に。焦点は札幌市中央区で起きた2歳児の衰弱死事件ですが、同様の事件は過去にも札幌市で起きていただけに「どうして同じことを起こすのか」と関係者から強い問題提起がされています。現状についての突っ込んだ話を伺いました。

 人員不足の解決と専門職員の専門性が発揮できる環境づくりの重要性を、つくづく感じました。他県の実例も参考になります。虐待があってはならないのは当然なのですから、議論の課題ではなく実践の課題として行政が具体化を進める時だと思います。

 国としてもその立場に立つのなら、専門職員の増員や環境づくりに予算を増やすこと。しっかり国会とも連携していかなければならないです。私も力を尽くしたい。

 【今日の句】歴史とは それだけ重み あるはずで

2019年8月27日火曜日

歩くの大好き

 今日は東区で後援会員さんをまわり、汗ばむほどの天気のなか、びっしり歩きました。歩くほどに結びつきが強まるのはうれしいですね。

 「残念だったね。でも応援してるよ」「金持ちばかりが大事にされる政治は、もううんざり」「共産党のぶれないところが、今こそ大事だと思います」などなど、政治への要望や党への激励が寄せられました。地域をまわって、いつも感じるのは草の根の結びつきの大切さです。だからぶれることなく党が活動できる、のです。

 「子どもが障害を持っているんです」というお母さんにも、お会いしました。学校のことや社会に出てからのこと、お金がかかることなどなど要望が出された後に、いっしょに歩いてくれていた党員さんが「私の子どもも障害を持っているのよ」と一言。おかげで、このお母さんも少し緊張が解けました。

 多くの方が日本共産党にいることで党そのものも懐も深くなるし、多様性ある社会をつくることにもつながります。このような支部のネットワークが広がれば、もっと「声なき声」を拾って国会にも反映できるでしょう。あったかい社会をつくるには、あったかい地域をつくることから。あったかい地域をつくるには、あったかい日本共産党をつくってこそ。

 歩くことでその道が広がるのなら、これほどやりがいのある仕事もありません。「♪ 歩くの大好き」と口ずさみながら、明日も地域をまわります。

 【今日の句】玄関の 対話も政治 変える道

2019年8月26日月曜日

まったく納得できない

 日米貿易協定は基本合意に至ったと報じられていますが、国会へも国民へも十分な情報が出されていません。これで9月下旬には署名?だなんて許されません!

 国会でTPPストップの論戦に立った者として、農産物輸入はTPP水準を上限にとどめたなんて言い分は聞きたくありません。重要5品目を守るとした国会決議にも反し、農家の不安も払しょくされなかったのが論戦の結論だったと思っています。その水準に「とどめた」のではなく、すでに国内農家への大打撃を前提にしてきたのではありませんか。

 飼料用トウモロコシの輸入なんて、日本での需要なんて関係なく、中国に輸出できなくなったから日本が買い取るようなもの。米国の農家を助けるために、日本の農家にツケをまわすなんて許されないですよ。

 進め方もひどかった。米国がサービス分野・非関税障壁も含めて協議の対象だという、まさにFTAそのものなのに、日本側は対象は物品関税だけなのだからTAGなのだという造語まで持ち出して協議入りしたのでした。こんな言い分、世界的にも通用するのでしょうか。

 その非関税障壁は、TPPと並行した日米協議文書(サイドレター)にて保険・共済、食の安全など、あらゆる分野で「日本が主体的に」米国の基準に合わせるような約束をしてきたではないかと、くりかえし国会で追及してきました。報道の範囲では、この非関税障壁の部分で合意があったのか、よくわかりません。このような経過で、基本合意の全体像もとらえなければなりません。

 9月下旬に署名というのなら、国会には報告をし、しっかり閉会中審査もおこなうべきです。それを10月4日召集かと言われている臨時国会まで引き延ばして質疑もなしに署名するというのなら、まったく納得などできない。私は今回の基本合意に、本当に怒っています。

 多くの農家が価格下落にどれだけ苦しめられ、農地と地域社会を守るためにどれだけ苦労を重ねてきたか。よく安倍首相が持ち出す「農は国の基」とのスローガンなど「本気で言っているのか」と、多くの農家が疑っているのではないでしょうか。これだけ食料自給率を下げながら、なお農産物輸入を大幅に広げていくなんて! 食と農を粗末にする国に未来なし!

 非関税障壁の問題も、よくよく見ないといけません。いったん規制緩和すれば元へ戻せないラチェット条項や、欧州でも反対が強いISDS条項などの存在がTPPの質疑では大問題となりました。水や食の安全、医療や保険など国民生活に直結する課題で米国スタンダードとしたり、民営化・市場化が強められることとならないか、たださなければいけないです。国会論戦を期待しつつ、私は今いる北海道で世論を広げるために力を尽くさなければ。

 今日は毎月26日におこなう道原発連の「チェルノブイリデー」宣伝に参加。多くの方がシールアンケートにも協力してくださいました。宣伝と対話を大きく広げていきたいですね。

 【今日の句】結局は 結論だけの 押しつけか

2019年8月25日日曜日

恵庭は「民報」発行50年・1000号

 秋の気配を感じながら、札幌南区と恵庭市へ。党員・後援会員のみなさんと参院選の労をねぎらいあいました。

 南区は、党と後援会の「ふれあいまつり」。毎年この時期におこなうので北海道マラソンと時期が重なるのですが、今日は真駒内アリーナでのコンサートと重なっていたようで行くときのバスから満員状態! 時間に間に合ってホッと一安心。

 藤野太鼓をたたく子どもたちの、生き生きとした笑顔に力をもらったオープニング。市民の風・北海道の小林久公事務局長からは「投票に足を運ぶ方を増やすために、市民の風として『第2章』の活動を進めます」と力強いあいさつと激励をいただき、「前回のまつりの時は候補だった千葉さんが、今年は議員となりました」と紹介された千葉なおこ市議は議会報告を兼ねて、お礼と決意のあいさつ。参加された方からも「議員の顔つきにもなってきたね」と声をかけられていました。

 私から参院選でご支援いただいたことへの感謝とともに、昨日の立憲民主党の定期大会に出席したこともあわせて「市民と野党の共闘」こそ安倍政治を変える道であることを、くりかえし強調しました。札幌は、市長選と健闘と市議選で日本共産党が躍進したこともあり、今度の総選挙では南区のみなさんの力で必ず議席を奪回しようと呼びかけました。

 参加者お1人1人にお礼にまわると「家族7人に声をかけたのよ。また頑張って」「悔しかったけど、もっと私も頑張るからね」など、あたたかい言葉もいただきました。身が大きなトウモロコシまでいただきました。本当にありがたい、と心から思いました。

 恵庭市は「参院選ごくろうさん会・『えにわ民報』1000号記念」集会です。えにわ民報は1969年9月20日、当時の日本共産党恵庭支部が発行したもの。ちょうど50年の節目に1000号を迎えたことになります。50年も休まず毎月発行する粘り強さに、あらためて頭が下がります。

 当時の支部長であった行沢政義・元市議があいさつをおこない、私からも参院選のお礼とともに民報1000号を祝した話をさせていただきました。このような地に足をつけた活動があるからこそ、今の私たちの活動があるわけです。

 その第1号の見出しは「私立高校生に1人毎月2000円の授業料補助を」。私学助成の運動が全国に広がり、恵庭でも対策協議会が発足されたことを取り上げています。「国民の苦難軽減」に取り組んできた証を見て、背筋が伸びる思いでした。ちなみに当時の「しんぶん赤旗」購読呼びかけの欄を見ると、日刊紙が月450円(!)・日曜版が月120円となっていて、みんなでビックリ。

 参加者にあいさつにまわっていたら、私と同年代ほどの男性がいました。母親からの話もあって、仕事のシフトも休みだったため参加されたそうで「こういう場は初めてです」とのこと。安倍政権になってから何かおかしいと思い始め、市の広報を眺めていた時に特定秘密保護法に反対する意見書を日本共産党が出していたことから注目するようになったということでした。

 「消費税も福祉のためだと思っていたら社会保険料だって上がっていくし、おかしいと感じてきたんです」と日本共産党へも投票してきたと言いますから、まだまだ私たちが会っていない支持者がいるんだろうなと痛感しました。お礼も兼ねて話をするなかで、しんぶん赤旗日曜版をお読みいただくことになりました。

 もっと多くの方と語り合う場をつくらなければいけないですね。新しい出会いに喜び、課題も感じた1日となりました。

 【今日の句】半世紀 ぶれない重み ひしひしと