今日は根室市へ、紙智子参議院議員・佐々木とし子比例予定候補と、びっしり集会・街頭演説・懇談に。領土問題未解決による影響を、あらためて今日も痛感。安倍元首相の対ロ外交の検証が絶対に必要です。
千島歯舞諸島居住者連盟のみなさんとは、これまでも何度も懇談させていただきました。そのたびに「高齢化している元島民に残された時間は少ない」とお聞きし、今年2月、運動の先頭に立ってこられた宮谷内亮一さんも亡くなられました。私が少しでも力になれただとうかと自問しました。
ましてウクライナ侵略もあり、領土交渉は中断。かろうじてサケ・マスやコンブ漁にかかる
交渉は進んでいるものの、今日も「漁に出ても拿捕などされないか」という不安がつきまといます。これまでもロシア警備隊のヘリが飛ぶなかで漁をするなど、緊張状態が続いてきたのです。2006年には銃撃により亡くなった方もいます。
日本政府は領土交渉だけでなく、墓参やビザなし交流も止めてしまいました。コロナ禍もあり、この2年間は墓参もかなわず「今年こそは」との思いがあったといいます。状況は理解できるとしつつも墓に手を合わせたいとの強い思いも、ひしひしと感じました。そもそも墓だけでなく家なども置いてきた、これら残地財産の補償は、国が交渉を中断した責任として果たすべきではないのか。元島民にとっては「島」でなく「故郷」なのです。
これまでの返還交渉に何度も一喜一憂したことを振り返りながら、次の世代の返還運動も話題にのぼりました。かつては企業側の理解もあり、働きながら全国行脚するなどの運動をしてきましたが、経済環境も厳しくなるとともに2世・3世が学ぶ機会も必要となります。そのために職員を置いた拠点づくりに国の力を発揮してほしいとの話にも、合点がいきました。
そもそも振り返れば、千島諸島と歯舞群島・色丹島は日本が終戦とした8月15日以降に戦闘が起き、奪われていった島々です。ヤルタ協定をはじめとした不公正とともに、この歴史の事実を今こそ広げていかねばと痛感しました。「大学生の孫が『友達は領土問題の歴史もわかっていない』と言っていた」との話を重く受け止めました。私もわかりやすく話していくことに心がけたい。
根室市の基幹産業である水産業は、領土問題の影響とともに海洋環境の変化や燃油高騰からも苦しんでいます。どうせ燃油代がかかるくらいなら、大消費地・東京などに近い東北地方へ水揚げする船もあるといいます。魚種交代となれば、加工設備も見合った変更・更新をしなければなりません。技能実習生制度が変わったため、いろんな影響が出ていることも再確認。製造・加工業をはじめ医療・介護・福祉など、人口減少からくる働き手不足の深刻さも痛感しました。
しかし、打開策は現場から見えてもくるもの。北海道はロシアに隣接する選挙区です。しっかり国政へ反映するために、必ず参院選で勝利を。決意を新たにした1日でもありました。
【今日の句】外交は 地域を守ると 痛感し