2024年4月20日土曜日

追及すべきは政治的背景

 新幹線の札幌延伸は2030年度末に間に合わないーーいっせいに報じられました。誰もがわかっていたし、昨年の政府要請で「早く発表しないと矛盾がひどくなる」と私からも言っていたのです(写真)。ここまで引き伸ばした岸田政権の政治責任も問われる事態です。

 もともとトンネルを掘り続けるのは難工事だと、北海道の地質を知る人にとっては常識的なもので、専門家からは警鐘が鳴らされてきました。工事費も膨らむし、国会では紙智子参議院議員も質問しています。

 札幌駅周辺は、2030年度末の開業に合わせた再開発を進めてきました。冬季五輪招致もそうでした。延期するなら早く発表すべきと、賛否を別に私からも訴えたのは、道内経済や札幌のまちづくりへの影響が大きいからです。

 国交省からの答弁はありませんでした。「遅れて発表して、その後始末に困るのは官僚のみなさんですよ」と言っても、態度は変わらず。答弁できないのは、政治的な背景があるからだと痛感しました。

 もともと札幌延伸は2035年の開業とされていたのに、5年も前倒しされたのは、財界と自民党によるものではないのか。利益第一の政治は、最後には自分に跳ね返ってくるものです。これぞ墓穴というものです。

 北海道と札幌市がラピダス進出やDX・GXに舵を切ってきたのは、旧態依然の大型開発が行き詰まったからではないのでしょうか。単に工事が行き詰まったということでなく、根が深い問題として考えなければ、北海道経済の将来も厳しくなると思います。

 農林漁業など自然環境や地域資源を活かし、持続可能な経済構造の北海道に変えていくことこそ。多くの方と語りあいながら、議席を回復して役割を果たさねば。

 【今日の句】北海道 金と利権で ゆがめられ

2024年4月19日金曜日

数値化できないジェンダーの課題も語り合って

 先ほどX(旧Twitter)での初スペースを終えました。宮内しおり・道2区予定候補と選択的夫婦別姓や性別役割分業、大学や職場での女性差別などを語り合いました。お聞きくださったみなさん、ありがとうございました。

 手元に資料を置いて語り合いながら、寄せられたコメントにも目を通して、また話で触れていく流れ。実際はコメントを見る余裕もなく、いろんな情報を同時に処理する、スペースをされている他の方はすごいなあと素直に思いながらの1時間でした。

 今日の「しんぶん赤旗」では、教育学の立場から「ジェンダー平等を考える」との記事が載っています。3回連載で1回目が法学、2回目は政治学でした。日本の教育分野は、等しく学ぶ環境は形式的に保障されているものの、子どもへの教育期待や教育投資、包括的性教育、家族主義など、数値化できない課題を抱えています。

 小学校の教員は62%が女性なのに、校長では25%に過ぎません。女性が仕事と家事・育児の二重負担を強いられ、忙しい学校現場で管理職は難しい--こういう実態があるのではないか。民間の職場でも、同様だと思います。役員や管理職だけでなく政治家として立候補することも、同じく困難となるでしょう。

 それを解決しないと、いつまでも日本のジェンダー・ギャップ指数は低いまま。宮内さんも自分が体験した差別の一端などを話されましたが、同じような苦しみを抱えている方は多くいるはずです。

 今日のような機会が、ジェンダー平等の世論を広げる一助になればと強く思いました。私も学びや自覚を重ねながら進んでいきたいです。

 なお、次回のスペースは5月2日(木)19:30~で、憲法記念日を前に、神保大地弁護士と平和・人権・憲法などを語り合う予定です。ぜひ、お聞きください。

 【今日の句】伸びしろがあると 自分に言い聞かせ

2024年4月18日木曜日

国際水準との隔たりは大きい

 河川でのサケ捕獲は先住民族が持つ「先住権」--札幌地裁は、この訴えを棄却しました。ラポロアイヌネイションが提訴したのは2020年。今年2月に亡くなられた差間正樹さんからは、遺骨返還や差別撤廃とあわせて何度も話をうかがいました。今回の判決を、差間さんはどのような思いで聞かれたでしょう。

 文化や伝統が奪われて、アシリチェプノミ(サケを迎える儀式)の経験もない会員もいたと言います。アイヌ施策推進法は成立したものの、日本政府としてアイヌ民族への謝罪はないまま。先住民族と認めながら先住権は認めない、その問題と根が1つのように思います。

 江戸時代以前に、独占的に有されていたアイヌ民族の漁業権が不当に奪われた歴史について、国や道は認否を避け続けたと言います。今日の判決で、河川は公共の物であるから「特定の集団が排他的に漁業を営むことは困難」と述べたものの、過去の不当性については踏み込まなかったようです。

 つまりは形式的な判決にとどまったということか。国際水準である2007年「先住民族の権利に関する国連宣言」から見て、日本の現実は隔たりが大きいと言わざるを得ません。権利回復へと前進させるため、私も力をあわせてがんばります。

 今日は札幌市北区で、宮内しおり・道2区予定候補の宣伝キャラバンに参加させてもらいました。「青年・学生の願いを国政へ」「ジェンダー平等の日本に」と呼びかける宮内さんに、たくさんの期待の声が寄せられていました。小学生からも「がんばってください」と激励がありました。

 宮内さんは、午前中に入党決意者を迎えたそうです。嬉しいことに街頭演説に参加されて、「しんぶん赤旗」日刊紙を購読される方もいたとのこと。これだけ行きづまった自民党政治を変えるため、自分も何かしたいと感じている方が多くいるんですね。

 風も冷たくなるなかで、多くの党員・後援会員さんが来てくださり、私も元気をいただきました。比例議席回復へと、力を尽くしていきたい。

 【今日の句】大地から 略奪したのは 誰だった

2024年4月16日火曜日

頼れる議員を今度も必ず

 広尾町議員選挙が告示され、日本共産党・前崎茂候補が5期目をめざします。実績豊かな前崎さんは「大丈夫」との声があがるのが、いちばん危ない。最後の最後まで広げてくださいと、私からも訴えました。

 新築だけでなく中古住宅購入への補助や、結婚や出産の祝い金・18歳までの医療費無料化など、子育て・若い世代への支援が実現しました。昨年度の出生者数が17人という同町で、さらに子育て支援を強めたいと前崎さん。

 高齢者から要望の強い「補聴器購入費の助成」「帯状疱疹予防ワクチン接種費の助成」も、公約に掲げました。町職員を務めあげ、法律・条例や町の制度などにも詳しい前崎さんだからこそ、頼れる議員として信頼が厚いのです。

 十勝管内19ある市町村で、広尾町だけが「選択的夫婦別姓の実現を求める意見書」を提出できていません。裏金事件や大軍拡は許さないこととあわせ、国に対して声を上げる議員を選んでほしいことも私から強調しました。

 日本共産党・旗手恵子町議が勇退されることで、これまでの倍の働きが求められると前崎さんの議席は絶対になくせません。広尾町に知人・友人がいる方は、ぜひご支持をお広げください。

 帯広市へ移動して、佐藤耕平・道11区予定候補と入党のお勧めにもまわりました。杉野智美・大平亮介の両市議もそれぞれの地域で同席くださり、70代の方が入党してくださいました。

 亡くなられたお兄さんが民商で熱心に活動されていたそうで、話の始まりも「民商と共産党との違いは」との質問から。民商は社会主義・共産主義をめざしていないけど、「平和でこそ商売繁盛」などの考え方は共通だし、日本共産党は要求で一致する団体と政治や社会を変えていく方針との話に納得くださいました。

 お兄さんは個人事業主だったそうですが、大企業の下請けのもとで大変な苦労を強いられたそうです。大儲けを上げている大企業や富裕層へ適正に課税して、季節労働者など庶民を支えれば社会は良くなると活動していたお兄さんを、ずっと信頼されていたことがわかりました。

 自民党政治に怒っていてもまわりと話す機会もなく、社会は変わらないものと諦めている方も多いでしょう。コツコツと日頃から、社会は変えられるとの展望を広げていくことの大事さを教えてもらったような気がします。

 なお、昼食は元帯広市議の佐々木とし子さんが手作りの弁当と豚汁を用意くださいました。中身は秘密ですが、十勝産の野菜をふんだんに使い、とても美味しくいただきました。ありがとうございます。

 【今日の句】どの町も コツコツ信頼 よくわかり

2024年4月15日月曜日

行きづまりの自民、展望を示す共産

 朝の定例宣伝後に、コンビニで「財界さっぽろ」5月号を入手。田村智子委員長へのインタビューが、6ページにわたり掲載されています。自民党政治を終わらせる決意から社会主義論まで縦横に、ざっくばらんに話されています。写真も大きい。

 一方では長谷川参議院議員や堀井衆議院議員への厳しい批判の見出しがあり、はからずも「行きづまりの自民党 vs. 展望を示す日本共産党」のような構成に。ちなみに私が行ったコンビニでは最後の1冊で、関心の高い今号となっているようでした。

 それにしても、今日の日中も驚くほど暑い。先月まで雪が降って、今も桜さえ開花していないのに、道内各地で一気に夏日となりました。今年の夏は昨年以上の猛暑なのかと、早くも心配です。気候変動の影響であるなら、早く歯止めをかけないと。

 雪解けが早いと、水田で水を必要とする時期に水不足とならないか、との心配の声も聞きます。高温は農作物への病気も発生しやすくなります。命の源である食料の確保は、これだけの気候変動でも大丈夫なのか。地域経済への影響も出るでしょう。

 直接の猛暑は、人間の健康をも直撃します。昨夏に伊達市で小学生が熱中症で亡くなったことは、全道で大きな衝撃でした。まさか北海道で、通常の生活のなかで、しかも子どもが熱中症で亡くなるなんてと、誰もが思ったはずです。

 化石燃料に依存し、原発は温存どころか再稼働・新増設までねらう岸田政権。気候危機を食い止める「上昇1.5℃以内」という目標にも、ずっと背を向け続けてきました。この国は国民の命より、化石燃料や原発で恩恵を受ける企業などのほうが大切なのでしょうか。

 地球の未来にも責任を負わない政治を、このまま続けさせてはおけない。朝の宣伝では、こぶしを握って応えてくださる方の姿がありました。

 昨日が投開票だった上川町議選挙は、溝口久男候補が当選を果たしました。応援いただき、本当にありがとうございます。明日は広尾町議員選挙の告示です。

 【今日の句】春もなく夏日で 何を着たらいい

2024年4月14日日曜日

嵐は樹を育てる

 今日は滝川市で「政治の春を 女性のつどい」。うたごえとフルート演奏に心が洗われ、汚れた裏金政治を大掃除しようと私からも訴えました。笑いと拍手の、後援会のみなさんの寸劇も良かったです。

 炭鉱で栄えた空知地方には、労働者とともに女性の粘り強いたたかいが記録されています。過去の党道委員会発行「北海新報」、空知地区「そらち民報」(いずれも当時)から伝わる躍動感と感動を紹介したいと思いました。

 1つは沼田町・浅野炭鉱で1949年に起きた、賃金未払いに対するたたかい。女性の多くは主婦という時代で、労働組合の無期限ストに合わせて立ち上がるのです。紙芝居でストの内容を住民に知らせ、行商をしながら生活を支えていたことに、全道で連帯して女性が立ち上がったと報じられていました。

 2つ目は、お連れ合いがあらぬ容疑をかけられた芦別事件で、国家賠償確定まで26年間たたかった井尻光子さんのこと。光子さんへのエールは「芦別の雪の中を」という歌にもなり、昨年の全国うたごえ祭典(北海道)でもうたわれました。みずから「嵐は樹を育てる」と語られ、家族そろっての胸を打つたたかいでした。

 3つ目は、空知管内を含む旧中選挙区4区で国政候補を務めた外尾静子さん。1人で6人の子を育ててきた女性に、「女たちがなめてきた苦しみ、流してきた涙を共産党は決して無駄にすまい」と語って入党を勧めた、その記録されていた温もりに励まされたのです。ちなみにこの4月で、外尾さんが亡くなり5年となりました。

 こうして積み上げられてきた歴史を、背筋が伸びる思いで読み進めました。もちろん今を生きる女性たちのがんばりとともに、過去にも学んで、私も議席回復へ力を尽くしたいと決意を述べました。

 これだけ声をあげても、なお女性差別・ジェンダー不平等が残る今の日本。やっぱり自民党政治そのものを変えなければ。明日もがんばりたい。

 【今日の句】北の地で 柳の枝は 雪折れず