2015年8月28日金曜日

無言のデモのメッセージ

 全日本ろうあ連盟のみなさんを中心に「手話言語法の制定を」と求める請願デモがあり、私も並びました。全国99%の地方議会で意見書があがっていて、あとは国の決断次第なのです。

 実は聾学校教諭の免許を持つ私ですが、中学校の勤務ばかりでしたので、教育現場では実習に行ったぐらいしか経験がありません。

 当時は口話による教育が中心で、大学のカリキュラムに手話はなく、私たち学生は独学やサークルなどで学ぶしかありませんでした。

 口の動きを読み取るのは子どもたちにとって当然負担になることですが、社会に出たときに対応できるように‥‥という考え方が主流だった時代だったと記憶しています。

 しかし、家庭や友だち同士では手話でコミュニケーションを取っていますし、授業以外の場面で使われている手話は黙認しているような感じもありました。

 教育の場面ばかりでなく、命にかかわる医療や災害の場面でも手話で情報が正確に伝わることは必要でもあるのです。

 民主党政権時に一歩進む状況はつくられましたが、さらに運動の高揚と国会多数派の形成が必要な状況に今は置かれています。

 そのような流れのなかでの今日の請願デモ。

 無言のデモで、警察官も身振り手振りで誘導する姿がありました。

 私たちは両手を広げて振って(手話で「拍手」を意味します)、党を代表して厚生労働委員である堀内照文衆議があいさつしました(参議院では田村智子参議が、あいさつしました)。

 「ありがとう」や「がんばろう」の手話が見えて、私も同じように返しました。

 恥ずかしながら、ほとんど手話ができない私ですが、お互いに理解しあえるような気持ちと努力は欠かしてはならないと思っています。

 今日の請願も受けて、国会でもしっかり役割を果たさないと。

 さて焦点の戦争法案は、報道で来月11日が採決の山場のように言われていますが、まだ参議院では参考人質疑も地方公聴会も中央公聴会もやっていないので、単純に当てはめても11日の採決など無理だと思います。

 では「60日ルール」を使って衆議院で再可決か‥‥ということも不透明でしょう。

 本格的に、安倍政権の反対世論のぶつかり合いになってきました。

 私も国会内外で、力を尽くします。

 【今日の句】 手の力 言葉の力で 追い詰めよう

2015年8月27日木曜日

線引きしないで県民支援を

 今月9~10日の福島調査と、避難指示解除などの新たな局面のなかで、福島県議団・いわぶち友参院比例予定候補ともども政府への要請をおこないました。

 参加は、国会議員団(衆院:高橋千鶴子・藤野保史・塩川鉄也・赤嶺政賢・畑野君枝・梅村早江子・堀内照文、参院:倉林明子・田村智子)、福島県議団(神山悦子・宮川えみ子・阿部裕美子・長谷部淳・宮本しづえ)、いわぶち友参院比例予定候補。

 要請内容は、大きな柱で4つ。

 1.避難指示解除をめぐる問題--住民の納得を最優先に、解除と賠償を切り離して実態に応じた賠償を、避難先での生活支援、復興公営住宅への入居など。

 2.賠償をめぐる問題--精神的損害を含む被害を認めて一律賠償を、被害が継続する限り営業損害賠償を、精神的損害賠償の再会など。

 3.原発労働者の安全確保--この間の死亡事故の調査と結果公表、現場責任者の確実な配置と対策の水平展開、被ばく手帳と管理の徹底、危険手当など。

 4.福島第二原発の廃炉の決断を。

 くりかえし政府側からは「福島の実態をふまえ」た言質があるのですが、県民からは「政府に対する信頼は低い」と手厳しい声があると。

 もともといた故郷なんだから帰りたいのは当然だけど、「帰還先にありき」になっていないのか。

 帰る決断もできないなかで、避難指示解除にあわせて賠償打ち切りというようなリンクをしないで--。

 予定時間をオーバーするほどで回答も十分なものではありませんでしたが、現場の実態はくりかえし伝えなければなりません。

 終了後に県議団のみなさんと懇談もしましたが、県民の間にも避難や賠償をめぐる「分断」があるなかで「県民すべてが被害者」「原因は原発事故」と話し合われているとのことでした。

 複雑な状況のもとで、政府が合意なく線引きすることは混乱や分断を助長することにもなりかねません。

 そもそも事故は収束していないんだから、多くの方が今も苦しんでいるんです。

 作業員も避難者も、どの県民も線引きせずに支援する姿勢と具体化こそ必要なのでは。

 被災地や福島県が置かれてる状況の解決こそ急ぐべきなのに、政府が急いでいるのは戦争法案なのだから腹立たしくもなります。

 今日も国会内外で集会などがあり、私は全商連の院内集会に参加して署名を受け取り一言あいさつ。

 戦費調達の歴史は、消費税の歴史でもあります。

 商売繁盛は、平和な社会であってこそ!

 【今日の句】 借金し 言い値で買うのか 戦闘機

2015年8月26日水曜日

その魚は誰のもの?

 衆院農林水産委員会の後、全国沿岸漁民連絡協議会(準備会)のみなさんから要望を受けました。各党にもお会いしたとのことで、たっぷりと今の水産行政の問題点を伺いました。

 日本の漁業者の78%が沿岸漁業者であり、全国組織として声を上げようと話し合いを積み重ね、今日のような準備会まで進めてきたといいます。

 要望と懇談の中心は、巻き網漁船との共存についてだったと思います。

 共存といえば響きはいいですが、現実は巻き網漁船が大量に魚を獲り、沿岸漁業者が獲れなくなるばかりか水産資源の減少につながっているのではないか、ということ。

 つまり、国が水産資源管理が必要だ、規制が必要だというのならば、このような巻き網漁船や大手水産会社にこそ必要ではないのかということです。

 ある沿岸漁業者は、組合として昔から禁漁期間を決めて、今も守ってもいるんです。

 資源が限られている漁業において公正と公平を考えたら、至極当然の要求と思いました。

 沿岸漁業者がいるから、地域社会や地域経済も成り立っているんですよね。

 他にも漁業法改定、漁業経営の魅力向上など、さまざまな要望も出されました。

 紙智子参議院議員と、しっかり国政に反映していくことを約束しました。

 さて今日は、いよいよ参議院での戦争法案の審議も進むなかで、廃案に向けた国会への要請なども波状的に続きました。

 私は憲法改悪反対共同センターの院内集会と、夜は日弁連主催の集会とデモ行進の激励へ。

 集会とデモは雨が心配されましたが、かすかな霧雨ほどで何とか良かったかな?

 北海道から見えられた弁護士さんの姿や、北海道出身の方の姿も見えて、お互いにエールの交換も。

 こうやってお互いにがんばりあう姿を見ることができるのって、うれしいですね。

 隣の赤嶺政賢議員から「秘密保護法のときから、国会前の行動の雰囲気が変わった。特に若い人が増えてきた」との話を聞いて、この世論が広がれば廃案への道は開かれると、あらためて思いました。

 法案審議は参議院に移っていますが、衆議院議員は国会内外の活動に汗を流す番です。

 採決日をめぐって様々な報道がありますが、まだ審議時間は足りていないし、参考人質疑や地方公聴会などの日程も決まっていません。

 日程が押されているのは、論戦と運動の成果によるものです。

 明日も連帯の行動に参加します。

 簡単に採決などさせないし、必ず廃案へ!

 【今日の句】 廃案と この夏何回 言ったやら

2015年8月25日火曜日

参院では農協法審議も山場

 参院では農協法改定の審議が進んでいますが、今日の参考人質疑でも異論が相次いだようです。この法案、このまま成立させていいのか‥‥農業者の理解が得られたとは思えません。

 現場でも評判が悪く、組合員の所得向上につながるかも漠然として、しかも将来的には准組合員の問題も含めてバラバラになるのではないかとの不安が根強い、この改定案。

 参院では総理入り質疑の日程も固まったようですが、農業者の理解が得られたとは到底思えない、問題山積の改定案を成立させて本当にいいのでしょうか。

 明日は衆院でも久しぶりに農林水産委員会が開かれ、斉藤和子議員が質問に立ちます。

 予定は11:35~12:00ですので、ネット中継で! 

 私ですが、詳しくは後日お知らせしますが、依頼されていた8000字の原稿を書き終えてスッキリ!

 明日は委員会のほか、院内集会や懇談、請願デモなど忙しい1日になります。

 九州地方を中心にした台風被害が報じられるのを見て、規模の大きさに驚きました。

 必要な支援や対策を急がなければいけません。

 【今日の句】 武器よりも くらしに予算を 使うとき

2015年8月23日日曜日

くり返し明らかにすべきことは

 ロシア・メドベージェフ首相の択捉島訪問は「元島民の心 損なう行為」(北海道新聞・社説)。こういう時こそ歴史的事実と国際的道理を確認しなければ、と思います。

 今回でメドベージェフ首相は、大統領時代も含めて3度目の「北方領土」訪問となりました。

 2010年11月の最初の訪問時、日本共産党は「歴代自民党政権の日ロ領土交渉方針の根本的再検討を」を発表し、メドベージェフ大統領(当時)の訪問を「絶対に容認できない」と抗議しました。

 今回の訪問も、当時と同様、ロシアが千島列島と歯舞、色丹の不当な領有を将来にわたって固定化しようとする強硬姿勢の表れではないのでしょうか。

 そうであるなら容認できないし、日本政府として明確な意思表示をすべきです。

 これまで日本政府は訪問中止要請を再三おこなってきましたし、今回の訪問を受けて強い抗議を示し、岸田外相の訪ロを延期する方針のようです。

 厳しい抗議は当然ですが、日本の領土である歴史的事実や国際的道理を、こういう時にこそ繰り返し対外的に明らかにすることが大事だと思うのです。

 歴史的事実で言えば、千島列島は1875年の「樺太・千島交換条約」を経て、全千島が日本の領土と確定しました。

 しかしヤルタ会談で、「領土不拡大」という戦後処理の大原則をふみにじり、旧ソ連は対日参戦の条件に千島列島の「引き渡し」を要求し、米英両国もそれを認めたのでした。

 国際的道理もない秘密の取り決めを根拠に、旧ソ連は千島列島を併合したばかりか、北海道の一部である歯舞群島と色丹島まで占領しました。

 「勝てば官軍」ではなく、戦後処理の不公正を正すことこそ、本来は出発点です。

 ただ日本政府が、サンフランシスコ条約で①千島を放棄し、②その後に国後、択捉は千島に属さないから返せ、というのでは道理が成り立っていません。

 そこで日本共産党は、これらの歴史的事実や国際的道理を再検討し、ロシアとの交渉に臨むべきだと表明してきました。

 なにより北海道の一部である歯舞群島と色丹島は、優先して返還されるべきです。

 そして四島返還で運動されている元島民や団体のみなさんとも共同し、交渉が前に進むように求めてもきました。

 初めて根室に訪れた方は、決まって「こんなに近いんですか」と貝殻島を目にして話されます。

 根室市から標津・羅臼と向かうなかで、国後島もハッキリ見えます。

 しかし、日本人が足を踏み入れようとすれば、あるいは漁船がラインを超えようとすればロシア側に拿捕されて、今も拿捕されている方がいらっしゃいます。

 北海道民、とりわけ根室市民は大きな矛盾にさらされ続けてきました。

 野党とはいえ国政の場で働くことになった以上、私も領土問題の解決には重い責任があります。

 しっかり役割を果たせるようにしていきたいと思っています。

 今日は妹背牛町での演説会などにまわり、近づく秋も実感しました‥‥。

 【今日の句】 食欲の 秋が今年も 待っている