2022年6月11日土曜日

スイミーのごとく

 「父は背が低かったため召集されなかった。もしかしたら今の自分はいない」「自分の子どもを戦争へ送るなど絶対にしない」。今日は札幌で「党を語るつどい」に駆けまわり、平和な国を望む多くの声を聞きました。しっかり胸に刻んで、参院選に挑みます。

 保育士さんらの後援会は、私が行く前に講演されていた写真絵本作家の小寺卓矢さんとの対談となりました。小寺さんは私と同じ年で、共通の知人もいることから親近感が湧き、話が尽きない状況に。小寺さん自身もフェイスブック上で「戦争以外のやり方がある」と掲げ、ウクライナ侵略への率直な意見を発信されています。Tシャツも辺野古に連帯するものでした。

 小寺さんが「新しい憲法のはなし」を読み上げてくださり、あらためて日本の針路を深く考える時だと痛感しました。戦争に進まず、外交で平和国家という国際的地位を占めている国もあるなかで、日本こそ堂々と平和外交を進めるべきではないのか。憲法9条は、遠くカナリア諸島に記念碑が掲げられるほど価値があるのです。

 「勇気を出して発言したいのですが」という方からは、ウクライナ侵略への見方や日本のマスコミのあり方についての疑問が出されました。冒頭に書いた「自分の子どもも‥‥」と発言された方の言葉も重く響き、うなずく保育士さんの姿も。別の保育士さんからは「耳障りのいい言葉についていったら、戦争の方向になっていたなんてダメですね」。まったくです。

 小寺さんは最後に3冊の絵本を紹介してくださり、私は「スイミー」に描かれた世界観の話に胸を打たれました。小さな国々が力をあわせ、平和の方向へ動かしている国際社会と重なるのです。絵本で、その「目」となるのは他の魚と色が違う、真っ黒なスイミー。日本こそ、こういうイニシアチブを発揮する国にしなければと心から思いました。言葉の力は重いのです。

 東区のつどいは宮川潤道議・平岡だいすけ前札幌市議と参加し、ここで冒頭の「もしかしたら」と語る方に出会いました。年金削減の通知も持参していて、今の岸田政権に本気で怒っていらっしゃいます。「投票率を上げて共産党を増やそう」との呼びかけに、私も心から賛同しました。

 パートナーさんがケガのため入院し、代わりに来られたという女性は物価高騰はじめ思いのたけを語られ、帰り際には「共産党さんには、がんばってほしいんです」と声をかけてくださいました。何としても期待に応えたい。

 夕方には紙智子参議・佐々木とし子比例予定候補と合流し、故花岡ユリコさんの弔問へ。お姉さんやお子さんたちから「私たちの知らなかった妹(母)の話を聞けて、多くの方に支えられていたのだと思いました」とのお言葉がありましたが、支えられていたのは私たちの方。あらためて遺影に、参院選勝利を誓いました。

 【今日の句】つながった 命の重み かみしめる

2022年6月10日金曜日

共闘を前へ進める議席を

 ありがたいことに、新社会党北海道本部さんから推薦をいただきました。今回は特に憲法9条がかかる参院選だけに、懇談でも「堂々と9条を訴えていきましょう」とエール交換。やっぱり政治を動かす力は、市民と野党の共闘だと再確認しました。

 新社会党さんとは3年前の札幌市長選から共闘し、当時の渡辺たつお市長候補が約3割もの得票となるなど、大きな力を発揮してきました。今日も札幌市政が話題になり、冬季五輪招致の住民投票さえしないなんてと嘆きの声。

 当時の市長選の大争点となった1000億円もかかるアクセス道路も、さらに200億円も費用が増え、下水道管の移設にも200億円かかるなど、税金を湯水のごとく浪費する計画です。この間の資材高騰などで、さらに経費が増えることも必至。さらに札幌駅東口や都心再開発など、福祉灯油もしないのに大型開発費用は大盤振る舞いの札幌市政なのです。

 不要不急の大型開発は中止して、税金は市民生活にこそ使うべきです。国政から札幌市政まで大きな方向性で一致でき、さらに共闘を前へ進めるためにも、私が全力を尽くしたい。日本共産党が伸びることで共闘の力は必ず強くなります。推薦してくださったことに応えたい。

 前後しましたが、今日は新冠町から日高町・平取町とまわりました。写真は平取町二風谷で、私の後方に見えるのはコタンです。二風谷では多くのアイヌの方とも交流してきましたし、歴史や文化なども学ぶ機会を持たせてもらいました。アイヌ施策推進法はできたものの、国際水準に見合った先住権保障は課題として残っています。しっかり取り組まねば。

 新冠町では旧節婦駅、日高町では旧厚賀駅前での街頭演説だったのですが、閉ざされていた駅舎に寂しい気持ちとなりました。そもそも日高本線は大型低気圧や連続台風による被害が発端で、まずは災害復旧をしなければならなかったはずです。それが延び延びとされ、いつしか赤字路線だからと廃線が迫られてきた理不尽な経過は絶対に忘れません。

 国もJRも、維持したいなら地方で金を出せとの態度が腹立たしい。地方に責任を押しつけた、まさに地方切り捨ての典型です。この声を国会で突きつけたい。

 夜は、全道の党と後援会決起集会をオンラインで開き、佐々木とし子比例予定候補と画面を通してあいさつ。公示予定日まで12日、投票予定日まで1ヵ月となりました。明日も元気に訴えます。

 【今日の句】積み上げた信頼 明日も大切に

2022年6月9日木曜日

そもそも水産予算が少なすぎる

 えりも町から始まり様似町・浦河町・新ひだか町とまわりました。干場に並べられた昆布が日高らしく、一方で赤潮被害など厳しい漁業の現実に応える政治にしなければと痛感します。そもそも日本は水産予算が少なすぎるのです。

 気候変動の影響もあり、海水温の上昇と魚種の交代が進んでいます。赤潮が気候変動と関係しているのかはわかりませんが、かつてない被害が起きたのは事実。海洋研究予算の拡充は、水産資源の確保、放流・養殖にとっても欠かせません。気候変動は漁業者の責任ではないのですから、国が本気の対策を講じるべきです。

 昆布の干場で思い出すのが、6年前の連続台風被害。流木や海洋ゴミが押し寄せて、干場どころか砂浜になってしまった地域もありました。必要な砂利の量が1台5万円ほどで、新たに100万円ほどの負担になるといった被害があったのです。

 原状回復といっても、通常の干場を写真に収めている方は多くいません。国の支援を求めるうえでは「原状」を証明できるものが必要とのことで、この壁を突破するのが難しかった覚えがあります。自然災害だけでなく、漁業用燃油の高騰や魚価安などにも見舞われるだけに、やっぱり国が価格の安定と所得補償をしなければ、決して後継者も増えないのです。

 赤潮被害では紙智子参議院議員が国会で取り上げ、地域で使いやすいようにと国の支援が変わったと聞きました。各地で被害の実態も違うだけに、きめ細かい対策をするうえで必要なことなのです。こういう仕事を私も国会で取り組めるように、しっかり訴えていきたい。

 日高地区の植木尚地区委員長はじめ、鈴木隆・様似町議、荻野節子・浦河町議、川合清・新ひだか町議がいっしょに訴え、やっぱり地元議員の結びつきは強いのだと実感しました。応援に駆けつけてくださった方から「畠山さんの名前を知っている人も多いし、しっかり広げていくから」との話もありました。

 新ひだか町では、高校生が最後まで演説を聞いてくれました。何か関心事はあるのか聞いてみたら、う~んと考えた後に「私の家は魚屋。大規模なブラックアウトがあれば冷蔵庫が使えなくなると、父が心配していました」。エネルギー高騰がこういう不安を引き起こし、高校生たちも気にかけているんですね。

 食料・エネルギーの自給を高める国へ。明日も日高管内を元気に訴えてまわります。

 【今日の句】この命 みんな海から 始まった

2022年6月8日水曜日

くらしの切迫さを首相は知ってるか

 また一気に円安が進み、あらためて日銀・黒田総裁の「値上げ許容」発言が腹立たしい。撤回したものの本音が現れたものだし、そもそも庶民の生活がわかっていないのではないでしょうか。

 「年金減額通知が届いて、帯広でも不満の声を聞いた」とは、佐々木とし子比例予定候補。賃金も上がらず年金も減っているなか、物価だけは急上昇。どうしてこれを許容などできるのか。白石区の集会でも「消費税減税」「年金削減ストップ」「教育・子育て予算を増やそう」との訴えに「そうだ」の声が何度もあがりました。

 何しろ物価が上がるたびに、払う消費税額も連動して増えるのです。成立した補正予算も、効果が見られない燃油対策のほかは予備費の積み増し。くらしや経済の苦境に応える本気さが見られません。それでも軍事費だけは増やすという、このような岸田政権を信任していいのでしょうか。

 白石区の集会では伊藤りち子道議予定候補、さとう綾市議もあいさつ。札幌は2030冬季五輪招致も大問題で、住民投票さえしない、民意に背を向ける市政・議会のあり方も問われています。国も一体に進めているのですから、くりかえし私も訴えていきたい。

 党中央委員会では参院選政策を発表しました(こちら)。日本共産党が伸びれば、●平和を壊す逆流を止める力、●新自由主義を転換して「やさしく強い経済」をつくる力、●市民と野党の共闘を前へ進める力、となれます。比例での前進とともに、北海道では私が議席を獲得することこそ変化をつくる道です。

 夜が更ける前に、えりも町へ到着。ライトに照らされた幌泉燈台記念塔を見て、えりもへ来たことを実感です。えりも町に燈台が建てられたのは1891年。もともとは小高い丘でしたが、まわりに町ができると街灯や家の明かりが交錯してしまいます。別の場所に移転されることとなりました。

 しかし、この燈台本体は国から譲り受け、小高い丘も削って今ある公園になったとのこと。まさに町のシンボルなんですね。この公園では町の各種祭りも開かれますが、コロナ禍で中止が続いてきました。今年は開催したいとの話も聞きました。

 えりも町から明日はスタートし、新ひだか町まで訴えてまわります。

 【今日の句】爪に火を点す つらさを知ってるか

2022年6月7日火曜日

あなたは悪くない

 報告が遅れましたが、日本共産党北海道委員会で取り組んだ痴漢被害アンケートの結果がまとまりました。ご協力いただいた120人の方には、心から感謝を申し上げます。「答えるのがつらいが役に立てるなら」との回答もあり、しっかり受け止めて生かさなければとの思いです。本当にありがとうございました。

 結果は別掲のとおりでチラシの形式にもしていますので、ご活用もしていただければ幸いです(こちら)。盗撮・暴力・つきまといなど内容のひどさとともに、初めて痴漢被害に遭った年齢では12歳以下が35.3%、18歳までと合わせると77.9%にものぼることに驚きです。

 立場が弱く、どうしたらいいか自分でもわからない子どもを狙う、ということです。とても許されません。被害に遭ったら大きな声を出せばいいのではと簡単に言う人がいますが、驚きや恐怖に固まってしまうもの。実際、約6割の方がそう答えています。そもそも、性暴力をおこなう側こそ問題にしなければならない。

 「人に会うのが怖く、社会復帰できていない」「自分が汚いもののように感じた」など、どれだけ傷つけられたことか、私も胸が痛みます。あなたは悪くない。性暴力を許さない社会へ、そのために政治も動かねば。法律の整備、社会への啓発、実態調査、被害を受けた方の相談窓口やケア体制の拡充、そして誰の体も心も大切にすることへの包括的な性教育。

 青年との懇談でも、参院選での関心が高いのはジェンダー平等だと聞きました。性暴力・性差別を身近なところで感じているゆえと思います。いっしょに力を尽くしたい。必ず社会は変えられます。

 活動の合間に、コツコツとハガキのあて名書きやメールなどの連絡も進めています。何しろ比例は全国が1つ。私も全国の知人・友人へと、急いで声をかけねば。

 【今日の句】説明もなしに 議長は済ますのか

2022年6月6日月曜日

今こそ食料自給率を上げる時なのに

 「肥料価格が1.8倍になると言われ、200万円も負担が増える」。ただでさえ水田活用交付金の削減で混乱が広がる農家に、容赦なく襲ってくる物価高騰。当別町の農家から話を聞いて、政治の責任で解決しなければと痛感しました。

 聞けば聞くほど「亡国の農政」との言葉が、頭に浮かびます。「5年に1度、畑にした水田にも水を張れと言うが、その水を引く土地改良には10年かかるところもある。それだけ費用をかけても米価は1俵1万円くらいだし、そもそも良質のコメを保障できない」。

 「貸していた農地が『これでは割に合わないから返す』となっても、貸した側も耕せない。耕作放棄地が増えるかもしれない。これでは農家を続けることもできないよ。まさに『亡国の農政』だ」。私の頭に浮かんだ言葉が、同じように出されました。

 5年後の見通しも立たないようでは、設備投資した分も返済できないし、高齢の方なら「この機にやめるか」ともなってしまいます。食料とエネルギーの自給を高めることが必要なときに、これだけ農家を苦しめる政治でいいのか。腹立たしくなります。

 札幌に戻り、青年との懇談、政見放送のチェックやメッセージ動画の撮影などバタバタとおこない、夜は佐々木とし子比例予定候補と医療・介護従事者の集まりへ。ただでさえ忙しい医療・介護職場なのに、コロナ禍で大変な苦労を強いられてもきました。今日もリモートにて参加されていた方も。

 お医者さんから「命を守る職場だけに、平和のことはきちんと伝えていきたいです」との言葉が重く響きました。命を守る医療の対極にあるのが、命がボロボロにされる戦争です。想定される公示日まで16日、私も悔いなくがんばりたい。

 【今日の句】あらためて 食は命と 訴える

2022年6月5日日曜日

市民生活に目を向けて

 政見放送の収録も始まり、本番モード着々です。北広島市での総決起集会も「がんばろう」と何度も声がかかり、底力を出し合って必ず勝利をと私も心から訴えました。

 北朝鮮が弾道ミサイルを発射したと報じられています。アジアの緊張関係を、どう緩和してくのか。安保理決議や国際ルールに反することは、国連憲章を守る立場で厳しくモノ言っていかなければなりません。同時に、独自の外交力を発揮することも大事だと思います。

 軍隊のないコスタリカは、周辺国の紛争などで間に入り積極的な交渉をしてきた歴史があります。それが国際的なコスタリカの地位となり、他国が侵略するような環境をつくらせなかったと言えます。憲法9条を持つ日本がこのような外交を進めてきていたら、今とは違ったアジア環境になっていたでしょう。今からでも積極的な平和外交の道を、日本は進むべきです。

 物価高騰のなかで、くらしを守る本気さも政治に問われています。今日も、年金削減や75歳以上の医療費2割負担計画の中止をとの訴えに拍手、子どもたちには学校給食の無償化をとの訴えにも拍手、すべての人に恩恵が行き渡る消費税減税こそとの訴えにも拍手。党員・後援会員さんだからの拍手でなく、政治が市民生活に目を向ける大事さへの思いを込めた拍手なのです。

 後援会員さんからプレゼントの靴下もいただき、ありがたい。大事に使わせていただきます。

 政見放送は収録を始めようとしたら、遊んでいた子どもたちが何だろうと駆け寄ってきたり、散歩中の犬の鳴き声が入ったり、車どおりが少ない場所なのに途中でバイクが通ったりと笑えるような事態が連発。ひと休憩してるような写真ですが、心の中ではきちんと話せるだろうかと緊張しているのです。

 日に日に公示日が迫ってくることに焦りもありますが、しっかり明日も訴えていきたい。

 【今日の句】年金が 下がる痛みを 知ってるか