2019年8月24日土曜日

共闘を、さらに前へ

 今日は立憲民主党北海道連合の定期大会に、党道委員会の代表として出席しました。お呼びいただけたことを、本当にありがたく感じました。

 今回が第3回定期大会で、1回目は結成大会、2回目は臨時大会となったこともあるのでしょうが、市民と野党の共闘にかかわる党と団体が会しました。来賓は日本共産党のほかに国民民主党(徳永エリ参議院議員)、社民党(浅野隆雄幹事長)、戦争させない市民の風・北海道(川原茂雄共同代表)、また秋元克広・札幌市長、連合北海道(出村良平会長)、農民政治力結集会議(山田富士夫会長)も並びました。

 立憲・佐々木隆博代表は衆議院選挙に向けて「ともにたたかう態勢をつくっていかなければいけない」と述べられました。今回で退任することもあり「不十分な代表だったが」とくり返していましたが、市橋幹事長ともども、ご苦労しながらも共闘を進めてこられたことには心から敬意を表したいです。

 私からは、2015年の安保法制反対で始まった市民と野党の共闘は、いまや道知事選をともにたたかい、市民も交えた政策協定を結ぶにまで至ったことを振り返り、「市民と野党の共闘の流れは止まらないし、止めてはなりません」と強調しました。党として、一致点で合意したことを大切に守っていくことも表明しました。

 あいさつ原稿を準備するなかで、積み上げてきたものが大きいと痛感したからです。立憲主義・平和主義・民主主義の回復はもとより、くらしや税制、原発などでも一致点を大事にして前へ進む政治文化が定着するまで、どれだけの苦労があったことでしょう。かかわってきた、すべての方の思いが旗印という形になってきているんです。

 会場を出て、北海道・いのちと健康を守る全国センターの定期総会でも来賓あいさつ。労災や相談の件数も増えてきているとのことで、働く人を使いつぶしても構わない新自由主義の害悪が広がっていることを痛感します。しかし、それに負けない活動や連帯も広がっています。

 私からは、矢臼別平和盆おどりで聞いた、釧路日赤で新人看護師として働いていた村山譲さんの自死について触れました。ご両親が会場で話されていたことで印象に残ったのが「昔の職場は新人を育てていた。今は使い捨てるようなことが当たり前になっている」との言葉でした。

 村山さんの遺書にも「成長のない人間が給料をもらうわけにはいきません」と記されていたのです。役にたたなければ生きていく価値もないと、自己責任に押しつぶされたのだと思うと胸が痛みます。もうけ最優先の経済政策が、このような犠牲を生んでいるのではないでしょうか。

 ハラスメント禁止条約まで採択された国際社会から見ても、日本の現実は遅れています。ここでも安倍政権を変えなければいけないと、決意を新たにしました。本当に本当に、このような犠牲をなくさないといけない。

 共闘の力で政治を変える。私も力を尽くします。

 【今日の句】安倍政治 変える共闘 出す本気

2019年8月23日金曜日

突きつけられたコールの重み

 「2島で終わりなんて許しません」。歯舞群島の勇留島(ゆりとう)に住んでいた坂本セツ子さんの凛とした声が会場に響きました。そして「コールしたいのですが」!

 これは今日おこなわれた「北方領土返還要求北海道・東北国民大会」での一場面。私は党道委員会を代表して参加していました。毎年おこなわれる大会で、東北からも駆けつけて「北方領土」一括返還への決意を固め合う場です。安倍首相がどうあろうとも、今日の大会宣言でも「北方四島は‥‥我が国固有の領土である」「今後とも北方四島の一括返還の実現を目指し」ていくことなどが確認されました。

 来賓あいさつや高校生による返還アピールの後、元島民を代表してのスピーチがあります。ここでマイクを握ったのが坂本セツ子さん。このような集会でスピーチするのは初めてのことで「今日は命がけです」と切り出しました。緊張気味のスピーチが、力強い口調になったのが「2島で終わりなんて許しません」でした。

 そもそも択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島とも日本の領土です(日本共産党は、占守島までの千島諸島全体が日本の歴史的領土であると主張しています)。元島民は結束して声をあげ、どの島が返ってくる・返ってこないという問題でなく、どの島も元島民の故郷なのです。セツ子さんの言葉を、大臣代理で来ていた職員は、どう受け止めたでしょうか。もちろん私たち、政治にかかわる者に対しても突きつけられたメッセージと受け止めなければ。

 しかもセツ子さんが「コールしたいのですが」と語り、「領土は返れ」とくりかえし声をあげたのです。会場からも、そして来賓席にいた私たちも「領土は返れ」とコールしました。言葉の正確さより、その決意を共有しようとの思いが広がりました。こうやって壇上からコールを呼びかけるなんて、この大会では初めてのことではないでしょうか。

 それほど故郷を奪われている長年の悔しさがあるし、安倍政権に対してもモノ言わなければとの思いがある。安倍首相にも聞かせたかった。私も力にならねばと、決意を新たにしました。

 決意を新たにしたのは、夜の反原発抗議行動でも。今日は区切りの350回目。ここまでスタッフが続けてくるにも、多くの苦労や困難がありました。それでも「誰でも意思を表明できる場」を準備することの大切さを確認しあい、350回も続けてきたことには本当に頭が下がります。

 私からは昨日の苫東厚真発電所のことにも触れてスピーチ。昨日も書いたように、厚真発電所は「津波が来たら職員も避難」となりますが、原発は福島第一が示すように「津波が来ても職員は現場」となります。よくよく考えれば、大規模な自然災害であれば発電所の1つや2つがダメになってしまう場合もあります。しかし原発は、それが許されないのです。

 ダメにできないからこそ防潮堤をつくったり、地盤を強化したり、頑丈な水密扉を準備したり、今はテロ対策に必要な準備もしたりと、とにかく多額のお金がかかります。それでも過酷事故となれば、場合によっては自分の命をかけてまで職員は現場に残らなければなりません。原発ほど理不尽な発電所はないのでは、と昨日ふと思ったのです。

 「領土は返れ」「再稼働反対」--さまざまな思いが込められたコールの重みを、今日はつくづく感じました。

 【今日の句】あらためて あきらめないと 身に染みて

2019年8月22日木曜日

火力発電所を将来にわたりどうするか

 道原発連による苫東厚真発電所の見学ツアーに参加しました。昨年のブラックアウトもあり、見学者が大幅に増えているそうです。

 ここには「ほくでん火力なるほど館」をいう展示コーナーもありますが、事前に申し込めばタービン室や中央操作室などを見学することもできます。外からは何度も見た厚真発電所ですが、しっかり中まで見るのは私も初めて。いい機会と思って参加した次第です。

 初めに概要DVDを見た後に、安全確保のヘルメットをかぶり本館へ。館内はカメラ撮影もできますが「SNSなどでの拡散はご容赦ください」とのことで、ここにあげているのは「なるほど館」での写真だけになります。

 今日は4号機が定期点検中ということもあり、分解されたタービンを見ることもできました。配管などは入り組んでいますが、発電の理屈は難しいものではありません。石炭を貯めておくサイロや、石炭を細かくすりつぶすコーヒーミルのような微粉炭機など、なかなか見る機会がない隅々まで説明いただきました。

 見学後の質問時間は、やはり昨年のブラックアウト時への対応や原因、今後の対策などについてが多くを占めました。震度5相当の耐震設計だったため、定期点検とあわせて補強や改良をおこなっているとのこと。問題となった電源分散も、京極町にある揚水発電所の稼働や、石狩市にLNG発電を開始するなどして対応を進めています。

 地震によって送電線事故も発生したため道東地域まで停電となり、ブラックアウトという事態になったことから、鉄塔強化なども進めています。ともかく大規模一極集中の発電に頼ることでリスクは大きくなるのだと、あらためて実感しました。

 ちなみに原発とは違って防潮堤など津波への対応はしていないため、大津波の場合は発電を止めて職員も避難するか本館の3階以上へ上ることにしているとのこと。構内に積んである石炭なども流されますが、どうしようもありません。電源分散を進めているとはいえ、海の近くにある発電所のリスクも再認識しました。

 また、気候変動対策が国際的な問題となるなかで、火力発電所そのものの存在意義も問われてきています。実は3号機は高い熱効率や低環境負荷への研究も兼ねて稼働していましたが、多発するトラブルや修理コストの面から2005年に廃止とされています。

 原発とともに火力発電所の未来も、電力会社まかせにせず国家的な議論を(特に日本は)急がなければいけないと思います。基本に立ち返って学ぶことの大切さを実感した、見学となりました。

 【今日の句】停電の夜を 今宵は思い出し

2019年8月21日水曜日

「鉄路を守ろう」との意思を

 参院選後、JR問題での動きが強まっているなか「北の鉄路存続を求める会」が緊急集会をおこないます。ぜひ多くの方のご参加を!

 2016年11月に、JR北海道が「単独では維持困難」である13路線を発表してから維持・存続へ向けた運動が続けられてきました。日本共産党も鉄路維持への政策も提案してきました。そのせめぎあいのなか、大きな焦点の1つとなってきた路線が日高本線です。

 その日高本線では、参院選後すぐに沿線7町長臨時会議が開かれて「不通から4年半がたち、最終結論を出す時期に」(坂下・様似町長)きているとして、次回9月の会議では1案に絞ろうというところにきています。そもそも復旧しても赤字になるからと放置してきたJR北海道の責任こそ問われているのに、なぜ沿線自治体や住民に存廃の責任を押しつけるのでしょうか。

 現地では「日高線を守る会」が要請をおこなうのに合わせ、札幌でも緊急集会を開くことになりました。ことは日高の問題でなく、全道的な課題です。

 ●日時 9月3日(火)18:00~
 ●場所 かでる2・7  520研修室(札幌市中央区北2西7)

 内容はメイン講演や「日高線を守る会」からの報告、リレートークなどを予定しています。あらためて課題の重要性を確認しあう、大切な場になると思います。札幌市近郊の方が中心になるかと思いますが、「鉄路を守ろう」という意思を示すためにも、ぜひ多くの方に足をお運びいただきたいです。

 【今日の句】鉄道が あって広がる 人生も

2019年8月20日火曜日

若いころの苦労は金で買ってでも

 今日で48歳になりました。この年にもなると(私だけかもしれませんが)特別な感慨もあまりないのですが、決意も新たに1年間がんばります。

 多くの方の支えがあって、これまでの政治活動もおこなうことができました。この場を借りて、心から感謝を述べたいです。いろんな負担を課しているだろう家族にも、あらためて感謝と愛情の言葉を捧げたい。(余談ですが私の連れ合いは一昨日の18日、上の子は25日が誕生日なので、近々まとめて祝います)

 高校のときの担任が「若いころの苦労は、金で買ってでもせよ」と、口癖のように言っていたことを最近よく思い出します。政治の世界では若い世代に入る私。まだまだ苦労は足りないかもしれません。政治の分野でも社会の分野でも切り拓いてきた方の情熱や胆力は、本当にすごいと感じることばかりです。

 あわせて社会的には中堅世代にもなるだけに、次世代との橋渡しをしながら自分を鍛えるということに挑戦したい。若い時の突破力や、慣例にとらわれない力は、今の青年たちを見ていてうらやましくもなります。こういう力が結集されれば、必ず政治は変わると思うのです。

 今日はデスクワークの1日。JR問題で少し整理したので、明日のブログには書きたいと思います。

 【今日の句】限界は 自分で決める ものじゃなく

2019年8月19日月曜日

背負った現実の重さ

 厚真・安平・むかわの各町では医療費窓口負担の免除措置がとられていますが、8月末で期限とされています。伊藤富志夫(厚真)・三浦恵美子(安平)・大松紀美子(むかわ)の各町議と、延長を求めた要請をおこないました。

 自然災害を受けた直後だけでなく、その後の避難生活・仮設住宅での生活で体調が悪化する方もいるし、生活困窮の状態にもなります。その時に病院での窓口負担が免除されることは、まさに命綱とも言える大切な措置。しかし国は、これまで1年を超える措置を認めてこなかったこともあり、課題になってきました。

 実際は多くの住民が対象となり、申請もおこなっています。例えば厚真町では、後期高齢者医療ので言うと対象者339人のうち申請者は292人にのぼり、国民健康保険では対象者361人のうち343人が申請しています。医療費の負担軽減にと9割を超える方が申請をしている、ということです。先に書いたように病状が変化する方や、大けがをして治療が長引いている方もいるとのこと。

 そのような実態をふまえた要請を、道後期高齢者医療広域連合と道国民健康保険団体連合会へおこなったのです。3町の議員から、住民の切実な現実をふまえた話がされ、少しでも負担軽減になるように踏み込んだ対応を願いたいとの訴えは、そばで聞いていて胸に迫ってきました。一言一言が本当に重い。

 「深刻であるという現状の認識は同じ」「できうる限りの対応を考えたい」などの回答もありましたが、国や道への要請も必要であるとも実感しました。連携して進められればと思います。独自で措置を実施している他県の例もあり、できることはがんばらなければ。その後に会議も開いて、あらためて3町で切り開いたことと課題も整理されました。

 新幹線トンネルを掘削する際の要対策土で、その保管地の候補とされている厚別区厚別町山本地域への調査にも足を運びました。道議候補として奮闘した橋本美香さんが案内してくれました。現地だけでなく、住民の方からの話を聞くこともできたのは貴重でした。

 土壌汚染対策法にもとづき、事業者や関係自治体にとって、その基準をクリア―していくことは当然必要なことです。しかし山本地域にとっては、安全性や情報公開はもちろんとしても、それ以上に「これまで受け入れてきたうえに、さらに要対策土なのか」といういう思いが強いということにあります。

 昔は農地だった地域に、札幌市が地下鉄工事で出た土を置かせてほしいと買い取りました。市内で足りない雪捨て場にもさせてほしいと、昼に夜に排雪トラックが音を上げて通り過ぎていきます。野球場もできましたが、まったく市で管理していないともいいます。ちなみに地下鉄工事で持った土のところは荒野のように草木が生えて、「ゴミ捨てるな」「立ち入り禁止」の看板がありました。

 これほど荒れた状況にしてきたのは、札幌市ではないのか。責任を果たしてないのに、今度は要対策土を持ってくるなんて、とうてい受け入れられない--このような話を聞きました。写真でわかるように「立ち入り禁止」の紙だってボロボロのままです。住民説明会の様子を聞くと、市側は冒頭の自己紹介以降は、ほぼ発言できなかったそうです。反発の大きさに驚いたのではないか、とのことです。

 道南から札幌にかけて、各地で問題になっている(あるいは、これからも起きうる)問題です。期限先にありきで拙速・強引に決定することなど許されません。要対策土の行き場なく、どんどん工事だけ進めるということも許されるのでしょうか。

 いろんな話を聞いているうちに時間も過ぎて、毎月19日の総がかり行動はデモに間に合って少しですが参加。ようやく夕方が涼しくなってきて、ホッとしながら札幌市内を歩きました。

 【今日の句】現実は 制度の壁を 超えなくちゃ