2021年6月5日土曜日

廃案一択

 土地利用規制法案は廃案に! 日弁連会長名での反対声明が出され、自由法曹団は廃案を求めて国会議員への要請行動をおこないました。要請にまわった弁護士が「廃案一択」と強調するほどの違憲立法です。

 日弁連・荒会長の声明では重大な問題点として、①「重要施設」の恣意的な解釈、②広範な個人情報が本人の知らないうちに取得される可能性、③刑罰の威嚇のもとに土地等の利用者等に対して報告または資料提出義務を課すこと(②③は思想・良心の自由、表現の自由、プライバシー権などを侵害する危険性)、④曖昧な要件のもとでの利用制限で財産権を侵害する危険性、⑤土地等の売買契約による財産権の侵害につながるおそれ-ーをあげています(こちら)。

 田村智子議員の質問に対し小此木担当相は、基地周辺や国境離島の住民を対象にした監視を求める要望について「ありません」と答弁しました。政府は「外国資本による土地購入に対する地方自治体からの不安」を法案の根拠としていますが、住民監視の要望はないのです。荒会長の声明で指摘したとおり、監視ばかりが強まるおそれが明らかになってきました。監視される地域の地価が下がりかねないとの心配も広がってきています。

 国会会期末は今月16日。迫られた政府・与党は、審議継続を求める野党の声を振り切って衆議院での採決を強行しましたが、それは追い詰められている証拠。そもそも、いま急がれているのはコロナ対策です。入管法改定案も世論の力で廃案へ追い込みました。まさに「廃案一択」へ、さらに声をあげていきましょう。まわりの方にもお知らせください。

 【今日の句】急ぐなら コロナ対策 一択で

2021年6月4日金曜日

政治と命が直結している

 今日は道委員会総会という会議の1日。コロナ禍のもと全道で支部・党員と地方議員が、道民の苦難軽減に力を尽くしてきたことを交流しつつ、8月末までに総選挙勝利に必要な課題をやりとげようと確認しあいました。私も気持ちを新たにしました。

 とはいえ行動には制約や悩みも多く、今日の会議もオンラインでしたが全道的暴風・強雨の影響で停電になった地域もあり、進行が途切れ途切れになるトラブルも。遠軽町では伐採作業中に、伐採対象ではない木が倒れて1人が亡くなり、1人が意識不明という事故も起きました。心からお悔やみを申し上げるとともに、意識不明だという方の無事を祈るばかりです。

 一方で、依然としてコロナ禍の被害も。札幌市で自宅待機中の方が亡くなりましたが、保健所の担当部署の連携ができず、健康観察の連絡が来ないうちに容体が悪化したのです。札幌市本庁や区役所から応援が入るほどギリギリの体制ということは十分にわかりますが、やっぱり命が失われたことへの責任は重い。これまで医療や保健分野を抑制してきた自公政治の責任は、さらにさらに重い。

 今日の会議では「赤旗の購読を申し込んだ20代の方が入党してくれた」など、今の政治がおかしいと多くの方が感じ、日本共産党に目を向けてくれていることも語られました。政治と命が直結し、解雇や雇い止め、廃業・閉店、子育て・学業などなどの苦しみを政治が受け止めていないことも、目に見えやすくなっていると思います。早く政権交代を!との思いで、私もがんばりたい。

 【今日の句】専門家 無視して五輪 強行か

2021年6月3日木曜日

食料は自給こそ、卸売には補償を

 今年産のコメの価格下落が心配されています。消費減少にコロナ禍が重なり、卸売業者からの悲鳴もやみません。コメは価格維持に作付け転換が必要だとしつつ、外国からの輸入には手を付けない自公農政。卸売や加工の立場からの話も聞こうと、創業66年となる加藤商店さんをうかがいました。

 すでに多くは田植えが済んでいますが、農水省によれば全国でなお3万㌶もの転換が必要といいます。現状では主食用から飼料用への変更を促すことが中心で、このような事態も異例です。コメを市場にゆだねていることが根本にあります。コロナ禍という緊急事態なのですから、輸入の一時停止や国内での食料支援に備蓄米を活用するなども、あってしかるべきです。

 そして、加藤商店さんからは「一番言いたいのは卸売業者への補償です」。飲食店に青果・鮮魚・酒類を卸している業者には、まさに直撃。加藤商店さんは弁当販売もしていますが、イベント等の中止で例年通りの収入が見込めませんでした。コロナ対策以外の各種助成金等も、採択されたのに振り込みが遅いといいます。「業態転換を考える仲間もいますが、収束する時がくると考えたら足を踏み出せない」との悩みも、痛いほどわかります。

 冒頭のコメについても「国が買い上げてくれれば、まだ違うのですが」と話題に。道農政事務所へ要請に行ったときに、こういう情勢でも国は国内産米を買い入れず、外国産米の輸入を続けるのかと述べたら「お気持ちはわかりますが」との回答があり、苦笑したことを思い出します。マスクもワクチンも外国にゆだねていた反省があるのなら、食料は自給こそ強めるべき。そして、その流通もいっしょに支えるべき。菅政権全体としての舵取りが問われていると痛感しました。しっかり反映していきたい。

 ところで日本共産党農業農民後援会が今月5日(土)14:00~、オンラインにて演説会をおこないます。日本共産党の YouTube チャンネルからご覧いただけます。紙智子参議院議員・田村貴昭衆議院議員が訴えます。ぜひご覧ください。

 【今日の句】国産を おなかいっぱい 子どもらに

2021年6月2日水曜日

早く最低賃金の引き上げを

 道議団・札幌市議団と最低賃金の大幅な引き上げと全国一律制度を求めて、道労働局へ。毎年の要請ですが、コロナ禍で困窮が強まるもと、くらしを支える手立てがいっそう必要です。道議団からは菊地葉子・宮川潤の両道議、市議団からは小形香織市議とが参加して、いっしょに要請しました。

 北海道は昨年、1円も上がらず時給861円のまま。生計費は全国どこでも変わらないことが、全労連などの調査・試算で明らかになっています。そうなれば、より高い賃金を求めて若い人が関東圏などへ職を求めに行くのも当然のこと。最低賃金の引き上げと全国一律制度にすることは、地方での就業を後押しすることにもつながるのです。

 自民党のなかにも推進議員連盟があり、「賃金が上がらなければ将来の社会保障も支えられない」などの認識から、中小事業者への支援施策とともに「財源は大企業の内部留保に課税」することも掲げられています。とりわけ北海道は中小企業が多いだけに、税金や社会保険料の減額で原資をつくれるようにするなど、じゅうぶんな対策が必要です。

 「最低賃金のもと苦しい生活を強いられているのは、非正規雇用の青年や女性」(菊地道議)、「そもそもフルタイムで働いても生活保護水準に届かない最低賃金でいいのか」(宮川道議)、「道内の各地から札幌ではなく、賃金が高い首都圏へと向かっている」(小形)などの訴えに、労働局側からは審議会事務局という立場だとしつつ、「年収の低さや、非正規雇用に女性が多いなどの認識は同じ。『働き方改革』の大きな柱は最低賃金のこと」と述べ、審議会や本省へ「確実に報告します」とくりかえしました。

 各種助成金の周知も強めるとのことですが、利用実績が低調なのは、申請には業務改善や生産性向上が前提になっていて、今の企業体力では現状維持が精いっぱいというところが多いから。ともかく、生計が成り立つような最低賃金への引き上げに尽力してほしい。私からも重ねて要請しました。引き続き粘り強く、あきらめずに訴えていきます。

 【今日の句】ただでさえ 負担が多い この日本

2021年6月1日火曜日

乗組員の健康確保を、事実と道理にもとづく対応を

 ロシア側にだ捕された漁船・乗組員は船内に留められているようです。だ捕されて4日目となり、持病のある方は10日分の薬を持参していたとはいえ、ご家族にとっても心配でしょう。今日は稚内市長や漁協組合長らが、ロシア総領事館に早期解放を要請もしました。

 稚内機船漁協の風無組合長は、漁船は日ロ中間ラインを超えておらず「操業に問題がなかったことが自信を持って言える」と、昨日の会見でも語っています。LINEにて乗組員と連絡が取れた北海道新聞によれば、だ捕直前に船体へ強い衝撃があり、立て続けに船体後部へ実弾2発が撃ち込まれたといいます。この乗組員は取材に「違法操業はしていない」と答えています。

 これらが事実ならロシア側に正当性はなく、事実誤認であったのなら早急に解放すべきです。事実誤認でなく政治的な理由であるならば、とんでもない。不当に道民が連行された可能性があるのですから、鈴木知事も早く発信・行動を。外務省も話し合っている経過はすべて出せずとも、人道的な対応をするよう強く求めているのでしょうか。

 稚内や根室へ行くと、交通掲示板などにもロシア語が明記されています。釧路に住んだことのある私にとっても、「隣国」とは中国や韓国よりロシアという感覚があります。漁業・水産業はじめ多くの民間交流もあります。問題は領土が未確定ということであって、それゆえに苦しめられてきた歴史や現実に直面する矛盾を、くりかえし私も聞いてきました。「また今回もか」との思いが強くあるのです。

 貝殻島付近でロシア側から銃撃を受け、私とほぼ同じ年だった30代の乗組員が亡くなった事件は、わずか15年前のこと。国政候補の活動を始めたばかりの私は、領土問題の未解決が命に直結する問題なのかと衝撃を受けたのでした。当時の根室での悲痛な雰囲気は忘れません。外交とは遠い世界のことでなく、まさに隣国との関係づくりなのです。

 こういう事態が生まれるたびに、軍事力の強化を訴える政治家などがいます。外交を放棄する議員など論外だと思うのですが、元島民へ「戦争で取り返すのに賛成か」とまで言い放った元維新・丸山穂高議員の例もあります。だからこそ北海道から、くりかえし領土問題の歴史や道理は発信していかなければいけない。

 まずは、連行された乗組員の健康確保を。日本政府は主権を譲らず、事実と道理にもとづく対応を。

 【今日の句】外相は 何か発信 してるのか

2021年5月31日月曜日

1人1人が、その人らしく

 もはやワクチンと五輪以外に目が向いていないような菅首相。昨日も「やってはいけない人が総理になってしまったね」と嘆息交じりの話があり、今日も「知り合いの焼肉屋が、もうやっていけないって」と相談のメールが舞い込みました。使える制度はすべて使って何とか乗り切ろうとしても、もはや限界という方が増えています。もどかしくなります。

 しかし諦めている場合ではなく、くりかえし国や道などへ反映していきます。そして秋までの総選挙で必ず政権交代を実現しようと、朝の街頭宣伝でも訴えました。今日はチラシを受け取ってくれた方も、ずいぶん多かったような気がします。

 ところで菅首相はもとより、自民党も国会へ提出、成立させる気がないLGBT法案。世界から取り残された日本の姿そのものです。誤解というより暴言というべく発言もありました。これまで当事者が受けてきた傷や苦しみに心を寄せない姿は、この間のコロナ禍の対応とも重なって見えます。昨日は「腹立たしくなるから新聞を読む気にならない」という方もいました。本当に明日にでも政権交代をとの気持ちでいっぱいです。

 入党を呼びかけた方ともLGBT法案の話になり、これだけ自民党が抵抗・反発しているというのは、市民の力で追い詰められている証拠ですねとの結論になりました。1人1人が、その人らしく生きられる日本社会を。日本共産党も、そのための一翼を担いたい。思いを新たにしました。

 【今日の句】そういえば 何日あったか 五月晴れ

2021年5月30日日曜日

求められる政治の力

 今日は札幌南区。「交差点内の白線が消えて危ない」との連絡を受けて、さっそく千葉尚子市議から土木事務所に伝えたところ、すぐ引き直されたということで、連絡くださった方への報告に付き添いました。交通量が多い交差点なので「良かったです」と喜びの声も寄せられました。

 ある別の方は、安倍前首相の「桜を見る会」疑惑での緻密な調査に触れて、「共産党の強みは地方議員のネットワークがあることですね」とも。千歳市議選挙の開票が進んでいますが、日本共産党・吉谷徹候補の当選を祈るばかり。多くの方の支えがあっての選挙戦で本当にありがたく、いい結果が出るといいですね。

 一方で、国民の命やくらしを守るやる気が見せない菅首相に、今日も厳しい声が次々と。私の友人も本業の経営が苦しくなりコールセンターでも働き始めたとのことで、政治の力が及んでいないことを申し訳なく思いました。いっしょに使える制度を考えていきながら、くりかえし要請や発信もしていかなければ。全国でも広がっている国民の苦難に対して、菅首相は胸が痛まないのでしょうか。

 ところでロシアに拿捕された漁民の健康など、きちんと保たれているのでしょうか。2019年にタコ漁中だった漁船の拿捕のときも、日ごろの飲み薬がないなど心配な状況がありました。あいまいな態度では、また同じことが繰り返されてしまいます。外務省は、ご家族や関係自治体に情報を逐次届けるとともに、事実にもとづいて厳正な対応を!

 【今日の句】安心の くらしの土台を 消さないで