多岐に渡るTPPの問題ですが、今日は日本農業がどうなるかをテーマに予算委員会で質問しました。

NHK中継なので緊張しながらでしたが、問うべき論点は示すことができたかな、と思いました(日本共産党HPの
こちらで見ることができます。ちなみに別枠で、質問後のコメントもあります!)。
大きくは、①TPPのもとで食料自給率は向上できるのか、②「農林水産物・食品の輸出目標1兆円」の幻想、③TPPの「政策大綱」で、農家の所得向上ははかれるか--で問いました。
日本の食料自給率は39%(カロリーベース)で、穀物輸入量は世界一という、これぞ爆買い国・日本。
TPPによる農産物輸入増加は明らかで、さらに自給率低下は避けられないではないか--との
問いに、具体的な対策は明確に示されなかったように思います。
何より、そのような中でも「攻めの農林水産業」で農家はがんばれと政府は言うので、取り上げたのが「輸出目標1兆円」。
これは昨年の閉会中審査でも取り上げたもので、目標の半分は清涼飲料水や健康食品、菓子類などですし、みそ・醤油は含まれますが大豆の国産自給率が7%のもとで、日本産大豆である保障はありません。
それでコメや日本酒、青果物、花卉など純然たる日本農産物の輸出実績を聞けば、足し算すると全体の9%余りでしかありません。
目標1兆円が国内農産物で占められれば話はわかりますが、実際は1割ほどですから、目標を達成しても1000億円。
政府は経済効果分析で農業生産額1300~2100億円の減少を試算しており、これでは輸出でがんばれと言ってもダメではないのか。
農家の苦しみは農産物の価格低下で、生産費をまかなえないことにあります。
農家の所得を上げるなら、看板に偽りありの「輸出1兆円」頼みではなく、価格の保障こそです。
安倍総理や森山農水相からは、加工品にも国産があるとか、それでも輸出で成功できるかのような答弁でしたが、自信を持った答弁に思えませんでした。
それは総理が最後の答弁で、私と目を合わせなかったことに表れていると思います。
今日は23分のうちで農業に焦点をあてましたが、TPPそのものの問題点、林業・水産業、労働、保険、政府調達、ISDSなども、これから取り上げなければいけません。
質問の最後に北海道別海町の調査から生産者と自治体の声を紹介しましたが、現場に根付いた論戦を引き続き進めたい。
がんばりますね。
【今日の句】 幻想で 農家はメシを 食べられない