2016年8月19日金曜日

台風7号被害調査

 台風7号被害のお見舞いと調査に、福島県から北海道十勝地方へ飛びました。どこでも「こんな水害は初めて」との声が‥‥。

 行った先は足寄町・本別町で、日も暮れたためデントコーンが倒伏した畑は見れませんでしたが士幌町にも。

 順不同に書いていきますが、テレビでは足寄町旭町地域の浸水が報道されていたため、町役場の実態をお聞きしてから旭町へ。

 正確な戸数はこれからとのことでしたが、床上浸水30戸・床下浸水15戸ほどだとか。

 どこでも家の泥出しをおこなっていて、泥だらけの家具や畳などが家の前に積み上げられています。

 泥の跡がある庭木を見ると、大人のお腹くらいまでの浸水だったのでしょうか。

 旭町地域は、足寄川と利別川が合流する地点にあります。

当日は利別川の水流が強く、足寄川から合流するはずの水が合流できず、水かさが増して堤防を越えたとのこと。

 下流には電源開発の水力発電用ダムもあり、その放流の仕方が適切だったのかも検討が必要かもしれません。
過去にも水害があった地域とのことで、河川改修なども進めてきた矢先に「こんな水害は初めて」というほどの被害となってしまいました。

 昨日の今日なので片づけに懸命で、具体的な要望はこれから、という状況。

 町では見舞金制度がありますが、かなり昔の規定のため金額も十分ではなく、見直しを検討するようです。

 これから具体的な要求もハッキリしてくるでしょうから、地元議員と連携しながら私も国に働きかけたい。


 本別町では、東本別地域に入りました。

 「義経の里」もある本別公園より、さらに山に入っていくのですが、道路脇に20~30cmもの土砂が堆積しています。

 緩い地盤ということで、国有林から山崩れが起きていたとのこと。


 家屋への浸水などはなかったのですが、家を直撃していれば命にもかかわっただろう巨大な岩もゴロンと転がっていました。

重機が入って泥と倒木を肩に寄せて、さらに先を行くと農家の集落があります。

 ここでもビックリ、山崩れで豆畑一面に泥と倒木が押し寄せているではないですか。

 共済には入っているとのことですが収穫は絶望的で、せめて残っている畑での収穫を、と。

 「このあたりはシカが多く、柵もかさ上げしてきたところ。クマだって出る。せっかく残ったものもシカなどに食べられたら困るので、緊急にシカ柵をつくらなければ」との切実な話を聞き、私も力を尽くすことを約束しました。


 被害の全容は今後さらに明らかになるでしょうから、農業分野でもしっかり実態を反映させたい。

 本別町役場で高橋正夫町長にもお会いしたのですが、シカ柵は本別町が始まりだという歴史もあり、国の林野行政に対する意見と合わせて早いシカ柵設置の要望もうかがいました。

足寄町の酪農家では、停電が続いたため搾乳できず、牛の乳房炎が心配だといいます。

 しかし、経営にどのような影響があるかは「わからない」。

 多くの農家には発電機はあるのですが、今回は時間も長かったため新しい発電機を購入しようにも150万円かかり、補助があっても二の足を踏むといいます。

 「国の支援は、いつも使い勝手が悪い」と、厳しい要件などがつくことへの注文も。

 災害が起きると、これまでの政策の矛盾が噴き出すことがよくあります。

 政府が進める大規模化は、災害が起きれば被害額も大きくなるし、生産量にも影響が大きくなります。

 くらしの面でも、地域の基幹産業である農林業に対しても、しっかり政府へ支援を訴えます。

 天気予報を見ると、また明日以降から大雨や台風接近の予報!

 さらなる浸水や土砂崩れ、農業被害などが心配です。

 こう立て続けに北海道で大雨・台風が猛威を振るうことも珍しい。

 気候変動の影響か‥‥と思うと、この点でも政治の力の発揮が求められていると痛感します。

 書き落としていましたが、先日は党国会議員団の一員として福島県調査にも行っていました。

 こちらは原発事故の避難解除にともなう問題での聞き取りが中心だったのですが、これはまたの機会にまとめることにします。

 【今日の句】 実態を 伝える責任 ひしひしと

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