2017年8月31日木曜日

大型優先の水産行政も転換を

 沿岸漁民の組織である通称「漁民連」のみなさんから要望を、とりわけクロマグロの資源管理にかかわる厳しい現状をうかがいました。

 漁民連の正式名称は「全国沿岸漁民連絡協議会」。


 紙智子参議、斉藤和子衆議と私とが出席しました。

 水産資源の減少が問題化するなかでクロマグロも漁獲制限とされていますが、機械的な割り振りのために沿岸漁民への影響が大きい--と切り出されました。

 沿岸漁師のマグロ漁法は一本釣りなどで、一網打尽のように獲ることにはなりません。

 そもそも所得が少ない中で規制がかけられると、大型巻き網船やトロール船などと比べ、一気に生活へ影響が及ぶのが沿岸漁師となります。

 沿岸漁師としても資源管理には賛成であるものの、その進め方や補償がないことなどについて意見が噴出。

 対馬から来られた方は、クロマグロが飛び跳ねる(映像も拝見しました)ほどの資源量があるという地域もあり、イカ釣り漁などで漁具が壊されてしまう被害が深刻だとの話もありました。

 勝浦では漁師の廃業が相次ぎ、漁船維持が困難で解体費用もないため自分で解体している実態もあり、その様子が報じられている新聞コピーもいただきました。

 私たちとの懇談の前に水産庁への要請もおこなって、このような実態は水産庁としても認識したようです。

 とはいえ規制改革推進会議が水産構造改革を狙っているなかで、政治のおおもとから変えないといけないという話にも。

 先日の有明海漁民のみなさんも言ってましたが、漁師は「魚を取ってこそ漁師」。

 昔にくらべて資源管理や環境保全にも取り組んでいるなか、大型船優先の水産行政のしわ寄せが沿岸漁師に来ていると感じました。

 漁民の約94%を占める沿岸漁師を差し置いて、とにかく規制改革だと安倍政権が強行するようでは日本の水産業はさらに衰退していくでしょう。

 いったい海は誰のものだと思っているのか。

 もうけ第一の安倍政権の本質が問われる課題であり、しっかり国会で追及しなければ。

 【今日の句】 海の幸 本当は誰が 奪ってる?

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