2014年7月22日火曜日

老後の安心のない日本を、先進国と言えるのか

 札幌市議の予定候補者と、医療・介護総合法成立後の情勢と今後の方向について、専門家の方から学びました。こんな悪法を現実化させてはならない、と強く思いました。

 医療や介護の現場では、厳しい労働環境でも使命感を持って働く方が多くいます。

 09年に介護報酬の引き上げがありましたが、処遇改善は待ったなしの課題です。

 同時に、その後に進んできたのは介護の自己責任化と市場化の方向。

 今回の法改定で、多くの要支援者や要介護度1~2の方が排除される恐れがあります。

 要介護度2以下の方でも、特養ホームに入所できる「やむを得ない理由」というのがあります。

 「知的・精神障害で地域生活が困難」「家族による虐待」「認知症高齢者で常時の適切な見守りと介護が必要」という場合です。

 しかし、ここには独居世帯とか、家族で介護できない状況にあるとか、地域に十分な在宅サービスがないなど、現実生活での最も困難な問題は考慮されていません。

 要支援の方でも、認知症を持っている方が約7割との調査もあります。

 ガン末期の方でも、認定時に転移していなかったとか、日々の状況の変化のなかで要支援で収まってしまっていたなどの例もあります。 

 介護の社会化、として始まったはずの介護保険。

 今や流れが逆転して、在宅の方向へ向かおうとしています。

 つまりは公費負担を増やすのが最善の解決策なのですが、政府はそれをしようとしない。

 消費税の増税も、結局は大企業減税メニューの前に帳消しになってしまいます。

 税金の集め方・使い方を変えれば‥‥とは、ずっと前から日本共産党が言ってきたことです。

 高齢者が安心して老後を過ごせない日本の、どこが先進国なんでしょうか。

 法案は成立したけど、附帯決議が22項目もついた事実が、現実に合っていない法律だとの証明でもあります。

 今日の学習会では自治体に何を求め、どのように現行を維持するかも議論となりましたが、このような学び話し合う場が市民的にも広がれば、と思いました。

 介護保険は、○○型とか○○給付とか○○支援とか、特に当事者である高齢者にはわかりにくいものです。

 行政による責任もありますが、私たちできることもやっていかねば。

 まだまだ勉強不足だし、もっと現場から学ぶことが必要だと痛感した学習会でした。

 そう、安倍首相こそ生活の苦しい現場に、足を運ぶべきでは?

 【今日の句】 戦争と 株価ばかりの 官邸か

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