北海道の然別演習場で、空砲訓練のはずが実弾を79発も発射という信じられない重大問題が。さっそく防衛省を呼んで話を聞くと--。
ことは23日15時30分ごろ、「行進の間における攻撃への対処要領に係る訓練」(防衛省)実施中、9名の隊員が89式小銃で、空包と誤って実弾79発を発射したというものです。
現場は、通常は実弾訓練をしないところ。
しかも防衛省に確認したところ、この訓練は以前から年1回、同じように実施してきたとのことですから、なぜ今回は実弾が発射されたのかとの問いが生まれます。
実弾は厳重に管理されており、訓練で使うためには申請書を出します。
一般的なケースで言えば、今回の訓練部隊である第310輸送中隊が申請書を出し、それが受理・承認されて現場に実弾が届くことになります。
そこで、わからないことが次々とあるのです。
1つに、なぜ空包訓練なのに、実弾使用の申請書を出したのか。
2つに、受理・承認した側も、なぜそれを認めたのか(訓練の内容を知らなかったのか?)。
3つに、小銃に実弾を詰めたのは隊員だと防衛省は答えましたが、間違えるようなことはない空包と実弾を、なぜ9人も誤ることとなったのか。
防衛省は、中隊から申請書が出されていたことは認めましたが、それがどこで受理・承認したかは、少なくとも説明に来た担当者は「調査が必要」(!)とわかっておらず、これでは話になりません(急いで再報告するよう求めました)。
訓練の内容を、防衛省本省が知っていたのかを確認するために計画書の存在も聞きましたが回答はあいまいなまま。
本当に隊員が空包と実弾を間違えたのかは、現在調査中と。
正確に答えるため「調査中」と繰り返されて仕方ない部分はあるのですが、訓練を実施する一般的な流れくらいは説明してもらわなければ困ります。
紙智子参議院議員と厳しく抗議し、先のような問題点の指摘や資料の請求をしましたが、本当に腹立たしい。
本省が知らずに、現場が勝手に進めたことなら大問題です。
本省も知っていて、もしかして内緒に実弾訓練をしてしまおうということだったら、さらに大問題です。
訓練に長けている隊員が、空包と実弾の違いもわからず9人が79発も発射することなど考えられません。
実弾発射に関連して、隊員が軽傷とはいえケガを負ったこと自体も重大です。
防衛省・自衛隊のなかで何かが起きているのでは、と想起させる重大な事案だと私は思うのですが考えすぎでしょうか。
再発防止はもちろんのこと、全容究明なしに同様の訓練などすべきではない。
この問題は引き続き追っていきます。
【今日の句】 ごまかすな 隠すな 嘘を重ねるな
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