北海道大学名誉教授・太田原高昭さんが亡くなったと連絡が昨夜ありました。最後にお会いしたのは、ご自宅で1月12日--。
通常国会を控えて、あらためて農協論などで話を聞きたいと太田原先生に連絡をとったところ「体調がおもわしくないので、自宅に来てもらえるなら」とのこと。
この時から病身だったのですが、顔色もよく、よどみなく私と秘書2人に農協論や農業の今後について語ってくださいました。
その時間、90分ほどだったでしょうか。
メモを取るのも必死なほど太田原先生は流暢で、かつ明快に、私たちの質問にも的確に答えてくださいました。
太田原先生には、私が候補の時からチラシなどで応援メッセージを寄せてくださっていました。
当選して翌年、農協法改定案の参考人質疑の際は太田原先生にお願いをし、国会でも明快に意見陳述していただきました。
中身はもちろん農業にかける情熱を、学ぶことができました。
最後の90分の話のなかで、とても印象に残った言葉があります。
「これからが農協の本史が始まるのです」
既得権益まみれのように叩かれる農協ですが、本来の協同組合としての役割は、競争万能・市場競争が激しい今日においてこそ重要になるし、その萌芽は生まれている--この大局観に、秘書ともども衝撃を受けました。
太田原先生の話を聞けて本当に良かった。
お話の後に十勝産小豆の入ったドラ焼きを「おいしい、おいしい」と口にされていた姿を、今も思い出します。
北海道農業の可能性を常々口にされ、家族農業の世界史的意義を明確にされ、ありのままの現実を見るところから出発しつつ新しい萌芽から発展の方向を探る--あらためて、太田原先生から学んだことを思い返しています。
でも、もう少し、さらにお話を聞きたかった。
太田原先生、ゆっくりお休みください。
【今日の句】 柔らかな笑顔は 農を知る証
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