2018年3月6日火曜日

農林漁業を、もっと国政の議題に

 今日は岩見沢市で農業についてのミニ講演。農家の現状や苦悩、やりがいと誇りが交流されて私も勉強になりました。

 私からは約3年の国会論戦もまじえて、安倍農政が「食料と地域社会をまもることには無責任」である特徴を述べました。

 先進国を見ても、多国籍アグリビジネスによる囲い込みや、それに対抗した家族農業の重要性が論じられるなどの状況があります。

 しかし、アメリカや欧州は、日本のようなナラシ対策や生産費を補う仕組みなど二重三重の経営支援策がある、日本のような生産自体の縮小が起きていません。

 つまり日本は「国家の無責任、農業者への自己責任」が顕著だということ。

 そして日本は、対米従属のもとで農業発展が阻害されてきた歴史もあります。

 そのなかで農家は「合理性の不合理」という状況に置かれていると思うのです。

 一軒一軒の農家は、生き残るために効率化や規模拡大を進めざるを得ません。

 しかし、それが農村人口減少や農村社会弱体化につながるというジレンマにも直面します。

 つまり農家に「生き残れ」という政策では、農村社会は成り立たない--一軒ごとは合理的な行動を取っても、社会全体では不合理となってしまうのです。

 まず現状を維持することは、目標としては後ろ向きのようですが、とても重要なことです。

 すそ野を広げていくには親元就農や新規就農などを広げていくわけですが、制度の充実とともに、国家的評価や社会的評価を高めることが大事だと思います。

 いま安倍政権のもとでは、金融やITなどが「花形産業」のごとくで、これでは食と農の国民的情報は少なくなるし、生産者と消費者の分断も生まれてしまいます。

 「絶対に日本では飢えた国民を生まない」など、国家的目標をつくるべきではないでしょうか。

 意見交換では、大規模農家の現状、TPPや日欧EPAで試算を出さない政府の無責任、野菜の高騰、種子の民間開放の危険性や、青年からは毛利衛さんの講演にかかわっての話なども出されて議論百出。

 食という身近な問題を、もっともっと日常的な会話にしていきたい。

 何より市場経済万能を、この分野に持ち込むな!と安倍首相にぶつけたい気持ちです。

 【今日の句】美しい国より 飢えない国づくり

0 件のコメント:

コメントを投稿