来るたびに「国策の矛盾が集中している」と実感する根室市。今日も聞いた切実な実態を、早く国政に反映させたい!
橋本竜一・鈴木一彦の両市議とともに、まずはアラマタ水産㈱の事務所へ。気さくな荒俣友輔・代表取締役から、とりわけサケ・マス流し網漁が禁止されてからの状況をうかがいました。サケ・マスとともに、昨年の日ロ交渉が越年したためタラ漁まで出られなかった実態も荒俣さんからは話されました。
とにかく漁に出られなければ、稼ぎになりません。主力のサンマ漁も公海まで出ざるを得ませんが、小型船では戻ってくるだけの油も積めないために日本海域のほうまで来るのを待っているのが現実です。これまでの漁のサイクルが壊れてきているため、漁師もそうですが製函・運輸・加工など関連業者にとっても雇用の維持が困難になっています。
荒俣さんからは「せめて春の漁や仕事ができるようになれば」との要望が出されました。サケ・マスの流し網漁はロシアが禁じたものだけに、無念な思いもあることでしょう。領土問題の未解決が、根室の経済・産業に大きな打撃になっているのです。
元島民の方から、あらためての思いもうかがいました。元島民の平均年齢も84歳を超えて、早い領土返還の実現とともに、領土返還運動の継承が課題になっています。今日も元島民の方から強い要望がありました。千島問題は根室市や元島民だけの問題ではなく、国の主権の問題であり、全国民的な認識が必要な問題です。
「2島返還」での決着を模索する安倍政権が「日本の主権」という表現さえ示さなくなっていることに、元島民の方も残念な思いを語られました。そして「やっぱり根室に来て見ていただくのが一番です」とくりかえされました。あまりの近さに、初めて見た方は必ず驚きます。その矛盾を実感することが、もちろん私もスタートでした。すぐ目の前の島に、日本の主権が及ばないなんて!
市役所前では宣伝もおこない、総合政策部などから市の現状も2人の市議とうかがいました。水産関係で言えば、ベニザケ養殖事業を始めるなどの動きもありますが、やっぱり先に書いたような領土問題の影響が大きいことが語られました。外交交渉なので簡単ではないにせよ、漁法の工夫1つでも前進できることがあるのなら、私も力を尽くしたい。
総合政策部の職員さんからは、JR花咲線の維持に向けた取り組みもうかがいました。根室市の隣・浜中町はモンキー・パンチさんの生まれ故郷ということもあり、ルパン三世のラッピングをした列車を走らせるなど、さまざまな努力が続けられています。高校の通学にも使われる生活路線でもあります。何より領土問題を抱える地域とつながる交通網をなくすことは、日本国として領土問題を軽んじてるサインに受け止められるのではないでしょうか。
花咲線は湿原対帯を通るため、薬を散布して除草することをしていない唯一の路線ということを、恥ずかしながら初めて知ることができました。「だから線路が緑色にきれいなんですよ」と話される職員さんの話に、花咲線を維持したいという思いがひしひしと伝わってきたのです。鉄路においても、国策の矛盾が表れている地域だと痛感もしました。
やるべき仕事が本当に多いのは、国策の矛盾が集中している地域だから。教員不足の話も聞いて、安心してくらせる根室市へするため政治の力が問われていることも学びました。紙智子参議院議員とも力を合わせてがんばりたい。
夜に中標津町に到着。明日は宣伝を中心に、中標津町・標津町・羅臼町をまわります!
【今日の句】ロシアとの 領土交渉 どうなった
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