2021年6月8日火曜日

大所高所から議論を

  好天続きで青々としてきた水田を横目に、今日は新篠津村・当別町へ。どこでも米価下落への心配が話題になり、豊作を喜べないというのは国政の根本的な問題だと実感しました。生産者の責任ではなく、国の責任こそ問われています。

 石塚隆・新篠津村長の名刺には、PRキャラクター「しんしのつのおこめちゃん」がプリントされています。コロナ禍の支援策の1つとして、村民へ新篠津産農産物などのセットを配布する計画もあるそうで、休業中の飲食店への給付、ひとり親世帯への支援なども具体化されています。ただ「過疎債指定の自治体から外れたので、経過措置があるとはいえ、これから考えなくてはなりません」と石塚村長さん。農家である藤永康夫・村議会議長さんは笑顔で迎えていただき、「東日本大震災後に石巻市も訪れましたよ」と復興の様子も気にかけてくださり、本当にありがたいです。

 JA新しのつ・早川仁史組合長さんは、今年分のコメだけでなく昨年・一昨年の在庫として残っているコメ対策も必要と指摘しつつ、あわせて「コロナ後の日本のあり方を、政治家は大所高所から議論してほしい」とキッパリ。ワクチン接種の進展とともに経済活動が進んできた国と、ずるずると感染拡大が続く日本とでは大きな経済的な開きが出ています。人口減少が続くもと、介護・福祉や地域社会を維持するうえでの課題も語られました。外国人労働者をどう考えるかも避けて通れません。

 商工会も訪れた後に元村議の高橋至さんとマイクを握って街頭宣伝。当面のコロナ対策強化とともに、もうけ最優先の政治のあり方を変えようと私から強調しました。自転車を止めて聞いてくれた方から「がんばってください。応援してます」と、ありがたい激励も。どう政治を変えるのか、しっかり道筋を訴えていきたい。

 当別町では鈴木岩夫町議などとJA北いしかりや水土里ネット(土地改良区)、町役場などに足を運びました。泥炭地の当別町は国営事業(「篠津泥炭地開発」)によって農地が整備され、農家も苦労を重ねながら一大産地となりました。その歴史を知らずして当別町は語れないと、党の先輩からも教えていただいたのです。

 JA北いしかりでは川村義宏組合長が応対してくださり、やっぱりコメ対策が話題に。あわせて、コロナ禍を経験して「農業も国民の命も、ここまではしっかり守るという国の役割が求められているのでは」との思いを込めた話は、早川組合長さんの指摘にも通じると思いました。これまで効率万能・利益第一・「弱肉強食」の農政が続けられ、農村が憤慨するぐらいの矛盾が積み重なってきたと言っていい。私が現職だった時も農水委員会では「産業政策と社会政策は両輪」と何度も議論されたはずなのに、現実は地域社会が維持できるかどうかの瀬戸際になっているのです。

 増輪肇・当別町副町長とは、町での終末期医療を実現したいとの話が心に残りました。コロナ禍で医療体制についての根本的議論も避けられなくなっているなか、「定期的な訪問診療と終末期医療を組み合わせた本州の事例を学び、胸が熱くなりました」との話が重く響きました。当たり前のことですが、政権交代とは国民のすべてに責任を負うこと。しっかり責任を負えるだけの力をつけなければならないです。

 【今日の句】地域から 変える力が 沸々と

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