「日本を“食いもの”にするな!-TPP情勢学習会-」へ。北海道の運動が、参加阻止への大きな力になっていることが確信できました!
主催は「食糧と農業を守る全北海道連絡会」「国民大運動北海道実行委員会」「北海道春闘共闘」の三団体。
講師は全労連から布施恵輔国際局長、北海道民医連から堺慎会長です。
堺さんの講義から先に触れると、中身はTPP参加で医療分野に何が起きるか、ということです。
いろんな実態を聞いて、あらためてビックリしました。
医療費が世界で一番かかっているのはアメリカで、対GDP比17.4%(日本は8.5%)。
乳児死亡率は7人/1000人(日本は1.8人/1000人)。
アメリカは国民皆保険制度がなく、歯の詰め物だけでも20~30万(布施さん)という国ですが、かえって国の医療費負担が大きいんですね。
日本でアメリカと同じように、混合診療の導入から株式会社の医療参入、薬品でも結果的に高額となることなどなどから「かえって国の医療費負担も増えるでしょう」との堺さんのお話に納得。
何より誰もが安心して受けられる医療の姿と程遠い、金持ちしか病院に行けない日本になることは、多くの医師が絶望するでしょうとの話は重く受け止めました。
そして布施さんからは、文字どおり世界を飛び回ってのTPP交渉の実際が話されました。
とにかく秘密主義のTPP交渉ですが、ブリーフィングを受けられる利害関係者のなかでも企業代表者に対しては、文章にアクセスできる権利があるのではないかとの噂も経つほど。
それだけ企業寄りの話が出る、TPP交渉ということです。
しかし、TPP交渉は順風満帆ではない。
アメリカとオーストラリアでは、砂糖やISD条項でもめています。
アメリカとニュージーランドは乳製品。
アメリカとベトナムでは繊維製品。
もし日本がTPP交渉参加となれば、アメリカの自動車業界も黙っていないでしょう。
アメリカでの議会報告書では「野心レベルの協定では達成困難かもしれない」という主旨の、交渉妥結は難しいとの表現も見られます。
そして布施さんからは、この報告書に触れて「日本の反対運動はすごい」との内容もあり、反対運動の力を正当に評価している内容も見られると言います。
つまりは矛盾だらけのTPP交渉!
反対運動の先頭に(と私は勝手に思ってる)北海道の運動を、アメリカだって認知しているのかと思うと、がぜん元気が出ました。
もし安倍首相が交渉参加を決めたとして、今後の国際的日程を見ると、アメリカ議会で日本の交渉参加議決(これ自身はアメリカの勝手でひどいものですが)を決定してからとなるので、7月のカナダラウンドからの参加が有力です。
交渉期日は10月のバリAPECと言われているので、期限は3ヶ月。
スケジュールも厳しくなるでしょう。
参加ストップの運動は、文字どおり今から!
そして北海道から!
【今日の句】 何もなく 進むと思うな 安倍首相
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