2014年1月5日日曜日

安倍政権の教育改悪に、もっと警鐘を

 今日の「しんぶん赤旗」に、安倍政権の教育改革について特集されています。ひとことで言えば、戦前的な発想での教育改悪!

 記事にもとづき、いくつか中身を紹介すると--

 ①社会科教科書の全面書き換え

 侵略戦争への反省のうえに、戦後の平和と民主主義がある--これが安倍首相や「靖国派」には気にいらないようです。

 彼らは、このような歴史教育は「自虐史観」にもとづくものと主張しますが、侵略戦争であることをなぜ認めないのか。

 誤った戦争であり、それが断罪されて日本は国際社会の一員となれた--これが戦後政治の出発点だったはずです。

 しかし改悪された教育基本法には「愛国心」条項があり、それを踏まえなければ「教育基本法違反」として検定を受ける--これでいいのでしょうか。

 ②道徳の教科化

 国は、特定教科書を使うという意味で「特別の教科」とする方針です。

 教科であればABCなど評価が伴うのですが、それでは例えば「愛国心」を評価するとなると、思想良心の自由に抵触もします。

 問題は、評価とともに、その中身。

 民主主義など人類が到達した理念にもとづく道徳ではなく、戦前の「修身」に近づくものです。

 ③教育委員会制度の廃止

 教育が時の権力に不当に支配されないため、教育の自主性を守るためにつくられたのが教育委員会制度でした。

 保護者を含む非常勤の教育委員の合議体で、教育行政を市民の目線でチェックしてきました。

 廃止の理由に、この間の教委のあり方に問題があった事例が引き合いにされたりしますが、それは運用で改善すればいいだけのこと。

 結局、廃止後は首長直結にして、党派の利害に従属させる仕組みになってしまいます。

 --このような中身ですが、すでに北海道は道教育委員会による異常な現場締め付けが進んでいます。

 ●「日の丸・君が代」を指導しているかの現場視察。

 ●「君が代」を「元気にうたう」指導として声量調査。

 ●北教組問題を口実に、教職員の思想まで調査する仕組みづくり。

 などなど、現職からは「職場が息苦しいものになっている」との訴えを聞きます。

 そう、安倍政権の教育改悪が進めば、現場は首長や政府の顔色を見ながらの教育となるでしょう。

 そのとおりに実践しなければ、下手すれば教師のクビが飛んでしまうからです。

 子どもの成長を願い、子どもを丸ごと受け止めて実践を出発するのではなく、国が定めた目標(しかも戦前の理念にもとづいて!)へと子どもたちを導いていく--これで子どもたちの豊かな成長が保障されるのでしょうか。

 安倍政権の進める教育理念も実践も、すでに戦争の教訓を経て否定されたものばかりです。

 子どもたちを1人の人間として、その可能性を花開かせる教育ではなく、国家に従う「臣民」づくりの教育改悪へ、このまま進めさせてなるものか!

 さまざまな政治課題はありますが、私にとっては子育て・教育問題こそ活動の原点です。

 もっと安倍政権の教育改悪の実態を、多くの方に広げなければ!

 【今日の句】 史実をも ゆがめる勢力 未来なし

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