2015年10月30日金曜日

数字に出てこない現場の思いを大切に

 写真のカボチャはハロウィンだからというわけでなく、TPP影響調査でまわるなか知人の農家から「TPPなんてやめたらいいんだよ」といただいたもの!

 今年の北海道は、大型低気圧による被害を受けた地域もありましたが、それ以外では作況も品質も良いようです。

 実りの秋を喜べるかと思えば、TPPで不安と怒りの秋に。

 「口に出さなくても、みんな不安を持ってるよ」とは、ある農家。

 胆振管内のあるJA組合長さんは「国会決議を守ったのか、しっかりと検証させてもらう」と強い口調。

 朝早くから牛舎に入り、昼寝の途中で起きてこられた酪農家は「ビジネスで農家をやる国と違う。私たちは百姓だ」と熱い思いを語られました。

 具体的な数字で表わされる影響を見るのも大事ですが、数字に出てこない現場の誇りや生産意欲もまた大事なのではないでしょうか。

 ボランティアで生産しているわけではないし、外国に売り込んで一儲けするために農家を始めたわけでもない。

 情報をまともに出さず、関税削減の品目を小出しにし、「影響は限定的」などと言いながら「国内対策」を検討する--いったい農業と農家を何だと思っているんだ!との根っこの思いが、話を伺うとひしひしと伝わってくるのです。

 いくら予算をつけるかという問題ではなく、日本の食糧と第一次産業をどう位置づけるのか、という問題が問われているTPP。

 自由貿易と対立させるのでなく、「自国の食料を自国でまかなう」という当たり前の原則を政府が掲げるのか投げ捨てるのか、ということではないのでしょうか。

 この3日間で調査したことを、日本共産党の雑誌「議会と自治体」12月号でリポートする予定でいます。

 安倍首相よ、現場の怒りの声を聞け!

 【今日の句】 この国は 百姓一揆の 歴史あり

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