2020年3月5日木曜日

困ったときの相談窓口

 新型コロナウイルスによる、中小企業や労働者への影響も顕著になってきました。北海道商工団体連合会(北商連)・北海道労働組合総連合(道労連)をまわりました。

 北商連では会員を中心にした聞き取りをおこなっています。列挙されている内容を見ただけで、影響の深刻さがひしひしと伝わってきました。井上事務局長も「思った以上の被害です」と強調していました。

 「資金繰りのための融資を申し込んだが『申し込みが殺到しているため1ヵ月半かかる』と言われ、このままでは3月分の給料も払えない」「2月末の宴会がすべてキャンセル、3月も9割キャンセル。約100万円の売り上げがなくなる」「売上減少にともない社会保険料の支払いが厳しくなり、延期を年金事務所に相談したら『こちらでは関係ない』と財産調査まで持ち出されている」など、これらはほんの一部。

 すぐ売り上げは回復しないでも、資金繰りの申請を柔軟に対応していくことや固定費の補てん、納税・保険料納付の猶予などは、その気になれば対応できることだと思います。加えて、これまでとは次元の違う対策が求められていることも間違いありません。急いでこの内容を反映させることにしました。

 道労連は、電話による「ワンストップ労働相談」を今日から始めたばかりで、テレビ放映もあったことから相談も連続しているそうです。私がいる間にも電話が数回、鳴っていました。出口事務局長から、この間の相談などの特徴をうかがいました。

 ●仕事を休まざるを得なくなったとの相談は、①休校措置にともなうもの、②業務量が減ったための勤務調整--とがあるようだ、●フリーランスからの相談もある、●そもそも、あるはずの有給制度など働く者の権利がわからないうえに、新しい制度と言われても理解が難しい、●「相談の入り口」を増やす必要があり、必要な人に情報が届くような仕組みをつくるべき--などの話に納得です。

 経済状況が厳しいもとですが、しっかり春闘はおこないつつも「終息してから、経営が厳しかったからと賃下げなどが起きないかも心配です」との懸念も。学費や生活費を稼ぐためのアルバイトをしている学生の仕事がなくなったり、逆に休校にともなう人手不足を高校生アルバイトが忙しくなるほど担っているなど、いろんな労働実態をうかがいました。

 同時に、このような電話相談を取り組めるのはこれまでの反貧困ネットなどの活動の蓄積があったからだと、よくわかりました。相談する側にとっては雇用や生活など複合的な要望を抱えている場合もあるし、本来は行政が縦割りを排してこのような相談窓口を開いてほしいのです。

 さらに今日は党道委員会の全道地区委員長会議があり、ここでも各地の影響が出され合いました。難病患者の健康確保や、葬儀用の棺桶が中国産材を使うために足りない(!)など幅広い問題になっていることを再確認。ちょうど党本部からの参加もあったので、この間の内容を伝えもしました。

 経営は一定の見通しをもって進めるものですが、今のままでは設備投資や人件費の計算が成り立ちません。しかも消費税増税のため、ただでさえ内需が冷え込んだままです。くらし支援と経済政策を、多面的に練り込んでいかなければと痛感しています。

 【今日の句】切実な願い 急いで反映を

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