2021年1月22日金曜日

これは私たちの条約

 核兵器禁止条約が発効し、真に「核兵器のない世界」への新たなスタートの日となりました。被爆者の切なる願い、いっしょに声をあげてきた国民、そして思想・信条や人種の違いも超えて力を合わせてきた国際社会-ーみんなの力が合わさって発効した、これは私たちの条約です。日本共産党も「心から歓迎する」と、志位委員長名でのコメントを発表しました。

 北海道原水協のリレートーク宣伝に足を運びましたが、各団体から多くの方が参加していました。被爆者とともに署名を集め、行進をおこない、大会を開き、みんなで今日の瞬間を待っていたのです。この日を見ることなく亡くなった被爆者もいるなかで、みんなで思いを引き継いで、さらに前へ進もうとの決意もあふれた宣伝になりました。

 問題は日本政府。条約が採択された2017年、国連での日本政府の席には羽に「# wish you were here」(あなたにここにいてほしい)と書かれた折り鶴が置かれていました。発効を前にしても菅首相は、核兵器禁止条約を署名・批准する気がないことを明らかにしています。国際社会は、日本政府が加わるのを待っているのにです。

 生物兵器や化学兵器も今や国際的に許容されない情勢にあり、戦争それ自体も国際社会では許されなくなってきています。核兵器だって必ずなくすことができるし、その先頭に日本政府が立つべき。それができないというのなら、私たちの条約を署名・批准できる私たちの政府に代えよう。日本共産党も、その実現に力を尽くすと私もスピーチしました。

 被爆者にとって、被爆体験を語ることはつらいことです。自分の家族を亡くし、みずからも生死の淵をさまよい、まさに生き地獄を見た経験を思い出したくない方もいるでしょう。だからこそ国際社会は被爆者に敬意を表し、条約前文ではヒバクシャ(hibakusha)との言葉が2度も出てきます。今日の発効を見ることなく亡くなられた方も含めて、被爆者が声を上げてきた歴史を、あらためて重く受け止めたいです。

 核兵器禁止条約の発効を歓迎するとともに、原発からの高レベル放射性廃棄物(「核のゴミ」)最終処分につながる文献調査の撤回を求める宣伝にも取り組みました。党道委員会によるものですが、寿都町長や神恵内村長へ撤回を求める署名には次々と協力してくれる方の姿がありました。署名に応じる若い方も多い。ことは寿都町や神恵内村だけでなく、北海道全体の問題だと私からも訴えました。

 島牧漁協・浜野組合長が「反対するなら初めから反対しないといけません」と、先日の懇談で話されたことも紹介しました。補助金だけを都合よくもらえるほど、決して国は甘くない。そもそも原発の再稼働を進めて「核のゴミ」を増やし、責任を地方自治体へ押しつけるやり方でいいのか。くりかえし声をあげていかなければなりません。

 昨日同様に一般的な答弁に終始している菅首相も、来週からの予算委員会ではそうはいきません。国会論戦とともに、全国各地で世論を広げることが政治を動かす決定打。国民の側に立った政治をと、明日も訴えていきたい。

 【今日の句】また今日も 寄り添う気なき 総理かな

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