2011年2月8日火曜日

日本航空の強制解雇が持つ意味

 日本航空が、整理解雇の人員が予定数に達しながら、それ以上の解雇を実施しています。この問題を「空の安全」の角度から取り上げた、志位委員長の衆院予算委員会での質問を、毎日新聞のコラム「風知草」が取り上げていました(こちら)。

 今回の不当解雇によって、日航には55歳以上の機長と48歳以上の副操縦士がいなくなってしまいました。

 志位委員長は、09年の「ハドソン川の奇跡」を取り上げ、その機長は57歳、副操縦士は49歳だったことも示し「安全の砦」を問いたのです。

 「風知草」は最後に、「志位の追及が視聴者をひきつけたのは、機長に限らず、どんな仕事であれ、プロとしての使命感や倫理観、人間を生き生きさせる職業意識を守り、効率偏重を抑えるという姿勢が明確だったからではないか。

 経済財政危機と雇用不安の濁流渦巻く中で、経済再生と人間の幸福をどう調和させるか。歴史的な課題に一石を投じる質問だった」とまとめています。

 実はこの質問、私は会議が重なって見れずに「しんぶん赤旗」で読むだけだったのですが、こんなに反響があったとは知りませんでした。

 「解雇」というのは、企業と労働者の同意のうえでおこなうものであり、強制的なものであってはなりません(「整理解雇の四用件」)。

 同時に、企業が果たすべき最低限の安全・安心--商品やサービスの品質にも関わるものです--をも、結果として放り投げることになれば、中長期的には企業としての自殺行為とも言えるのではないでしょうか。

 争議や裁判などによる要求を、個人的エゴととらえる方もいます。

 しかし、個人的動機とは別に、社会的意味で文脈をとらえれば重大問題だ、ということも少なくないはずです。

 志位委員長の質問は、こちらで動画で見れますので、ぜひご覧ください。

 【今日の句】 見上げれば 今日もフライト 夢乗せて

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