運転士の覚せい剤使用まで発覚したばかりの、JR北海道本社へ。相次ぐ重大事故などへの対応について申し入れです!
要請者は、紙智子参議院議員、真下紀子道議、森つねと道国政相談室長。
要請項目は3つです。
①他のJR各社や第三者機関などの協力や、外部検討委員会の設置など、徹底した事故の原因究明と道民への情報公開をおこなうこと。そのさい、歴史的経過もふまえ、企業体質や経営方針も含めた抜本的検証をおこなうこと。
②全面的な車両検査や定期検査の体制強化と責任の明確化、部品製造メーカーとの密な情報共有など、運行の安全確保へ万全を期すこと。そのためにも、必要な経費や人員についても抜本的増強をはかること。
③ディーゼル車の検査期間について、規制緩和をおこなわないこと。
これらに対する回答は、以下のとおりです(私の責任でまとめたもの)。
①JR東日本からの支援を要請。鉄道総研に依頼して技術陣や、大学教授などの協力もいただき、原因究明が確定したらすみやかに公表する。個別の事故については、外部検討委員会的なものをおこなっている。石勝線事故後も、歴史的経過を含めた「安全基本計画」を持っていたが、指摘どおり経過も含めて洗い出し、反省する。
②現状の安全確保で十分だったのか、検証をする。メーカーとの情報共有化についても、立て直しを進める。安全に必要な設備投資等は「安全基本計画」で1300億円ほど構えていたが、見直しや前倒しが今後出てくると思う。国を含めて、関係箇所と調整をはかりながら進める。
③他社では、機能向上などから検査期間を伸ばしているが、安全サイドを考えているわが社の現状では、規制緩和はできない。
1時間ほどのやりとりを進めましたが、その中では「旧態依然とした仕事のやり方を、直そうとしているところ」「(航空機などとスピード面で)競争を強いられてきたが、安全を優先に考えることにしていきたい」と、反省にもとづく回答がされました。
また、会計検査院が2011年度に検査に入り、指摘されたことについても「指摘は事実。ルールの変更などしてきた」と回答がありました。
この検査というのは「直営の交番検査」「請負契約での検査修繕」「車両システム」において、それぞれ「記録がされていない」「修繕結果についての書類が作成されていない」「データ入力が異なっている」などなど、多くの不備や改善を指摘されているものです。
検査など技術的な部分は、きちんと体制を確保されていくべきことです。
JR他社と比べて経営状況が厳しいという北海道ですが、いま優先すべきは安全と信頼の回復以外にないでしょう。
もっと問題を突き詰めれば、国鉄の分割民営化が正しかったのか、ということになると思います。
新規採用が抑えられ、ベテラン職員も出向し、公共交通よりも都心開発に力が注ぎこまれ、つまりは利益最優先になってしまったのではないか。
それらが現場の技術力を落とし、意欲を損ね、安全の裏付けがなくてもナアナアでやってきた。
そのツケが一気に噴き出してきている、と私は思います。
JR北海道とともに、分割民営化を進めた自民党政権の責任はないか。
公共交通を確保するという、国の責任は問われなくていいのか。
小さい事故の積み重ね(この間のトラブルは、小さいものではないですが)が、必ず大事故につながっていきます。
さらに調査なども進めて、国会議員団と連携して「公共交通の安全」確保へ、私も力を尽くしたいと思います。
長文を最後までお読みいただき、ありがとうございます!
【今日の句】 速度より 大事なことを 忘れずに
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