道南地方では、1898年に函館要塞(砲台)が竣工されました。
これに先立つ勅令では「要塞ニ於ケル各防禦営造物ノ周囲ヨリ外方5750間以内ノ水陸ノ形状ヲ測量、模写、撮影、筆記セムトスル者ハ隷メ当該要塞司令官ノ許可ヲ受クヘシ」と書かれ、撮影などは許可のうえでとなっていました。
これとは別に要塞地帯法という法律があり、法改正をくり返し最大1万5000m以内と制限区域が拡大され、違反した場合は懲役2年以下または罰金2000円以下となりました。
また、これとは別に軍機保護法が1937年に公布され、撮影禁止は函館市全域をはじめ銭亀沢村、椴法華村、森町の太平洋側の海岸線、七飯村、亀田村、大野村、上磯町、木古内村、知内村、福山町(いずれも当時)に、対岸の青森県にまで広い範囲とされたのです。
撮影には許可が必要で、撮った写真は検閲もおこなわれました。
しかし、市民はもとより観光客も中身など知らないので、青函連絡船の乗客が函館山などを撮影することが相次ぎ、連絡船でも「注意書」が掲示されたり、注意のアナウンスが流されていたというエピソードもあります。
函館市民でも、路上で女の子が友達を撮影しているところが取り押さえられたり、子どもの写真を撮っているだけでも捕まったりということが、地元新聞でも報じられていました。
今の秘密保護法が通ったら、このような社会の復活となるのでしょうか。
渡島管内・八雲町では、国へ「慎重審議」を求める意見書が全会一致で可決されたそうです。
街頭宣伝でも、戦争を体験された方から「また同じことが起きるのかね」と心配の声が上がっているそうです。
まだ中身が知られていない、自分たちとの関わりがわかっていない方も多い、との発言もありました。
そういう状況でも、衆議院での採決が当初の予定より延びてきて、それだけ反対世論が急速に広がっていることだと思います。
学習会後も「宣伝がんばるよ」など、声をかけてもらいました。
私もがんばりますよ!
【今日の句】 国民を 恐れるゆえの 秘密かな
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