2014年3月13日木曜日

今回の議論も平行線でしたが‥‥

 道原発連として、北電交渉をおこないました。今回の要請項目は、①電気料金の値上げ、②泊原発の再稼働、③2月に起きた労災事故への対応、についてでした。

 簡単に北電の回答をまとめると--

 ①料金引き上げの検討を表明せざるを得ないことは申し訳ない。火力発電の燃料費、他社からの購入などがあり、社でも300億円近い効率化を進めたが1200億円ほどの経常損失。前回の値上げも、他社に比べれば最後になるほどコスト削減もはかったが、現状では法定準備金も下回る。コスト削減だけでは吸収できず、安定供給にも支障をきたす恐れがある(ために引き上げの検討表明となった)。

 ②適合性審査に出して半年が経ち、資料もそろえるなど努力して規制委員会からも一定の評価を受けるようになった。電源の安定供給・ベストミックスからも泊原発の再稼働は必要。

 ③労災が起きればプレス発表をしてきている。労基署からは手順の明確化と、リスクマネジメントについての指摘を受けている。安全衛生委員会のもと、再発防止に努める。

 --という主旨の回答だったかと思います。

 ①②については、いつもどおりの平行線の論議となったわけですが、③では建設現場では元請会社としての責任が問われるのであり、事故の責任の所在についての話となりました。

 福島第一原発などは典型的ですが、構内作業員は最も危険な環境で働いているわけであり、原発の是非とは別に絶対的に安全が確保されなければいけないはずです。

 東電の場合は下請け丸投げ的な状況も告発があったわけですが、法律で定められる以上に、北電でも本社としての責任を重くもってほしいと私個人は思っています。

 それが労働意欲の安定と向上につながるんですから。

 もちろん作業の中身も、再稼働のためでなく廃炉のためと、なるように。

 さて、一方で原子力規制委員会では川内原発の審査が優先され、再稼働の一番手として有力だとも報じられました。

 技術上の安全確保ということでなく、福島事故が収束せず原因もわからず、全国で原発周辺自治体での避難計画もできておらず、世論は原発ゼロが多数であるなかで、どうして再稼働が容認できるでしょう。

 これで事故が起きた場合、誰が責任を取るのでしょう。

 今日の北電との交渉でも「事故が絶対起きないとは言わないが、起きないようにやれることをやる」という回答がありました。

 「事故が起こり得るので、いざというときは住民のみなさんも覚悟をしていてください。そのために今から避難準備などもしていてください」と言うのなら、まだ言い分としては理解できます。

 しかし過酷事故を「起きないようにする」としても、いま避難計画などもないなかで、再稼働を進めることが本当にいいのか。

 そもそも、これだけ高リスクで、現実に事故による被害が拡大しているなかで、原発という選択を続けていいのでしょうか。

 鹿児島の話ではなく、1人ひとりの問題として、考え話し合い世論を広げながら、行政などへも働きかけたいですね。

 【今日の句】 人事(ひとごと)に したら時代は 繰り返す

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