夕方に到着した南富良野町。自動車や牧草ロールが流され、はがれたアスファルトも散らばり‥‥復旧には政治の力が必要と痛感しました。
写真で話をしている女性は、農産物処理加工センター職員の方。
ここは3セクで運営されていて、真空パックの「じゃがバター」など地元産を使った食品を加工しているところです。
少し土地も低いため、まだ水も引いていません。
今日は事務所で泥だらけになった書類やロッカーなどを片付けたそうですが、「加工済みの商品も、真空パックにする機械も、水びだしになってしまいダメだと思います」とのこと。
農業で成り立っている町ですから、そもそも農産物の被害も痛手ですが、加工・流通部分も被災していれば町の経済・雇用に打撃になることでしょう。
先ほど紹介した牧草ロールも、川の上流側の酪農家から流れてきたものでしょう。
見たことのない方には想像できないでしょうが、これを人力で転がすことさえできない大きさのロールが、なぜが町の中心街まで流されているのです。
もちろん北海道にいる私も、こんなこと初めて見ました。
酪農だけでなくタマネギやニンジン畑もある地域で、道路の端に流されたニンジンを見つけると胸が痛みます。
話は戻りますが、このセンターを見るとポスト受けまで泥が流れ込んだ跡があります。
「私の家は浸水を免れましたが、近くに住んでいる方は自宅の後片付けもあり大変だと思います。
向こうの農家さんも、ほとんど畑がダメになったようです」
ただ川の水が流れてきただけでなく、上流の流木や砂利も流れてきており、確かに農地だったとは思えないほど何もありません。
消防団という男性にも、話を聞くことができました。
この男性の奥さんが、避難所に置きっぱなしにしていた自動車の様子を見にきたところということです。
しかし、見つかった車は避難所から約100mほどの地点。
フロントガラスにひびが入り、泥まみれになっていてエンジンがかかるのかどうかもわかりません。
写真は、その方の自動車とは別のものですが流木が車内に突き刺さり、ここに人が乗っていたらと思うとぞっとしました。
「南富良野町に来て20数年だが、空知川は暴れ川というが、こんな水害は初めてだ。
このまわり(※自動車が流されてきた地点)は、2m近く水が流れてきたのではないか」
想像もできないほどの水害だったと、話を聞いて実感しました。
確かに今は、どんな災害が起きるか想像できない時代でしょう。
しかし、これほどまでの水害が起きるとは誰もが考えていなかったし、それは堤防の高さからしてそうなのですから住民の責任ではないと思います。
まして空知川は、台風が通過するだろう道南地方とは違うわけですが、反時計回りの台風の東側では豪雨も起きうるという現象と、これまでの大雨で山林も保水能力を超えてしまったために起きた水害だったと思われます。
明日は紙智子参議・真下紀子道議と合流して、あらためて南富良野町と十勝管内にも足を運んで実態を調査します。
今の時点は後片付け中心なので、被害の全容が判明した時点で正式な要請はしたいと思いますが、緊急的な要望は明日もお聞きして政府に反映していきたい。
とにかく今は、二次災害を含め、これ以上の被害が拡大しないよう祈るばかりです。
日が暮れると片付けも終わり、避難所などへ戻られたようですが、災害救助法も適用されましたので必要な物資は道・町とも遠慮なくドンドン入れてほしいと思います。
【今日の句】 補正予算 被災地にこそ 優先を
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