2016年8月28日日曜日

言葉を失うほどの被害だった

 想像以上の被害に驚くばかり。北見市(常呂・留辺蘂・端野)をまわると、見渡す限りタマネギ畑のはずなのに何も残っていない!

 北見市の調査には、紙智子参議・宮川潤道議・森つねと道国政相談室長と、地元から菊池豪一・熊谷裕の両市議でおこないました。

 北見市街から常呂へ向かう道のりは、ちょうど常呂川と並行していく部分があります。

 いくつか越水したと思われる地点があり、隣接する農地には荒れ放題。

 常呂で視察したタマネギ畑は流されずに浸水したところでしたが、車から降りた途端に腐敗が進んでいるにおいが鼻に突き刺さるほど。

 「水に浸って触るとブヨブヨしますよ」と説明も受けましたが、こんな現状もにおいも初めてです。

 亡くなられた一関大さんへ献花をと足を運ぶと、ちょうどお父さんがいらしていました。

 お悔やみと「同じようなことがくり返さないよう、私たちも力を尽くします」とを述べました。

 言葉少なく頭を下げられるお父さんの姿に、本当に胸が痛む思いでした。

 現場は、川が氾濫した場所からも随分と離れていて、晴れたときなら「ここまで水が来るのか」と驚くほどの場所。

 あらためて水害の恐ろしさを実感しました。

 留辺蘂でも、無加川が氾濫してタマネギ畑に流れ込み、ちょうど市道がグルッと囲む形だったためダムのようになり、砂利や流木も運ばれてしまいました。

 排水溝では追いつかず、もう水が溜まりきれなくなったところで市道が決壊し、真っ二つになったのが写真です。

 この後ろ側には、すでに収穫済みのタマネギコンテナや、太い排水管なども流されているのです。

 畑も、ただの荒地同然で、ガードレールにタマネギがぶら下がっている状況に言葉を失います。

 ここまでなると土地をすべて入れ替える必要があるのですが、水も引かなければ作業もできず、冬が来る前に改良できなければ来年の営農に間に合いません。

 実は、常呂川に流れるいくつかの川の1つが、この無加川。

 上流部で大きな被害を出すほどの雨量が集まり、常呂川に結集したというのですから被害が甚大なのも当然です。

 それを再認識したのが、次に足を運んだ端野地域。

 見渡す限りの畑--というのが、北海道を知る人なら頭にイメージで浮かぶでしょう。

 しかし、その畑が見渡す限りないのです。

 見える範囲だけでも10数haあるでしょうか、写真を並べますが左右どこを見ても畑の痕跡はわずかです。

 実際に農家の方から話を聞くと「今の代になってからは、これほどの被害は初めて。早く水が引かないと流木も取り除けない。改修作業ができる、これから2ヶ月ほどが勝負です」と、支援の要望もいただきました。

 共済の早期支払いなども要望したいと思いますが、時期だけでなく中身の検討も必要だと思います。

 農業土木関係も、早めの見積もりと国や関係機関からの支援を組み合わせて、来年の営農にまで間に合うような対策を進めなければなりません。

 今もって被害の全容は把握中ですから、そのこと自体が急がれます。

 北海道で様々な被害を見てきましたが、これだけ面的に被害を受けた現場は、私も初めて見ました。

 高橋知事が激甚災害の申請も検討と報じられていますが、当然のことと思います。

 週明けに、私たちも政府への要請をおこないますが、つかんだ情報をもとに二度三度と反映させていきたい。

 新たに発生した土砂崩れで不通区間がある羅臼町や、石北線・日高線が不通となっているJR北海道の問題もあります。

 視察後に、わずかな時間でしたが石北沿線ふるさとネットワークのみなさんとも懇談し、地域づくりと合わせたJR活性策と、国・道の果たすべき役割について意見交換しました。

 何より1ヶ月以上かかると言われる石北線も、早期復旧できなければ生活・産業・交通の面で被害が膨らんでいきます。

 この間の調査内容をまとめ、しっかり政府に訴えたいと思います。

 【今日の句】 この土地が 命を支えて きたのだと

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