2016年11月25日金曜日

またも採決強行

 私は衆院決算委員会、参議院ではTPP中央公聴会‥‥その陰で、衆院厚労委員会では「年金カット法案」で採決強行!

 いったい何度、このような光景を見たでしょう。

 厚労委員会は、与野党の合意ない状況での委員長職権開会が、すでに6度目となっていました。

 しかも、今日の午前におこなわれた参考人質疑も、今日の朝に正式に決めるという異例中の異例の展開!

 参考人から意見を聞いたら、それを受けて質疑を深めるのが、あるべき姿と思います。

 それを今日のうちにバタバタとやりきって採決に進むとは、いったい参考人質疑を何だと思っているのでしょう。

 審議も深めず、しかも法案の中身がまたひどい。

 このブログでは書いてきませんでしたが、今国会での重要法案の1つです。

 年金額を決めるときには、2つの仕組みがあります。

 1つが「物価・賃金スライド」で、物価が上がれば年金も上がる--と解釈しがちですが、賃金とも連動させる仕組みとしたため、実際はなかなか年金は上がりませんでした。

 今度は、物価や賃金で低い方に合わせるので、年金カットありきと言わざるを得ません。

 さらに重大なのが、2つ目の「マクロ経済スライド」です。

 これは、高齢化・少子化のなかで年金財政も将来にわたって確保するとの名目で、調整率がかかって年金額が下がる仕組みです。

 実際は一度しか発動したことのない仕組みですが、その分を持ちこして(=キャリーオーバー制度)、年金が上がる環境のときには合わせて下げるというもの。

 だから将来に渡って下げることになるし、若い人が年金を受け取るときには、どこまで下がっているのか?という大問題です。

 野党が「年金カット法案」と呼ぶのに対して、自民党からは「転ばぬ先の杖法案」と、将来にわたって制度を維持するものだとの応酬となっていました。

 しかし、現行の低年金で多くの高齢者が暮らせない現実を、どう考えているのでしょう。

 年金財政を守ることを名目に、株価にまでジャンジャンつぎ込むようなことなど許されません(諸外国では、せいぜい国債にとどめています)。

 TPPに続く採決強行劇に、いったい安倍政権はどこまで暴走するのか!とふつふつ‥‥。

 私は今日、決算委員会では林業とTPPの関係、JR北海道の問題を取り上げました。

 長くなるので、ぜひ衆議院インターネット中継(こちら)から、ご覧ください!

 参議院TPP特別委員会は、そういうわけで中央委員会の議論の様子がわからないのですが、来週の審議の日程は決まっていないようです。

 与党は会期延長を狙うようですが、悪法を通すための延長だなんてとんでもない!

 【今日の句】 強行は 都合の悪さを 告白し

0 件のコメント:

コメントを投稿