慎重な言い回しをしつつも、政権に都合の悪い事実は認めない--志位委員長の質問に対する、安倍首相の答弁姿勢(私の感想)でした。
今日の衆議院本会議で、日本共産党からは志位和夫委員長が代表質問に立ちました。
大きなテーマは、以下のとおり。
【南スーダンPKOについて】
①南スーダン政府軍による、国連PKOに対する敵対的行為が繰り返されているという事実を認めるか。
②国連PKOに参加する陸上自衛隊幹部が、昨年7月に大規模な戦闘がジュバで発生した際の記録(日報)の破棄を、是とするのか非とするのか。
③昨年12月、国連安保理に提出された南スーダンへの武器輸出禁止決議案に、なぜ棄権したのか。
【国民のおかれている現状への認識】
●富裕層への富の集中、中間層の疲弊、貧困層の拡大が、この20年間で進んだ認識があるか。そのうえで、
①税金の集め方の改革--大株主優遇税制の是正をすべきではないか。
②税金の使い方の改革--法人税減税の一方で、社会保障費の「自然増」削減路線を中止すべきではないか。給付型奨学金を70万人へ。
③働き方の改革--異常な長時間・過密労働は「政治災害」、本気で格差をなくすなら労働者派遣法の抜本改正し、関連法に「均等待遇」「同一労働同一賃金」を明記すべき。
④産業構造の改革--中小企業政策の基本に「格差是正」という理念と政策目標を据え直すべき。
【異常なアメリカ追随外交について】
①核兵器禁止条約の締結交渉を開始する決議に、なぜ反対したのか。唯一の戦争被爆国の政府にあるまじき態度だ。
②沖縄では米海兵隊の「殴り込み」拠点としての基地強化・固定化に、オスプレイ墜落に主権国家の政府とは言えない恥ずべき態度まで取ったではないか。
【憲法改定と共謀罪】
①総理のいう「新しい国創り」にとって、現行憲法のどこが問題で、どう変えなければならないと考えているのか。
②「国防軍」創設と基本的人権の大幅な制約を可能とし、立憲主義を全面的に否定する自民党改憲案は撤回せよ。
③テロ対策のための条約は締結し、国内法も整備されており、国民の思想や内心を処罰の対象とする違憲立法の共謀罪法案の提出は断念せよ。
安倍首相の答弁ですが、冒頭に書いたように、慎重な言い回しをしつつも、政権に都合の悪い事実は認めないという態度。
南スーダンの問いについては「敵対的行為が何を指すのかわからないが」とかわし、日報廃棄についても是非には触れずじまい。
経済政策では、昨日から続きアベノミクスで雇用は増えて子どもの貧困も減った「成果」をくり返しつつ、根本的な改革には答弁を避けました。
アメリカ追随外交について、核兵器禁止条約は「核保有国の理解がないままでは進まない」と保有国側の立場を代弁し、オスプレイは「不時着」との言葉を使い続けて、主体的に判断していると強弁しました。
憲法改定は国会での審議をと述べつつ、共謀罪については「共謀罪と呼ぶのは誤り」と、これまで成立できなかったことを払しょくしたいかの答弁でした。
ごまかしを通用させてはならない!
各党への答弁なども含めて、これらの答弁ももとに本格的論戦に挑んでいきます。
日本共産党HPなどで、質問を動画で見ることができます。
明日は参議院で小池晃書記局長が10:50ころから質問に立ちますので、NHK中継などでご覧ください!
私は明日は国会を抜け出て、根室市へ調査・懇談にうかがいます。
【今日の句】 ごまかしを 許さぬ論戦 さあ開始
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