2017年1月25日水曜日

総理は現地の声を聴いたのか

 代表質問が参議院に移っている間に、日ロ首脳会談にかかわり調査・懇談のため根室市へ来ています。

 根室市では主に、千島歯舞諸島居住者連盟や市役所にうかがうとともに党根室市議団とも意見交換。

 安倍首相が領土問題にまったく触れず、「新しいアプローチ」「特別な制度」をくりかえしても内容がわからず、根室市はじめ1市4町は困惑しているという状況と感じました。

 現地では、何度も何度も「今度は領土交渉が進展する」との政治的動きや報道を見るたびに期待と失望がくりかえされてきました。

 「何度も議員に話してきたけど、実際に進まないじゃないか」と、根室市の深刻な経済状況や人口減少などを率直に話された方もいました。

 先日、参議院沖縄・北方特別委員会で委員視察があった際に、長谷川根室市長からの要望に「安倍首相の現地視察」があげられています。

 現地の声を聴いてほしいし、総理が何を話し合ったのかを聞きたい--そのような思いがあふれていることが私もよくわかりましたし、総理に問いたい。

 「共同経済活動」も1市4町抜きで中身を決めることもせず、領土が還らず72年も苦労し続けてきたわけですから、地元経済や領土返還の進展につながるものに--と。

 日ロ首脳会談の後、首相は真珠湾訪問や年末年始などもあり、首脳会談で何を語ったのか・語っていないのかは記者会見以外に質される機会がありませんでした。

 その報道などの範囲を見る限り、元島民のみなさんや1市4町の戸惑いは当然だと思います。

 また、プーチン大統領は「歴史のピンポンをやめよう」と領土についての議論を打ち切るような姿勢に、首相が戦後処理の不公正をただす筋を通す主張をしなければ、そのまま領土問題は置き去りにならないのでしょうか。

 サケ・マスの流し網漁まで禁止され、漁業が基幹産業である根室市にとっては雇用や地域経済にまで落ち込んでいると聞きました。

 元島民の方からも「墓参りに行けていない元島民だっているよ」と話され、残地財産や漁業権の問題などに対する国の責務を求める話もうかがいました。

 これらの問題を国にしっかり訴えるのが私の務めですし、しっかり整理して反映させていきたい。

 たくさんの宿題を背負って、明日に国会へ戻ります。

 【今日の句】 総理には まずは根室に 来てほしい

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