幌延町の深地層研究センターにて地下350mの坑道まで調査に入り、幌延町長さんとはJR問題を懇談し、夜は名寄市での演説会!
なかなかハードな日程ではありますが、いっしょに来た辰巳孝太郎参議も演説会までフルに動き回りました。
深地層研究センターは、日本原子力研究開発機構のもとで、高レベル放射性廃棄物を処分するうえで活用される基盤情報を研究する施設です。
全国規模では、岐阜県瑞浪市と北海道幌延町が掘削研究をおこない、東海村でも研究を進めています。
瑞浪は花崗岩、幌延は泥岩という、大きく分けて日本の2つの地質環境があるなかで掘削がされているということです。
何度か幌延町には来ている私ですが、地下坑道まで入ったのは初めて(※ちなみに一般の方も見学ができます)。
「科学的特性マップ」が発表されて、最終処分場問題が国民的関心ともなるなかで、あらためて現状を見ることに意義があると思って計画したわけです。
あらためて実感したのは、地層処分の考え方は「完全遮断」ではなく、放射性物質の影響が地表に出てくるピークをいかに遅らせるかというもの。
まず高レベル放射性廃棄物は溶けたガラスと合わせた「ガラス固化体」にするのですが、そのガラスが溶けるには万年単位との説明。
ガラス固化体のまわりを「オーバーパック」という炭素鋼でできたもので包むのですが、これも腐食が進めば1000年ほどだろうと。
さらにオーバーパックのまわりを「緩衝材」で覆いますが、実に、これで全体が30トンにもなるのです。
どうやって30トンもの物質を地下まで下すのかと思うのですが、緩衝材はドーナツ状に輪切りしたものをさらに八分割し、地下で組み立てて、その中に模擬オーバーパックを入れて、温度や地下水、腐食度合いなどなどを調べるというわけです。
これが現実的なのかと異論を唱える科学者もいますし、最終処分については議論が必要な現状であることは間違いありません。
同時に、地元町民からすれば「ここの地質を研究するということは、周辺を最終処分場として考えているのではないか」との不安も出るし、研究期間が「20年程度」とされているのに、さらなる研究期間の延長も考えられるなかで、ますます疑念が膨らむのも当然だと思います。
このまま地層処分を唯一の方法とし、地域の絞り込みをするようなやり方が認められるのか。
自主・民主・公開という原則からしても。今の国の進め方には厳しく監視しなければなりません。
ちょうど視察が終わったころに、地元の鷲見町議が野々村仁町長さんと会える時間をセットしてくださって、急でしたが町役場へも行きました。
主な話のテーマはJR北海道の路線廃止問題で、幌延町も宗谷本線の特急駅があるだけでなく、いわゆる「秘境駅」としての押し出しもして町民・道民への機運を高めることもされています。
そのことを私から話題にすると、町長さんは「秘境駅も、もともとは集落があって、学校があって、買い物できるところもあって‥‥その歴史を知ってもらうことにもつながるんです」とのお話をされました。
そうなんですよね。
今は無人駅も「秘境」とされる駅も、初めから無人でも「秘境」でもなかったわけです。
町長さんは「なんでも効率で『もうからないから切ります』で、いいんですかね」とも話されていて、JR北海道の問題は国政の基本にかかわる問題との思いを強くしました。
住民懇談会もおこない、夜は2時間先の名寄市まで来て(明日の下川町での調査のための前泊です)おこなった演説会は、急の呼びかけにもかかわらず地元党組織や川村幸栄市議のがんばりもあり、100人を超えるほどの方が足を運んでくださいました。
名寄市でも、市民と野党の共闘が広がってほしいし、日本共産党そのものを深く知ってもらえたら嬉しいです。
明日は名寄市趙さんにお会いしてから、下川町で再生可能エネルギーにかかわる調査を中心におこないます。
【今日の句】 どの町も 政治を変える 仲間あり
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