朝イチで加藤剛士・名寄市長と懇談したのち、下川町で再エネと地域経済、地域社会維持の取り組みについて調査へ‥‥。
名寄市では、おぎう和敏小選挙区6区予定候補と川村幸栄市議、猿子昌正・上川地区委員長と。
下川町には、昨日に続き辰巳孝太郎参議院議員とで終日の調査にまわりました。
まず下川町ですが、最初に訪れた「まちおこしセンター」は入った途端に木の香り!
写真は木でできた掛け時計ですが、机や椅子はもちろん、チェーンソーアート(写真を撮っておけば良かった!)や乾燥剤代わりに町産木炭まで使う徹底よう。
ずいぶんと知れ渡るようになりましたが、下川町は森林を生かした町づくりを進めていて、全国からの視察も相次いでいます。
今日も2団体とすれ違いましたが、聞くところ年間1000件の視察があるとか!
公共施設に木材を活用するだけでなく、木質チップをボイラー11基で燃やす熱供給システムにより、町内公共施設の約6割の熱需要(暖房など)を自給しています。
その結果、年間予算で1900万円を削減でき、半分はボイラーの更新費用に、半分は子育て支援拡充へ振り向けています。
谷一之町長、木下一己町議会議長などと懇談では、町役場が政策力を高めることの大切さが語られました。
職員には「森づくり専門員」という部署替えをしない専門職員もいて、継続性や一貫性も重視していることがわかりました。
総務省の事業も用いて、限界集落化した地域に「地域おこし協力隊」を導入し、そのまま地域に就職する方も増えているとのこと。
森づくり・町づくり・人づくりを一体的に進めて、町が政策判断として決断する--できるようで、なかなかできないものです。
その決断の背景にあるのが、知見や議論だと思いました。
森づくり専門員さんが「丸太を出すだけでは金になっても、地域に残るものはありません。林産業などで雇用をつくり、付加価値を高めることこそです」とスッキリ話されていました。
熱供給システムも使い、通年雇用確保の一環として椎茸栽培もしていますが、パートも含めて25人の雇用に結んでいます。
本州から移住する若者たちも多く、「森とかかわって暮らすなら下川町」と定着し、そのネームバリューで新たな移住者も来る‥‥という状況は、かつて鉱山の閉山により全道一の人口減少を記録した下川町とは思えないほど。
このような取り組みを国が後押しすることの重要性を実感しました。
話は前後しますが、加藤・名寄市長との懇談は、主にJR北海道問題。
市長さんは先日もJRに乗ったそうですが、樹木が倒れて40分ほど列車が止まっていたことを引き合いに「昔なら近くに保線社員がいて、すぐ駆けつけられたのに」と話されていたのが印象的でした。
確かにJR北海道は、以前に比べて列車が止まったり遅れたりすることが多くなった気が(あくまで主観ですが)します。
安全最優先なら見切り発車は当然あってはなりませんが、保線部門が縮小されてきた経過が背景にあると思えてなりません。
昨日の野々村・幌延町長さんとも同様に、話が進むにつれて町づくり・北海道づくりに話が進み、鉄路廃止を拙速することなく、まだまだやれることがあると、あらためて思いました。
そもそもは国民の移動権を保障する国の責任が問われる問題ですが、地域ごとに利用促進策や住民理解を深める取り組みも進んでおり、これらが一体となって鉄路維持へと進めていきたい。
やれることはたくさんある!と再認識した1日でした。
【今日の句】 森林は こんなに魅力 あるものと
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