2018年9月14日金曜日

復旧へ向けて一歩ずつでも

 震度6弱を記録した日高町は、今も一部断水と避難が続いています。災害ゴミも集まり始め、その処理に対する心配の声が出ています。
 
 同行してくれた菊地日出夫町議の自宅も断水中で、真壁悦夫町議は土砂崩れの危険があって避難所くらしが続いています。そのなかでも住民要求に応える活動をと奮闘していることには、本当に頭が下がります。

 まずは、その真壁町議宅も対象地域となっている避難指示が出ている土砂崩れ危険地域へ。この斜面は土砂崩落対策も元々されていたのですが、写真のように浮かんできてもいます。この写真の上方に崩れる心配の斜面があり、そこを土台に野球場もあるのですがグラウンドにはひびも入っているのです。ひびが広がっているか、町は測定器もおいて専門家の判断を仰いでいる状態です。家のすぐ後ろなので大規模工事をする作業スペースもなく、いろんな策を検討中とのことです。

 続いて平賀地域へ。民家直撃は免れたものの、ここでも土砂崩れが起きています。菊地町議に教えられて思い出したのは、同じ集落で12年前に土砂崩れがあったこと。雨による土砂崩れで、私も現場に駆けつけていました。

 住民の方のお話では「地震と同時に山がずってきた」。「ずる」とは「どさっとずれる」というニュアンスですが、確かに滑り落ちたというより崩落してきたという印象です。避難のためにと車を出そうとしたら通路が埋まったため、倉庫の裏の木を切って(!)車を通る道をつくったとのこと。今は応急工事が進められていますが、余震が心配になります。お困りごとがあったら教えてくださいの、制度活用の手引きもお渡ししました。

 大鷹千秋町長も、わざわざ時間を割いてくださいました。先に書いた土砂崩れの恐れのある地域は専門家の検証も進んでいるとのことで、断水も水道管にエアが入って抜くのに苦労しているそうですが具体的な対策を進めていることもうかがいました。国への要望では、激甚災害の指定とともに「災害ゴミ」についてがあるとのこと。環境省で補助率1/2の事業があるのですが、日高町では現在だけでも可燃ごみ50トン・木くず(家具など含む)1350トン・不燃ごみ1450トンもの処理をしなければいけないのです。家電製品でリサイクル費用が発生するものは、町の負担でおこなうとのこと。冷蔵庫なら小型3600円・大型4600円でしょうか。その台数分を町で負担するということです。

 それでは早速と、災害ゴミ集積場にと足を運びました。何と木くず(多くは家具製品)や冷蔵庫の多いこと! 木くずは山のようになっています。いま1ヵ所に集約中とのことなので、かなり大きな山となるでしょう。冷蔵庫も小型100台分なら36万円となります。それだけ室内での家具損壊が大きかったことの現れでもあります。新しい家具や家電製品を買うのに、苦労される家庭が多く出てしまうのではないかと心配です。

 この集積場の隣には、自衛隊による仮設風呂があり準備中の室内も見学させてもらいました。シャワーも湯船もあり数人ずつですが快適な環境で入れるようです。余談ですが、こちらには帯広の師団が来ていて「熊乃湯」という名前もついていました。各師団ごとに名前が違うということも教えてもらいました。

 被災した商店や沙流川堤防などもまわりましたが、ある商店で「この機に店を閉めることにしました」との話を聞くと寂しい思いにもなります。地震さえなければ、これまでと同じような生活ができていたはずなのに。自然災害を止めることはできませんが、明日を前向きに迎えられるよう政治が役割を発揮できないか。今日聞いてきた中身もまとめて、しっかり反映させていきたい。

 【今日の句】オスプレイ買う分 やっぱり被災地へ

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