2014年2月7日金曜日

これでも首相は「コントロールされている」と言い続けるのか

 時事通信社が「ストロンチウム500万ベクレル=過去最高、昨年7月地下水」(!)と報じました。

 配信記事を引用すると--

 「東京電力は6日、福島第1原発1~4号機の海側にある観測用井戸で、昨年7月に採取した水から、過去最高値の1リットル当たり500万ベクレルのストロンチウム90を検出したと発表した。

 計測機器に設定ミスが発覚したため、過去にさかのぼって再測定していた。

 東電によると、昨年7~8月にかけ、ストロンチウム90の濃度を示す値に不自然な点があることが判明したため、公表を見送っていた。

 今年2月5日、2カ所の計測所のうち1カ所で、数値を計算する際の係数設定が誤っていたことが判明し、未公表分の再測定を進めていた」

 もう何度も、この種の発表はくり返されてきたわけですよね。

 しかも今回は、地下水での過去最高の汚染です。

 事故の全容がわからない。

 事故の原因もわからない。

 被害の広がりもわからない。

 格納容器内は一定の温度に保たれているというけど、肝心の燃料棒がどうなっているかもわからない。

 これでも首相は、まだ「コントロールされている」と言い張るつもりなんでしょうか。

 この事故の結果、避難は14万人に及んでいるのに、まだ必要だと言い張るつもりなんでしょうか。

 再生可能エネルギーなどは「不安定」「コストがかかる」と、電力会社もよく言うけれど、原発の方がリスクも大きいし、今後の賠償や廃炉費用など含めれば原発の方こそ高コストではないか。

 北海道庁は、再生可能エネルギーの目標を決めました。

 原発にかける分のコストを、再生可能エネルギー普及へ振り向けたら、さらに可能性は広がると思います。

 大型風車のようなものばかりでなく、地産池消を基本に、自然保護と住民合意をふまえて、計画性を持って。

 さらに、エネルギーの無駄な消費も抑える世論形成も、大事だと思います。

 いずれにしても、昨年7月の(しかも過去最高の!)汚染水の状況が今ごろ発表されることが腹立たしい。

 技術上の問題はあるのかもしれませんが、それも含めた情報公開が必要ではないのでしょうか。

 だって、避難している人たちは、苦しみの真っ只中にいるんですよ。

 これでは、その苦しみを上乗せしていくようなものではないのですか。

 まず情報や到達点は隠さず出すし、東電も国も賠償責任を果たす。

 まずは首相みずから、コントロール発言を撤回してもらいたい。

 【今日の句】 切り捨ても 分断もない 賠償を

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