朝の定例宣伝の後、今日は札幌北区で「つどい」や訪問・懇談など。話題になった1つが、札幌市での小学校「統廃合」計画についてでした。
市としては「統廃合」ではなく「適正化」といいたいのでしょうが、何をもって「適正」とするのかは議論が必要です。わが家の子どもが通っている小学校も実は対象校ですが、今年卒業した上の子は学年1クラスでも何の不都合もなかったし、充実した学校生活だったと思います。
教育で「適正化」を言うなら、教師の受け持つ生徒数や、子どもの学習意欲を奪うかのような学習内容のつめこみこそ見直しが必要だと思います。結論から書けば、教育現場に今こそ自由と余裕が必要です。
小1の子どもが、いま引き算を習っています。先日の宿題がよくわからないと言うので見てみると、引き算の「概念」がごちゃまぜになっている問題でした。引き算には、①残数(「10個のボールから3個とったら何個になりますか」)、②部分(「10個のボールのうち3個はドッジボールです、サッカーボールは何個ですか」)、③差(「ドッジボールは10個、サッカーボールは3個、どちらが何個多いですか」)があります(言い方は、私の言い方です)。
うちの子は①なら理解できたのですが、プリントの問題は②の内容でした。10個のボールは残ったままなので、何から何を引くのか、よくわからないんですね。学校で教えているのかもしれませんが、理解には個人差もあるし、なかなか教えるのに苦労しました。
中1の上の子の教科書を見ても、私の中学生のころなら2年生で学んでいた内容が並んでいます。しかも思考力を問う問題もあり、それはそれで必要だと思いますが、その分の考える時間がなければ、子どもたちは十分に納得できずに進んでしまうことになりはしないだろうか。分量を見て、授業時数的にも余裕なく進むだろうなと思いました。
教育現場の忙しさが社会問題となっています。教員の負担を軽減しなければ、心に余裕をもって子どもと接することができません。まして20人程度ではなく40人近い学級では、ますます厳しいものとなるでしょう。教育とは別に、地震など災害のときに大人数の子どもたちを守るのも負担となるでしょう。学校が統廃合となれば、避難拠点である学校をなくしていいのかという点も今日的な論点です。
一方的な決定ではなく、地域で話し合うことが当然必要です。その際、真ん中に置くべきは子どもの権利だと思います。札幌市には、子どもの権利条例もあります。保護者だけでなく、子どもたちの意見を聞くことも必要だと私は確信しています。子どもは決して、受け身の存在ではありません。
安倍首相は第1次政権のときに、教育基本法を改悪しました。その時の悔しさは、今も私は忘れていません。国連から勧告を受けるほどの競争的環境と、上からの道徳と愛国心の押し付けは正さなければと心から思っています。教育現場にいた者として、子どもの健やかな成長を脅かす政治を早く変えたい!
【今日の句】悪政を 反面教師に 学んでね
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