2013年4月29日月曜日

学校運営の「横型」と「縦型」の違い

 昨日は民青同盟の「しゃべり場」で、学習会の講師を引き受けました。高校1年生から働く青年まで集まって、置かれている立場は違うのに真剣に話し合う姿が素敵でしたよ。

 今の若者が置かれている実態について政治の背景を話してほしい、と私にはリクエスト。

 ヨーロッパとの働くルール、学ぶ環境、教育制度、子どもや若者を主権者として大事に位置づけていることの違いなどを紹介して、日本では戦後に進められた民主化の道が、アメリカや財界の要望から逆コースをたどった歴史も触れて話しました。

 ヨーロッパとの違いで1つあげれば、学校運営のあり方は大きく違います。

 例えばデンマークでは、保護者・教員・生徒による学校評議会があり、校長先生はオブザーバー。

 学校カリキュラムはじめ、日本でいう学校行事や教職員の勤務まで話し合われ、いわば「横型」の学校運営。

 日本は文部科学省を頂点に、教育委員会を通じて学習内容などを管理していく「縦型」と言えるでしょう。

 中教審から教育委員会改革も示されている日本の現状ですが、政府の関与を強める方向が本当にいいのでしょうか。

 もともと教育委員会は公選制で、住民の手による教育委員選出が基本だったはずです。

 それが形骸化し、いじめ問題などで隠蔽や、名誉職的な扱いになっている実態も。

 民主的で、真剣な対応をしている教育委員会もあるわけで、その実態こそ活かしていく方向が望まれていると思います。

 子どもを真ん中に据えるか、政府を真ん中に据えるか、で仕組みは大きく変わります。

 日本の教育制度は、国連子どもの権利委員会から3度に渡り、過度な競争主義を厳しく指摘されてきました。

 子どもの成長発達を阻害している、との主旨です。

 学力世界一のフィンランドとの違いを見ても、教育環境の充実こそ必要だと思います。

 長くなりましたが、このような話に青年たちも真剣に耳を傾けてくれました。

 青年たちが社会にアクセスできる機会を多くすることは、社会全体にとってプラスに働くでしょう。

 
 青年が選別され、一部の「勝ち組」ばかりがもてはやされる風潮は、社会全体の底上げにも逆作用となるのではないか。

 1人ひとりに眠っている力や可能性があるわけで、それを引き出す教育や社会であってほしい。

 そのためにも日本共産党ががんばらないと!

 【今日の句】 聞く耳を 政府と大人が まず持って

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