11人が亡くなった、札幌の共同住宅「そしあるハイム」火災から1年。「住まいの貧困」解決を誓って花を手向け、関係団体などとの懇談にまわりました。
献花は小室まさのり市議予定候補もいっしょでした。小室さんは「反貧困ネット」の運動にもかかわり、今年は「年越し派遣村」から10年の年だとも話され、日本の貧困問題はいまだ解決していないのだと痛感しました。
ちょうど法要もおこなっていた時で、関係者や報道も多数いました。報道も一過性の問題でとどめないでほしいし、粘り強く私もとりくまねばと誓いました。
国は一昨年、いわゆる「住宅セーフティネット法」を改正しています(日本共産党も賛成しました)。これにもとづき、住宅確保の要配慮者へ、地方自治体が計画を持ったり支援策も進められてきています。道は6600戸の目標を持っていますが、現状は30戸どまり。札幌は、支援計画自体できていません。まさにこれからなのです。
居住支援法人として認定を受けているところから実態をうかがおうと、まず足を運んだのがラポール支援紹介センター。事務所のある厚別区で橋本みか道議予定候補と、渡邊博行代表から話をうかがいました。ここでは住宅支援のネットワークを築いていて、生活困窮者や高齢者などを受け入れられる賃貸住宅は3000戸分あると言います。
では、なぜ道の統計では30戸どまりなのか? 改修や耐震化など満たす基準に届いていない物件は、数えられていないからです。この改修などに国からの補助金もありますが「それでも持ち出しがあるので手が出にくい実態にある」と渡邊さん。関係書類なども必要なので、大家さんなどを支援することも必要です。そのために法では居住支援協議会を設けることができるようにしていますが、残念なことに札幌でできていないのです。
全国的には、この協議会が大きな役割を果たしているようです。公的機関と民間が力をあわせて、住宅を必要としている人に提供できる体制をつくる。さらに保証人がない場合、福祉的対応を必要としている場合、入居してから認知症などになった場合‥‥生活困窮の場面場面で、必要な支援ができる体制づくりの大切さを痛感しました。行政組織に横串を通す必要性は何度も言われてきたことでもあります。
同じく居住支援法人として認定を受けている、NPO法人「シニア賃貸住宅サポートセンター札幌」には、さとう綾市議予定候補と足を運びました。金山公彦理事長が応対してくださいました。
住宅から見守り、教育などまで話は広がりましたが、印象的だったのが「高齢者の尊厳を守るべきだ」という金山理事長の一言。「高齢者だからと、安くて古い住宅でいいわけがない。ここまで日本をつくってきた方々だし、納税などの義務を果たしてきたのだから、しっかり住居が提供されるべきだ」と熱く訴えられた言葉が胸に響きました。
宅建の免許を持つ金山さんだけに、貸す方が貸しやすくする仕組みづくりについての話もうかがうことができました。高齢化を迎え、高齢者が借りられるようにしなければ賃貸物件も有り余ることにもなってしまいます。しっかり実態を聞いて対策を進める必要がます。
いずれも「いちばん生活の苦しい人が犠牲になってはならない」と一致した懇談になりました。話し合いにとどめず、少しでも前進するために力を尽くしたい。あらためて決意した1日になりました。
【今日の句】展望は やっぱり現場で 見えてくる
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