2021年7月16日金曜日

国は地方の後押しを

 30℃超の北空知地方、街頭演説中の陽射しも厳しい。コロナ感染のみならず熱中症にも気をつけあいましょう。今日は新十津川町・浦臼町・妹背牛町とまわり、途中で西田信春碑へも立ち寄りました。昨日で党創立99年を迎えましたが、党を守ってきた先輩たちがいたからこそ、今の時代に私たちも堂々と活動できるのです。

 西田信春は新十津川村(当時)の出身で、東京帝大の「新人会」を経て日本共産党に入党。「四・一六事件」で逮捕されるも、保釈後に逃亡したまま九州地方の党再建に尽力しました。その後、再び捕まった後の消息はわかならなかったのですが、西田と思われる遺体の解剖がされたと判明。鑑定した医師によれば、警察関係者が「白状しないから足を持って2階から階段を上から下まで引き下ろし」「4、5回やったら死んじゃった」と話していたのを聞いたとのこと。実際は、もっと激しい拷問を受けたかもしれません。あまり名も知られてこなかった先輩たちの歴史が掘り起こされ、こうやって語り継ぐことの大切さを最近つくづく実感します。あらためて感謝と敬意を表しました。

 さて、厳しい暑さは農作物にも影響が。秋まき小麦は間もなく収穫を迎えますが、雨が足りなかったために数量・品質とも厳しいのではとの予想。コメも豊作となれば価格下落に直面するだけに、農家の心配は尽きません。「コメの需給調整に国が責任をもってほしいと、JAでも要請しています」とピンネ農協・鎌田和久組合長さん。減反廃止から4年となりますが、府県ごとの取り組みにも差があり、農家には不公平感も広がっています。「地域へ丸投げして終わりでなく、国が責任を果たしていることを見える形で進めてほしい」との注文も、まったく同感です。後継者対策にも力を入れていますが、住居や農閑期の仕事があればと鎌田組合長。きめ細かい支援を求めますと、私も応じました。

 5月から新十津川町役場は新庁舎となり、地元産木材がふんだんに使われています。熊田義信町長が応対してくだった応接室では、母村・奈良県十津川村からの材も一面に。コメどころであるとともに北海道での酒米作付1位の新十津川町ですので、酒の提供停止に応じない飲食店への政府の「働きかけ」についても疑問の目。ワクチンの供給停止なども続く政府の機能不全について私も述べると、「臨時国会を開いて、与野党を問わず政府のあり方がただされるべきではないでしょうか」と熊田町長。行政と議会の関係でも同様で、住民に責任を負う立場として施策を進める首長さんとしての大事な見識だと思いました。新十津川町では進藤久美子町議・樋坂里子元町議が同行してくださり、街頭演説にもまわりました。

 浦臼町では牧島良和町議とともに川畑智昭町長を訪れ、やっぱり話題は農業から。川畑町長が勤務した年から、町の農家は3分の1にまで減っています。「それでも耕作面積はほぼ同じですから、農家1戸あたりの耕作規模が3倍になったという計算。家族経営ではギリギリの規模です」と、スマート農業と言うなら国営事業の基盤整備をと求めた川畑町長。町づくりのパートナーとなるべく地域おこし協力隊についても突っ込んだ話になり、私も各地で聞いた実態や感想を述べさせていただきました。真剣に耳を傾けてくださって恐縮でしたが、どの首長さんも人口減少などの実態に悩みながら立ち向かっているがゆえ。各自治体の努力を後押しする国の役割を強めなければと痛感しました。

 妹背牛町では出張中の田中一典町長に代わって、廣瀬長留次副町長が応対してくださいました。その後に田中春夫町議と街頭演説にまわりましたが、夕方になっても暑さは変わらず。コロナ対策とともに、東京五輪は熱中症対策も不安視されていたことを思い出しました。この状況は、本当に選手たちが力を出し切れる環境といえるのでしょうか。今日も「本当に五輪はやるんでしょうか」と半信半疑の声も聞かれ、高揚感・期待感より感染拡大への心配が語られました。今からでも五輪中止の決断を、コロナ対策にこそ総力を。明日も北空知地方をまわります。

 【今日の句】忘れてた 明日は塗ってく 日焼け止め

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