RCEP(アールセップと呼んでいます)は日本や中国、韓国、東南アジア諸国連合など15ヵ国が参加する、貿易自由化の協定です。すでに今月15日には、日本共産党以外の各党の賛成によって衆議院を通過しました。日本にとっては自動車輸出が有利になる一方で、農産物では主に野菜・果実の関税が撤廃・削減されます。これまでの貿易協定同様に、日本の農家にとっては厳しい内容です。
日本の果実自給率(2019年)は39%。1965年は90%あったのに、いま私たちが口にしている約6割の果実は外国産ということになります。小麦12%、大豆6%という自給率の実態も、どれだけ知られているでしょうか。これまでの輸入自由化路線で日本の農家は競争にさらされてきた一方で、他諸国ではじゅうぶんな価格保障・所得補償でしっかり守られてきたのです。日本で離農が多いのは決して農家の競争力の問題ではなく、政府の価格保障・所得補償の責任ではないのか。そのうえ、TPPや日米貿易協定などに加えて今回のRCEPなのです。
TPPの時には関税撤廃・削減による試算が出されていました。農業への打撃が明らかとなった試算を前に、政府は「対策を講じたうえでの試算」というまやかしの試算を示すようになりました。今回は影響額の試算公表さえ拒んでいます。「自分の国の食糧は自分の国で」という食料主権を放棄し続けている自公政権の責任は重い。世界では人口増加が進み、食料確保が大きな国際課題になっているのですから。
松木けんこう候補は、衆議院農林水産委員会で私と席が隣同士でした。北海道にとって重要な課題である農林漁業でも、しっかり野党の共闘で支えていきたい。
【今日の句】食料を 投げ出し命 守れるか
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