2020年11月16日月曜日

種は生きるうえでの源

 定例の朝宣伝に続き、昼は道農民連の宣伝に参加。種苗法改定には道内4割の地方議会で意見書があがっており、拙速な審議・採決は許されません。国会議員への要請行動もおこなわれていて、連帯して北海道からも声をあげようと取り組まれたものです。

 種苗法は、コメや野菜などの品種開発・品種登録をおこなった開発者の知的財産権を保護しています。一方で、農家が購入した種や苗を育て収穫し、翌年の種苗として使うことも認めています(自家増殖)。今回の改定は、農家の自家増殖を原則禁止するとしています。その理由は、優良品種の海外流出を防ぐため。つまり、農家が自家増殖すれば海外流出につながるという理屈なのです。

 しかし、本当の理由は違うところにあります。2017年12月、政府の知的財産戦略会議で農水省は「自家増殖が種苗開発への民間参入の障害になっている」と述べていました。民間企業が種苗開発に参入すること、種苗でもうかるようにすることが狙いです。これまで多国籍の農業関連企業は種苗とともに除草剤などをセットで販売してきているし、さらなる市場参入や独占状態が強められる懸念があります。価格高騰や、遺伝子組み換え作物の大規模普及などで安全性が脅かされないか、心配は尽きません。

 言うまでもなく、農産物の源は種。私たちが生きるうえでの源は、この種にゆだねられていると言っても過言ではありません。だからこそ国会では慎重な審議が必要です。衆議院・農林水産委員会では明日の審議とともに、与党から採決が提案されていますが、多くの方に問題点を知ってもらうことをさらに進めたい。しんぶん赤旗農民連北海道たねの会のHPでも紹介していますので、ぜひ一度ご覧いただき、まわりの方にも広げていただきたいです。

 さて、鈴木知事と秋元札幌市長が会談し、明日にでも札幌市は道基準の「ステージ4」相当への引き上げとなる見通しです。感染リスクを回避できない場合は不要不急の外出自粛、札幌市の往来自粛を求めるというのが中心ですが、GoToキャンペーンについても感染リスクを回避できない場合は利用を控えるよう言及されたと報じられています。

 保健所や医療体制の支援強化、検査と保護宿泊施設の拡充、業者へ再度の持続化給付金、生活困窮者への生活保護や緊急貸付の活用を促すなど、道民がさらなる苦難や困窮へ落ち込まないように具体化を急いでほしい。連日のように書いていますが、政府は予備費の活用など財政支援を急ぐべきです。菅首相は、政府・与党連絡会議で危機感を表したそうですが、とっくに危機的な状況です。自己責任の強調ばかりでなく、政府自身の責任を果たしてほしい。

 【今日の句】種さえも 牛耳られて いいものか

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